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仲良しマイスターズが良いです。
あぁ、でも第八話とか色々と波乱が…伊野部…じゃなくてイノベさんたちとか、マリーとか、ね。



03.トントン



 流れ出てくる凄まじい闘気……のようなものに、アレルヤは少し気まずい思いをしていた。気まずい、というのも違う気がするが、とりあえず困った、とは思っていた。
 理由は簡単で、この状況を生み出す原因は自分の一言だったから。
「……大丈夫かなぁ…」
 スプーンをはむ、と咥えて見るのは備え付けのキッチンに立っている二人のマイスター。
 方や、手慣れた様子でトントントンとキャベツを切っているダブルオーのマイスター。
 方や、やや慣れない手つきでピーラーを駆使して皮を剥くセラヴィーのマイスター。
 つまり、そこに立っていたのは刹那とティエリアだった。
「大丈夫かなぁって……しゃーねーだろ、二人ともやる気になっちまったし」
「それはそうなんですけどね……あ、ライル、禁煙ですよ、ここ」
「ちょっとくらい良いじゃねぇの」
「ダメですよ…」
 この艦には未成年のフェルトやミレイナもいるのだ。禁煙なら禁煙と、それは守ってもらわなければならないだろう。喫煙者のライルには悪いが、少しの我慢はひつ世津亜。
 そこは分かっているのだろう。はいはい、と肩を竦めながらも、彼はちゃんと灰皿でタバコの火を消した。
 アレルヤはそれを確認して、ニコリと笑う。
「ありがとうございます、ライル」
「いんや?喫煙なんだろ、ここ」
 ふっと笑って返したライルは、そのまま椅子の背もたれにもたれ掛かり、先ほどのアレルヤ同様にキッチンの方を見た。
「にしても……頑張るねぇ…」
「僕が無駄な一言を言ってしまったばかりに……ごめんなさい…」
「アンタが謝る必要なくね?アイツらで……ってか、教官さんだけだろ、ノッてるの」
「今じゃ刹那もしっかりやる気ですよ……」
 始まりは、刹那が何か料理を作ると言い出したことだった。
 そしてそこで自分が「ティエリア、料理上手になった?」などと訊いてしまったから……少しは上達した、いやしてない、という言葉のやり取りが始まってしまって。
 結果、こうして自分と、完全に巻き込まれた状態のライルがこの場に座っていて、刹那とティエリアが料理をしている、という状況を生み出すことになったのだ。
 にしても、まさかここまでティエリアがムキになるとは。
「やっぱり、上達って言うのは褒めてもらいたいものだからかなぁ……」
「ん?何の話?」
「あ……気にしないで下さい。独り言です」
「ふぅん…そう言われると気になるんだけど?」
 そんなやり取りをしていると、ふいに刹那の包丁の音が止んでいることに気付く。
 あれ?と首を傾げている間に、目の前に現れたのは青い制服を身に纏う青年。
「あ……刹那、もう完成したの?」
「あぁ…というわけで試食だ、アレルヤ。……あとライル」
「え、何そのついでみたいな扱い…」
「ついでだからな。お前を巻き込むのはティエリアの案だ。俺のものじゃない」
 だからあまり気にしてない。
 そう続ける刹那を見ると……どうやら本心らしい。
 こう言うところは相変わらず、と苦笑して、彼が作り上げたサラダにフォークを……というところで、叫び声が聞こえた。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!何と言うことだっ!」
「ティ…ティエリア!?」
「どうしたティエリア、突然叫びだしたりして」
「間違えた……ケーキのスポンジが焦げた…」
「……え?ピーラーで剥いてたのってニンジン…」
「…そういうわけだ」
 ふらりと揺れながら、いつの間にか生クリームの塗ってあったケーキを手に持って、ティエリアはこちら……いや、ライルに視線を向けた。
 身の危険を感じたのか逃げだそうとしたライルに向かって、ティエリアは宣言する。
「ライル・ディランディ!責任を持ってこれを受け取れ!」
 そして、パンケーキはティエリアの手から離れた。
 離れた、否、投げられたケーキはそのままライルの顔面で受け止められることになった。
 ぐら、と揺れて倒れていくライルを見て数秒後、呆然としていたアレルヤはようやく我に返った。
「ララララライル!?」
「気にするな、いつものことだ」
 ティエリアはしれっとそう言って、ことりと別の皿をアレルヤの間に置く。
「アレルヤ、これが本当の僕の料理だ。ちなみにさっきの叫びは演技だ」
「演技なんだ……って、メニューはサラダ?刹那と同じだね。中身は違うけど」
「僕だって四年間なにもしていなかったワケではない。多少はマシになっているはずだ」
「うん……じゃあいただくよ」
 アレルヤは、倒れてピクリとも動かないライルを見ないようにして、フォークを持ち直した。…ライルを巻き込んだティエリアの意図を思いながら。





つまり、ティエリアはとにかくライルが気に入らないのです。
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