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お題に添えているかは甚だ疑問ですが…。
でも、書いててとても楽しかった。
029:いましめ
「テメェは何度言ったら分かるんだ!」
「え?何で何を分からなきゃいけないわけ?ワケ分かんないんだけど」
「地方地方の暗殺者を任務ごとに狩って来るのを止めろって言ってんだ!毎度毎度の話だろ、それくらい分かれ!」
今、獄寺はベルフェゴールを前に説教をくらわせていた。
理由は彼がまた意味もなく道理もなく、任務で向かった先にいた有名な暗殺者を殺したからである。理由もなく人を殺すなと言うのに、この王子ときたら聞く耳を持とうとさえしない。殺した後に困るのは彼ではなく彼の上司から彼の上司へと送られたクレームを流されて送られる、獄寺自身の上司…つまり綱吉であるというのに。
ていうかクレームを流してくんじゃねぇよ…部下のことは自分でどうにかしろってんだ。
この場にはいないザンザスへ文句を心の中で呟きながら、改めて目の前で椅子に座り、机の上に足を上げて組んでいる不遜な馬鹿を見やる。
「…良いか?テメェの行動はかなり問題になってんだ」
「だから何なワケ?王子には全く全然関係ないっての」
「ボンゴレに属してんだから関係あるに決まってんだろーが!」
「そんなん知らないし。王子は王子だから自分のやりたいことをするだけなの」
ししっ、と最後には笑ってさえみせるベルフェゴールを見て、獄寺は腹を決めた。決めたというか、もう色々と理解した。
言い聞かせてダメなら別の方法で分からせるだけだ。
「しょうがねぇ。じゃあ、これから外出を一ヶ月くらい禁じる」
「は!?どーしてお前がそういうこと決め…」
「今回の事は全部俺に一任されてるからな、テメェんとこのボスも何も言わねぇ」
いい加減に少しは懲りてもらわないと問題が、ということは分かっているようで、訊けばポンと軽く返すように肯定が返ってきたのだった。
というわけで、今回は獄寺のやりたいようにやらせてもらう。
「ボンゴレの本部に、窓に鉄格子、ドアは鉄製の部屋があるからそこにぶち込む。武器類は持ち込み厳禁で、ゲームや菓子なんて論外だ。余計なモンは入れさせねぇ」
「ちょっと待てよ!そんなんで一ヶ月!?お前王子を殺す気!?」
「このくらいで死ぬか!…ちなみに見張りは野球馬鹿と芝生頭だ」
「あの脳天気と極限男!?ちょ、それ本気で勘弁!」
「するか!したら罰にならねぇだろーが!」
獄寺は苦労性だと。