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「……どうしてこんなに集まっているんだ……?」
「というか、俺はどうしてテメェがここに来たかが謎だ、チビ」

 とりあえず落ち着いて話せる場所へ行こうということで、ミハエルと共にイアンの家に寄ってみれば、そこにはお馴染みのメンツと、つい昨日会ったばかりのメンツがそろっていた。ほとんど。
 アレルヤやティエリア、ヨハンの姿は見えないが……。

 思ってふと、ティエリアはともかく、アレルヤは一体どうしたのだろうと首をかしげる。彼は、ロックオンと一緒にいるはずではなかっただろうか。なのに、どうしてこの場所にいないのだろう……『狩人』の彼はここにいるのに。

「ハレルヤ、アレルヤはどこに…?」
「アレルヤは…あの、黒い子に……連れて行かれちゃった」

 なんだか、大変なことらしいんだけど。
 そう続けるフェルトの言葉に、さらに疑問がつのる。刹那はその少年とやらに会ったことは無いが、何かこの町にマイナスになるようなことはしないだろうことは分かる。彼に出会ったという町の住人の話を聞けば、簡単に予測も付くという物だ。

 なのに『大変なこと』というのが納得できない。そもそも、どうしてアレルヤが連れて行かれたのか。ワケが分からない。

 ……ハレルヤは、今の状況について全てを知っているのだろうか?様子からして、それは正しいと思う。それからソーマも、完全にではないが予測は付いているようだ。落ち尽きなく辺りを見回している。その姿は警戒しているようにも見え、突然起こった何かに戸惑っているようにも見えた。

「ハレルヤ、いい加減説明しろよな」
「っせぇな、茶髪。これはそう簡単に、人様に教えていい話じゃねぇんだよ」

 諦め混じりのロックオンの言葉を押しのけて、ハレルヤが立ち上がった。
 何だ?と思って見上げると、彼は足を動かし始めた。この家の玄関がある方へと。家から出て行くつもりらしい。

「どこへ行くんだ……?」
「テメェに教える義理はねぇよ」
「……相変わらずの物言いだな」
「一日二日で変わってたまるか」

 確かにその通りだ。あの大人げなくて無駄にケンカを売る言い方は直すべきだろうが、突然変わってしまったらそれはそれで怖い。

 納得して、その瞬間、目の端で何か……裂け目のような物を捕らえる。
 思わずそちらへと顔を向けると、そこから手が現れ、刹那の方へとソレを伸ばしてきた。

 いきなりのことで反応できずに固まっていると、手は自分の右腕を掴み、裂け目の中へと有り得ないほど強い力で引っ張ってきた。
 抵抗、しきれない。

「刹那っ!」
「んのバカがッ!何捕まれてんだっ!」
「ちょっとっ!」

 裂け目の中に引き込まれる前、空いている左腕を三つの手が掴んだが。
 それでも抗いきれず、刹那を含めた四人はソレの中へと引きずり込まれた。

 

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