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 深夜、ロックオンは寝付けずに、館の廊下を歩いていた。

 ……あの後、自分たちは割り当てられた部屋に案内された。三兄弟とは場所が離れていたように思うのは多分、気のせいではない。

 そのついでにヨハンのことを思いだし、少し表情を厳しくする。
 彼とは昔、戦ったことがある。あの時は撃ちそこねたが……いつか、決着を付けたいと思っていた。

 ハレルヤとは違う。彼とは完璧にタイミングを外してしまったが、ヨハンはまだ、そこまで行ってはいない。ただ、膠着状態にいるだけ。何かあれば、きっと自分たちは戦い出すだろう。

 いつ、状況が動くだろうか……

 などと思っていると、ふいに明かりが漏れている場所を見つけた。
 何だ?とそこを覗くとそこはキッチンで、いたのはアレルヤだった。

 どういうことか分からずに、彼の様子をそっと伺う。彼は確か、眠っていたはずだったが……起きたのだろうか?では一体どうしてここにいるのだろう?

 考えて、結局、ロックオンは姿を現すことにした。聞いた話を総合するとどうやら彼も『異端』らしいし、必要とあれば狩る必要があるだろう。
 いつもなら、すぐにでも隠し持っている銃を構えて撃つだろうが……ハレルヤのあの問いがあったせで、すぐに行動しようとは思えなかった。

「何やってんだ?」
「うわぁっ!?」

 普通に声をかけたら、想像以上に驚かれてしまった。

「いや、そんなに驚きなさんなって」
「あ、その……すみません」

 思わず苦笑すると、彼はしおらしく謝ってきた。
 ……何となく、ティエリアたちの『可愛い』発言の意味が分かった気がする。

「で、俺の質問は?」
「えっと……目が覚めたらお腹がすいていたので夜食を……ところで、貴方は?」
「あ、自己紹介まだだったな。俺はロックオン・ストラトス。『狩人』やってる」

 言うと、彼は不思議そうな顔をした。
 そんな様子に、むしろこちらが戸惑う。こういうときは青ざめたり、驚いたり、逃げようとしたり、あるいは攻撃をしてきたりと……そういう行動をする場所ではないだろうか?

 よく分からないままでいると、アレルヤがそのままの表情で口を開いた。


「本当に『狩人』なんですか?貴方は……とても優しいように見えます。人間とは違うと言っても、ヒトも人型ではあります。それなのに殺せるんですか?そうだとしたら……躊躇いなく狩ることができるとしたら……貴方を突き動かしている物は、一体何?」

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