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アレルヤ奪還!アレルヤ奪還!

いやもうアレルヤ大好きです。ゲームやって第三話見たら、本当にアレルヤが天使に見える。



03.キラキラ   (第三話:アレルヤ奪還作戦  ライル)



「アレルヤ!」
「あ、刹那」
 自分たち三人が集まっている小部屋に、自分を連れてきた青年がやってきた。
 彼は自分の傍らをすり抜け、そのまま再び座り直したアレルヤというらしい救出されたお仲間(だそうだ)の元へ向かい……ギュッと、抱きしめた。
「会いたかった…」
「うん、僕もだよ。長らく会えなかったから。元気そうで何よりだ」
「アレルヤは…目元のクマが…」
「直ぐ治るから気にしないで?」
 体を離して、それでも割と近い位置にいる二人を眺めながら、ライルはやれやれと肩をすくめた。…いくらお仲間に会えて嬉しいからと言って、彼のこの行動は予想外だった。あと、それを普通に受け入れている相手も。
 仲が良かったのか?と思い、じゃあ、と、もう一人に顔を向ける。
 そして、彼が浮かべていた表情に思わず呆れた。
「…オイオイ、何だその不機嫌そうな顔」
「黙れ。君とは関係ない事だ」
「折角『お仲間』が帰ってきたってってのに、その態度はつれないんじゃないか?」
 彼も、さっきまでは穏やかで嬉しそうだったのに。
 何が原因でいきなりこうなったんだろうかと、先ほどと今とで違う点を探してみる。が、探すまでもなくソレは目の前にあった。
 つまり、ダブルオーのマイスターがいる、ということ。
 だが……それだけではおかしい。少ししか観察期間が殆ど無かったために詳しくは分からないが、両者はそれほど仲が悪いわけでも無いようだ。むしろ親しい方で、今回のミッションでもダブルオーをセラヴィーでしっかりと守っていた。
 ならば何故か。
 あと違うのは、アリオスのマイスターが彼でなく、先ほど入ってきた彼の方へと意識を向けていること、それくらいの物なのだ、が……。
 そこに思い至り、成る程ね、とライルは軽く息を吐いた。
 つまり嫉妬。どちらに対してかは分からないが、のけ者にされたのがよっぽど嫌らしい。
「刹那・F・セイエイ、いい加減アレルヤから離れたらどうだ。彼も久々の実戦の後だ、疲れているだろう。休ませるべきだとは思わないか?」
「あ、僕は別にだいじょ…」
「貴様に注意されるいわれはない」
「ほう……好戦的な反応だな。その大人げなさ…もしかして四年前から心の成長が止まっているのか?もう少し落ち着いてみたらどうだ」
「ねぇ、二人とも…」
「俺は充分落ち着いている」
「二人ともっ!」
 悲しいほど酷い言葉のキャッチボールを止めたのは、途中でも何とか二人の言い合いを止めようとしていた、オッドアイの青年だった。
 驚くべき事に、彼の一言でピタリと止まってしまった二人を見て、彼は呆れているとも楽しんでいるとも取れない表情を浮かべる。
「もう……相変わらずといえば相変わらずだし、銃とかが出てこないだけ成長したとは思うんだけどさ……もっと仲良くしようよ、ね?」
「そんなことよりアレルヤ、つい先日書店に寄った際、マルチーズの写真集を見つけたんだが」
 以前はケンカに銃が出ていたのかと驚きながら、眼鏡を付けたマイスターの言葉を聞いて思う。絶対にこれは懲りていない。もう二人が何を巡って争っているかは分かった(何で争っているのかは良く分からないが)が、とにかく諦める気はないようだ。
 こんなのを兄は纏めてたのかと、ニールの苦労が忍ばれる。……にしても、注意を逸らすためだろうが、それに『マルチーズの写真集』というチョイスはどうだろう。こんないい歳した成人男性に、そんな物……
「本当っ!?」
 ……喜ばれる、わけ……
「どこにあるの、それ!?」
 しかし、ライルの考えとは全く逆に、四年間拘束されていた彼はとても嬉しそうな表情になった。しかも食いつきが物凄く良い。瞳までもがキラキラと光っているようで…何と言うか……
「物で釣るとは…ネタが尽きたか?」
「その口、閉じることは出来ないのか?このバカガンダム」
「ガンダムを愚弄するなッ!」
「え、ちょ、二人ともっ!?」
「さあさ、こいつらは放っといて、俺らはさっさと待避しようぜ」
「え?え?えぇぇ?」
 このままでは何もしていないこちらが被害を被ると、目を白黒させている彼を半ば強引に、今度は手も足も出るであろう言い争いが始まった部屋の中から連れ出す。狭い室内で結構な身長を持つ二人が取っ組み合いをすれば、必ず何もしていないこちらにとばっちりが来る。そういうわけでこれは、自分は巻き込まれたくないし、捕虜だった相手が巻き込まれるのもどうかと思ったが故の行動だ。
「あ、その…ありがとうございます。それと……ごめんなさい」
「へぇ?何で謝るんだ?」
「だって、あの反応は慣れっこなんでしょう?気を悪くさせたんじゃないかなって…」
 ドアが閉まったと同時に謝られ、ライルは彼の方を改めて見た。
 身長は自分と同じくらいで、がたいも良いし、目つきも鋭い方。
 ……なのに、物腰は穏やかな上にどうやらマルチーズが好きらしい、素晴らしいほどに中身と外見が真逆な青年。
 まぁ、あまり嫌いな方ではなく、こうい相手では…遊んでみたいのだが。
「じゃ、お詫びもかねて…一つ言うことを聞いてもらおうか」
「言うこと、ですか?」
「そ。んじゃ、名前、ちゃんとお前の口から名乗ってもらおうか」
 今はファーストコンタクトということで、普通に接することにする。さっき『良い物』を見せてもらったこともあるので、そこも点を付けて今回はサービスだ。
 ニッと笑うと、彼はクスリと笑った。
「アレルヤ。アレルヤ・ハプティズムです。では、貴方は?」
「見ての通り、ロックオン・ストラトスだよ。あるいはライル・ディランディ」
「どっちで呼ぶべきでしょう…?」
「どっちでも。アンタが好きな方を使えばいいさ」
「うぅ…難しい選択ですね……」
「…そうか?」
「難しいですよ……悩むなぁ…」
 至極真面目な顔で答える彼に吹き出しつつ、彼で遊びたいという欲求を抑える。
 今日はまだ。さっき見せてもらった、輝いていたとても綺麗な瞳の分ほどは我慢しておこう。




アレルヤ『で』遊びたいライルさんみたいな。
ギャグを目指して微妙になった作品、というか…その…じゃれ合いという名のケンカを、刹那とティエリアは続けていたら良いなとか何とか。
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