式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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というわけでケルディムにダブルオーを怒ってもらっています。
が、視点はアリオスなのでシュンとしているダブルオーはあまり出て来ません。
艦に戻って最初にアリオスが目にしたのは、正座しているダブルオーと、その前で腕を組んで仁王立ちでいるケルディムの姿だった。
シュンと項垂れているように見受けられるダブルオーと、無表情が逆に怖いケルディムから何とか視線を外し、アリオスは彼らよりは比較的自分の傍にいたセラヴィーへと意識を向けた。彼は呆れ顔で、少しばかり同情している様子である。
「セラヴィー……ねぇ、何があったの?」
「あぁ……君は護衛でいなかったんだったか」
「……?ってことは、戦闘中に何かあったの?」
非難する宇宙船を護衛してこの宙域を離れていたのは、その間くらいしかない。
首を傾げていると、小さな嘆息。
「オーライザー、完成しただろう」
「あ、ダブルオーの支援機だね。何だかとっても強くなれるっていう」
「何だかというか……ツインドライヴの制御が出来るようになったんだが、だからダブルオーのマイスターがトランザムを発動して」
「て?」
「色々と……な」
目を背けて呟くように言うセラヴィー。
その様子に、アリオスはさらに困惑することになった。
何で彼はこんなに……その時の状況を教えまいとしているのだろうか。色々、だなんて彼らしくもない。いつもならスパッと説明して、ととっとと喋って、それで終わりであるハズなのだけども。
しかし、気にはなったが彼が話さない方が良いと思っているのなら……そう考えると、再度、問いかけるのも気が引ける。おおよそ、彼の判断が間違っていることは無い。
しかし。
「セラヴィー、教えてやれよ」
「ケルディム!?……だが、これを話せば彼が真っ赤になるのは目に見えているぞ?」
「え……僕、真っ赤になるの?」
一体どんな内容なのだろう。
そう言われると、どうしたって気になるのが人間の悲しい性というものだ。
……いやまぁ、人間じゃなくて機械でガンダムだけど。
とにかく、何なんだろうと考えていると、今まで黙っていたダブルオーが、力ない声でポツリと一言。
「……アレルヤとマリーのキスの時よりも赤くなると思う」
「……ホント?」
「あぁ、多分」
確信に充ち満ちた声に、ちょっと心配になる。
そんなの聞いて大丈夫なんだろうか。
不安に思っていると、セラヴィーの諦めに似た感情の含まれた声が届く。
「心構えをする意味で、とりあえずダブルオーの現状の理由を先に言う」
「現状って……正座でシュンっていう?」
「その通りだ」
そして頷いたセラヴィーが言った言葉をアリオスは反復した。
「えっと……トランザムしたらみんなプチエスパーになって、意思の疎通が何もしなくても可能になって、それで沙慈とルイスって子が出会って、再会で、その上ルイスってこの方はとんでもない勘違いをして……」
「だから怒られている。なんてことをしたんだ、とな」
「でもさ…それってダブルオーが悪いんじゃないよね…?」
「だが責任の一端は一応、無自覚であれ彼にあるからな。仕方がないだろう」
「それはそうなのかもしれないけど……」
道理にはかなっているけど、少し理不尽だ。
うむぅ……と眉根を寄せて考え込んでいると、突然、ピンとデコをはじかれた。
「った!?」
「お前までそんな顔をするな。そんな表情、今はケルディムだけで十分だ」
「うぅ……僕だって真面目に考えたりしてるのに…」
「知っている。ただ、その表情で考えるなと言っているだけだ。いつものように、無駄に気の抜けた表情で考えろ」
「それって考えてるって周りに伝わらないって言うか……僕、そんなに気、抜けてる?」
彼が言うならそうなのかもしれないけど、何となく納得できない。
何でそんな風に言われるんだろう。考えてみて、ふと、関係ないことを思い出す。
「ね、そういえば僕が赤くなる事って何?」
「本気で……聞くのか?」
「うん」
分からないことがあるのは、少し嫌だし。
だから頷けば、彼はやや困った顔で……言いにくそうに口を開いた。
「トランザムを発動した、そこは良いとする。ただな、その後……あれはある意味イメージだし、俺たちでも見えたのは数秒程度で一般パイロットには見えなかったんだが、」
「が?」
「あの宙域にいたパイロットが、本当に短い間だが…俺たちには全裸に見えたんだ」
「っ……!?」
聞いたその瞬間、ボンッと頭が爆発するかと思った。
それ程までに顔が赤くなるのを自覚して、フッと、意識が揺らぐのを感じる。
そして、アリオスは生まれて初めて、恥ずかしさの余り気絶してしまった。
あの衝撃映像って、多分パイロットたちには見えてませんよね。見えてたらもう、秘匿義務とかどうのこうのって話じゃありませんし、声が聞こえるとかそんなレベルじゃありません、多分。
でもガンダムたちには見えてましたとかだったら…何か憐れだ…。
シュンと項垂れているように見受けられるダブルオーと、無表情が逆に怖いケルディムから何とか視線を外し、アリオスは彼らよりは比較的自分の傍にいたセラヴィーへと意識を向けた。彼は呆れ顔で、少しばかり同情している様子である。
「セラヴィー……ねぇ、何があったの?」
「あぁ……君は護衛でいなかったんだったか」
「……?ってことは、戦闘中に何かあったの?」
非難する宇宙船を護衛してこの宙域を離れていたのは、その間くらいしかない。
首を傾げていると、小さな嘆息。
「オーライザー、完成しただろう」
「あ、ダブルオーの支援機だね。何だかとっても強くなれるっていう」
「何だかというか……ツインドライヴの制御が出来るようになったんだが、だからダブルオーのマイスターがトランザムを発動して」
「て?」
「色々と……な」
目を背けて呟くように言うセラヴィー。
その様子に、アリオスはさらに困惑することになった。
何で彼はこんなに……その時の状況を教えまいとしているのだろうか。色々、だなんて彼らしくもない。いつもならスパッと説明して、ととっとと喋って、それで終わりであるハズなのだけども。
しかし、気にはなったが彼が話さない方が良いと思っているのなら……そう考えると、再度、問いかけるのも気が引ける。おおよそ、彼の判断が間違っていることは無い。
しかし。
「セラヴィー、教えてやれよ」
「ケルディム!?……だが、これを話せば彼が真っ赤になるのは目に見えているぞ?」
「え……僕、真っ赤になるの?」
一体どんな内容なのだろう。
そう言われると、どうしたって気になるのが人間の悲しい性というものだ。
……いやまぁ、人間じゃなくて機械でガンダムだけど。
とにかく、何なんだろうと考えていると、今まで黙っていたダブルオーが、力ない声でポツリと一言。
「……アレルヤとマリーのキスの時よりも赤くなると思う」
「……ホント?」
「あぁ、多分」
確信に充ち満ちた声に、ちょっと心配になる。
そんなの聞いて大丈夫なんだろうか。
不安に思っていると、セラヴィーの諦めに似た感情の含まれた声が届く。
「心構えをする意味で、とりあえずダブルオーの現状の理由を先に言う」
「現状って……正座でシュンっていう?」
「その通りだ」
そして頷いたセラヴィーが言った言葉をアリオスは反復した。
「えっと……トランザムしたらみんなプチエスパーになって、意思の疎通が何もしなくても可能になって、それで沙慈とルイスって子が出会って、再会で、その上ルイスってこの方はとんでもない勘違いをして……」
「だから怒られている。なんてことをしたんだ、とな」
「でもさ…それってダブルオーが悪いんじゃないよね…?」
「だが責任の一端は一応、無自覚であれ彼にあるからな。仕方がないだろう」
「それはそうなのかもしれないけど……」
道理にはかなっているけど、少し理不尽だ。
うむぅ……と眉根を寄せて考え込んでいると、突然、ピンとデコをはじかれた。
「った!?」
「お前までそんな顔をするな。そんな表情、今はケルディムだけで十分だ」
「うぅ……僕だって真面目に考えたりしてるのに…」
「知っている。ただ、その表情で考えるなと言っているだけだ。いつものように、無駄に気の抜けた表情で考えろ」
「それって考えてるって周りに伝わらないって言うか……僕、そんなに気、抜けてる?」
彼が言うならそうなのかもしれないけど、何となく納得できない。
何でそんな風に言われるんだろう。考えてみて、ふと、関係ないことを思い出す。
「ね、そういえば僕が赤くなる事って何?」
「本気で……聞くのか?」
「うん」
分からないことがあるのは、少し嫌だし。
だから頷けば、彼はやや困った顔で……言いにくそうに口を開いた。
「トランザムを発動した、そこは良いとする。ただな、その後……あれはある意味イメージだし、俺たちでも見えたのは数秒程度で一般パイロットには見えなかったんだが、」
「が?」
「あの宙域にいたパイロットが、本当に短い間だが…俺たちには全裸に見えたんだ」
「っ……!?」
聞いたその瞬間、ボンッと頭が爆発するかと思った。
それ程までに顔が赤くなるのを自覚して、フッと、意識が揺らぐのを感じる。
そして、アリオスは生まれて初めて、恥ずかしさの余り気絶してしまった。
あの衝撃映像って、多分パイロットたちには見えてませんよね。見えてたらもう、秘匿義務とかどうのこうのって話じゃありませんし、声が聞こえるとかそんなレベルじゃありません、多分。
でもガンダムたちには見えてましたとかだったら…何か憐れだ…。
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