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ようやくこれで終わり…長かった。
けど、終わりのくせに夜、とっても眠たい中で書いたから文章が大変なことになっているという罠。
……ごめんね。
「豆腐を用意しよう」
全ての事情を聞き終えたガンダムが最初に言ったのは、それだった。
え?と首を傾げている者、あぁ!と納得の様子でこちらを見る者、反応はそれぞれ違うのだが……まぁ、これが一番てっとり早いのだから仕方ないだろう。全員が全員、とりあえずは早期解決を望んでいるはずだ。気にしていない一部例外を除いて。
台所へと豆腐を取りに行くヘビーアームズを見送って、ガンダムは集まっている面々を見渡す。ちなみにここは、サンドロック所有のマンションの最上階…つまり通称・W組が住んでいる部屋のリビングである。広いので全員を入れることが出来るためである。
「ギャンってね、豆腐の角を頭にぶつけると良い人化するんだ」
「……マジっすか」
「マジなんです」
信じられないという様子のプラスに頷いて、改めて被害者三名を見やった。
まずは一番付き合いの長いゼータ。彼は猫耳に猫のしっぽが生え、さらに猫語しか喋れなくなってしまったらしい。そして、殆どいないというか一名しかいないというか……この事態を気にしていない存在である。
次は性別転換が起こってしまったデスサイズ。彼は彼女になってしまったが、唯一完全に彼側のものであった考え方が彼女側になったのはそれ以上に致命傷だろう。戻ったときの反応が、少し気になるというか。
最後にキュリオス。彼はそれはもう幼稚園児のように小さくなっていた。いっそ微笑ましいからそのままで良いんじゃなかろうかと思わなくもないのだが、それは本人にとってありがたくないことらしいのでダメだ。
というわけで。
この三名のための解毒剤?を作らなければならないのである。
いつの間にか戻ってきていたヘビーアームズが持つ皿を受け取って、ガンダムはでん、とギャンの前に仁王立ちになった。
「っていうわけだからギャン」
「んなっ…流石の私も現状では悪巧みも何もできんぞ!?」
「だからちゃんと薬を作る?…生憎と信じられないんだけど、それ」
信じて欲しいのならばもう少し……いや、少しでなくてかなり、ギャンは日頃の行いを改めるべきだ。薬の方が趣味という話は有名だしたまには良い物も作るから放っておいたとしても、二番目の……趣味だろうが学校を破壊し尽くす罠の数々を放置している責任は、実に大きいことだろう。
だからこそ、口約束だけでは信じずに豆腐の角、である。
ガンダムは上辺だけ同情するように笑って、言った。
「ギャン、まぁどうせ死にはしないんだし良いんじゃない?」
「どうしてそんなにアバウトになれるんだ!?」
「だってほら、人ごとだし」
人ごとなら、それ程気にしてやる必要もないだろうし。
そうやって言うと、諦めた様子のギャンは少しだけ顔を俯かせた。
そして、そこで素早く豆腐を振りかぶって、丁度頭をこちらに晒してくれたギャンの頭めがけてぶつける。もちろん、角の方がギャンに当たるようにと配慮はした。角が当たらなければ意味はないのである、恐らく。ためしたことはないのだが。
「ま、頑張れ」
月曜日、そこそこに元気そうに登校する薬被害者たちの姿があったそうな。
豆腐ネタはいつか使いたかったのです。