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17
ハレルヤが帰ってきたのは、夜になってからだった。
アレルヤが眠ってしまった場合の、彼の担当の家事は全て、片割れであるハレルヤがやることになっており、つまり……。
「ハレルヤ・ハプティズム。早く夕食を作れ」
「テメェ……たまには自分で働け!」
「知らないな。俺は主で、お前たちは居候だ」
まだ、食事の準備はできていない。
言い合いをして、それからため息を吐く。ちゃんとした時間に食べたいのなら、食事の準備くらい自分でするべきなのだろうか。
今から準備を始めては、食べ始めはどうなることやら。
多分、今日のは軽めなメニューだ。昼食が酷く遅くなったことを、ハレルヤは知っているはずだし、彼はそこら辺の気遣いはちゃんとできる。
……はずだが。
「何だ、この量は……」
「腹減ってると思ったんだけど?」
…嘘だ、絶対嘘だ。
本当だと思わせたいのなら、そのニヤニヤ顔を止めたほうがいいだろう。
ため息を吐いて、とりあえず、スープを投げつけてやることにする。
が、軽くかわされてしまい、少々イライラとする。単なる居候のくせにかわすな。
……などとある意味理不尽なことを考えていると、真正面の席にハレルヤが座った。
「……何だ」
「別に?座りたかっただけだけど?」
ならば、わざわざ隣にくる必要もないだろうに。
これは……嫌がらせだろうか。
まぁ、救いとしては彼の料理が、アレルヤのものよりも美味しいということだろうか……何もしようとしないくせに、こういうことは無駄に得意なのだ、彼は。
もう一度ため息を吐いて……そこで、玄関の扉を叩く音を聞いた。