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もう夏も終わりだから。
だからみんなでって提案したんだけど……
だけどね…


登場……多いので書きません。



「夏も終わりだよね……あ、そうだ、みんなで花火しない?」
 始まりは、アレルヤのこんな一言。
 ここは生徒会室。いつものメンバー五人が勢揃いしている所で、ちなみに教師であるロックオンにすら仕事はない。全員が全員、寮に戻る短い時間でさえ、暑い太陽の真下にいるのは嫌だという意思を持ってここにいる。正確に言うと、内一人は双子のお目付役だが。
 花火か、と刹那が反復するように呟いた。
「……俺は構わない」
「俺もー。てか、火のそばにお前置いてたら怖ぇから付いてくわ」
 些か過保護すぎるハレルヤの言葉を聞き、ロックオンは苦笑を浮かべた。
「オイオイ…アレルヤも高校生だぞ?しっかりしてるし」
「……ロリコン、お前はアレルヤの間抜けっぷりを知ねぇとでも言う気か?」
「いや、ロリコン違うぞ!?違うからな!?」
 反論しながらもう浮かんでくるのは今日、補習があった日中のこと。
 階段でこけて落ちかけたこと、移動教室に間違った教科書を持ってきていたこと、なのにノートは合っていた不思議さは……置いておくとしよう。何故知っているかというと、移動の途中であったし、その授業はロックオンが受け持っていたので。
 それ以外にも何かあったかも知れないし……まぁ、つまり、色々とやっているワケだ。
 一番最初の階段から落ちかけた、というのは一歩誤れば大惨事。だが、そこはいつの間にか現れたティエリアが支えたので問題はなかった。本当にいつの間に……?というほどの突然の登場だったのは気になるのだが…まさかストーカー………いやいやいやいや、ティエリアに限ってそんなことは絶対に…無い……………………多分。
 と、不安になりながら思い、ティエリアはどう考えているのだろうと視線を向ける。
 そこには、腕を組んで難しそうな顔をしている生徒会長が居た。
「……?何でそんなに悩んでんだ?」
「別に、プラン自体に欠陥はない」
「プランて…僕の単なる思いつきで、そんなたいそうな物じゃないよ……?」
「そうか?君の提案というだけで重要事項だ。が、問題は……学園所有者だ」
 溜息を吐いて、ティエリアは続ける。
「彼女に知られてしまえば、のんびりとした活動は不可能…」
「分かってるじゃない、ティエリア」
「当然です。俺は貴方とは長い付き合……………!?」
 唐突に現れた六番目の声がした方を見れば、そこには開け放たれた生徒会室の扉、黒いスーツを着た女性……ヴェーダの姿があった。
 唖然としている自分たちを見、彼女はにこりと笑う。

「花火、やりましょうか」



 ……というわけで、寮にいる何人かを誘って花火大会、ということになってしまった。



「ハレルヤ・ハプティズムッ!ミハエル・トリニティッ!いったい何をやっている!?」
 ティエリアの怒声が響く中、叫ばれた二人は何でもないように、手に持った物を軽く振った。赤と、緑と……とにかく様々な色が巻き散る花火を…五本ほど。
「何って……見て分かるだろ?」
「五本纏めて花火つけてんだよ」
「君たちならやると思ったが……まさか、本当に実行するとはな」
 スッと、ティエリアが半眼になる。
「だが……規則を守らないなど……万死に値するッ!」
 そして繰り出されたのは右ストレート。
 彼の拳は綺麗にミハエルの顔面に吸い込まれ、あまりに兆候を読めなかったからだろう、ガードも何も出来ずに吹っ飛んだ。見たところ……気絶しているらしい。
 トリニティの次男は開始早々リタイアしてしまった。
「次は君だ、ハレルヤ・ハプティズム」
「言ってくれんじゃねぇか……やれるもんならやってみろよ!」
 同時に地を蹴る二人。
 ケンカ勃発である。
 ……花火大会だというのに…もっと大人しく出来ないのだろうか……。

 事態をここまで大きくした張本人はと言うと、グランドの中心で何やら準備を続けている。傍らにあるのは大きな筒と、大きな球体。
「マリナちゃん、それこっちね」
「分かりました。あ、シーリンも手伝って?」
「どうして私まで……」
 手伝いに駆り出された彼女に同情しつつ、筒と球体に視線を移す。
 何となく、何をしようとしているかは分かった…気がする。

 それから、事態の原因とも言える彼ことアレルヤは、片隅でのんびりと線香花火を持っていた。刹那にソーマ、ネーナも一緒だ。
 少々……意外ではある。ネーナがあんな綺麗ではあるが地味な花火の方にいる、というのが。どちらかというと、先ほどハレルヤ達が行っていた方の花火、あちらの方が彼女の性に合っているのではなかろうか。
 いるのは多分、向こうには刹那がいるからだろうけど。
「じゃーさ、誰が一番長く灯してられるか競争しようよ!」
「楽しそうだね。刹那、ソーマちゃんはどうする?」
「俺は別に」
「私も構いません」
「よーし、じゃあスタート!」
 …どうやら、刹那が居るから、だけではなさそうだ。心底楽しんでいるようだし、彼女自身、線香花火は嫌いではないのだろう。
 ついでに付け加えると、あそこのメンバーは全員笑っていた。
 皆、楽しそうで何よりだ。

 …………………そして、自分たちはと言うと。
「ほらほらぁ~、飲みなさいよ~」
「勘弁してくれ、ミススメラギ……」
 ………スメラギの酒盛りに付き合わされていた。
 ハァ、と溜息を吐きながら、何本目とも知れない缶ビールを受け取る。いくら酒に免疫があるとはいえ、あまり飲み過ぎるのは遠慮したい。
 それは同様に巻き込まれてしまったヨハンも同じようで、苦笑しつつ時々溜息を吐いていた。
 けれども断るわけにもいかず、結局二人ともここからは逃げられないのだった。


 そうして時間は過ぎ…
 空に、花が咲いた。


 ケンカをしていたハレルヤとティエリアは一旦それを中止し、丁度起きたミハエルも空を見上げ、刹那やアレルヤ、ソーマ、ネーナも、線香花火が落ちてしまっても顔を上に向けている。自分たちも同様で、しばらく続いているそれを見、スメラギはそれは肴にして……いい加減止めるべきだろうか、酒をさらに飲んでいた。
 そして、グランド中央で打ち上げ花火の準備をしていたヴェーダは満足そうな顔、マリナはウットリと上空を見上げ、シーリンは疲れたという様にグッタリとしていた。
 その後、何度も何度も続くそれを、グランドで花火をしていたメンバーはずっと見ていた。





T「……こんな都内で打ち上げ花火をしていいのか…?」

H「大丈夫じゃ……………ねぇし!?オイ、ヴェーダ!学園燃えてんぞ!?」

V「大丈夫よ大丈夫。燃えてるのは体育館だけだし」

A「どこが大丈夫!?早く消さないと…えっと……消防署は11…えっと……」

S「118だ、アレルヤ」

ソ「刹那、119です。118は海の事故だったはずです」

N「とにかく早くっ!火種が大きくなってくよ!」

M「やべぇ!次は武道場に火が散ったぞ!?」

L「止めてくれ姫さん!お願いだから花火を打ち上げるの止めてマリナ様ッ!」

皇「うふふ……綺麗……綺麗に燃えてくわ……次行きましょう……うふふふふふ」

林「聞いてないし、怖い方向に行って………姫様、止めないと本当に学園が…」

J「キレイに体育系の施設にだけ引火するな……」

酒「いーじゃない、気にせずお酒飲みましょーよ!」





※火事は無事に消し止められましたが、体育館はしばらく使えそうにありません。


……どうしてこうなるんだろうね…?
(いや、オーナーの介入があった時点で想像は付いてたけど)



そろそろ、本当に夏が終わってしまいます。あと一週間で八月も完璧に末。なんとももの悲しい物がありますね……。
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