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えーと……ハレさんとティエさんのことは置いておいて。
頑張れオーバーフラッグズ!(特に、上級大尉のお守りを)
チビスターズ第三話 ⑧
倒しても倒してもキリのないユニオンの部隊に、いい加減イライラとしてくるのは、決して自分のせいではないはずだ。絶対に、これは全面的に相手が悪い。
だが、何よりもイライラとするのは。
『眼鏡、何体殺った?』
「十五だ。そういうお前はどうなんだ?」
『俺は二十だぜ。このままだったら、俺が勝つな』
嬉しそうな、楽しそうなハレルヤの声が響く。
……そう、何よりもティエリアをイライラとさせるのは、撃破数がハレルヤよりも少ないという事実。マイスターの中でも操縦技術が高い方なのは認める。だが、やはり彼に負けるというのはプライドが許さない。
一気に殲滅できるはずのヴァーチェでここまでの記録しか出せないのは、おそらくGNバズーカで撃った後のタイムラグのせいで、何体か取り逃がしているのが理由の一つだろう。が、それだけではない。
撃とうとしたら、それとなく射程範囲にキュリオスが入ってくるのだ。
だから、やむを得ずに目標とする機体を変えなければいけないわけだが……それさえ無ければ、今頃ティエリアだって二十は軽く越している。
これが偶然だというのならいいのだが、生憎、相手はハレルヤだ。故意にそういうことをしてこないとは言えない。というか……故意にやってくるのが彼だ。
何回も何回もそういう妨害をされるのだ。そろそろ堪忍袋の緒が切れても不思議ではないだろう。むしろ、よくもまぁここまでもったものだと、自分で自分を褒めてやりたい気分だ。
そして……再びキュリオスが…否、ハレルヤがこちらに近付いてきたとき。
ブチ
「……ハレルヤ、君は間違いなくガンダムマイスターに相応しくない!」
『は?何言って……って、テメェっ!』
GNバズーカの範囲にオレンジの機体が入ってきたが、関係ない。ティエリアは、そのままビーム砲を放った。
狙ったとおり、五機のリアルドを撃墜する。
「これで、並んだな」
『並んだな……じゃ、ねぇだろオイッ!俺まで巻き込む気か!?』
「あぁ、そうだが。それがどうかしたか?」
非常に残念なことに、すんでの所でビームをかわしたハレルヤが叫ぶ言葉を受け流し、ティエリアは再び標準を合わせた。
もちろん、キュリオスに。
『眼鏡、テメェ!?』
「言っただろう。君は『間違いなく』ガンダムマイスターに相応しくない、と。そういうわけだ、君を撃たせてもらう」
唸るような声が聞こえてきたが、気にしない。ふさわしくないのだし、相応の対応を取ってやるべきだろう。それが彼のためだ。そうに決まっている。自分がハレルヤをボコボコにするのにちゃんとした理由が欲しいから、こんなこと考えているわけではない。
それに、これで上手く全治一ヶ月にでもなってくれれば、手強いライバルが一人減るというものだ。
まぁ、キュリオスに傷を付けるのは仕方がない。あとで、イアンに働いてもらおう。別に、完全に消滅させるつもりはない。ちょっとだけ焦げ目をつけてやろうかと、その程度だ。
……多分。
「ヴァーチェ、目標を破砕する」
『上等だッ!やってやるッ』
キュリオスのライフルの銃口が、こちらを向く。
先ほど部隊が来た方向からカスタムフラッグが来たのが見えたが、どうでもいい。
今は、ハレルヤにどちらが上かを教えてやるのが先決だ。
~そのころのオーバーフラッグズ~
「隊長!ガンダム同士でやりあってますぜ!?」
「コレは一体……」
「……」
「……隊長?」
「フフフ……素晴らしい、素晴らしい性能だぞ、ガンダム!」
「た、隊長!?何言ってるんですか!?」
「やはり、素晴らしいな、ガンダム。一曲相手をしたいものだ……よし、突っ込むぞ!」
「落ち着いてください!久しぶりにガンダムに会えて嬉しいのは分かりますから!」
「止めるな、ハワード・メイスン!人には行かねばならないときがあるのだ!」
「今は絶対その時じゃないですからっ」
誰か体調を止めてください(byオーバーフラッグズ全員の心の声)
ハレルヤなら、間違いなく捨て身に見えなくもない、けれど本人にとっては全く危険でない、そんな方法を取ってでも相手を妨害してくると思います。かなり嫌いな人限定…でもない、か。嫌いだったらとにかく殺る、って感じですかね。『殺る』の漢字変換、間違ってませんよね?
そしてオーバーフラッグズ。多分、登場はここだけ。ゴメンね…けどやっぱり、ユニオンの領土内での介入だし……ガンダムに対してセンチメンタリズムな運命を感じる我慢弱い乙女座の男の辞書には、自重という言葉は無いように思えますし。やりたいことに一直線!それが公…かな。