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これはいい加減にシリーズとして切り分けるべきなのかもしれないと、ふと思いました。
何か増えそうな気がするんだよこれ…。



 毎回毎回思うのだが、どうしてコイツら……今は一人だから『コイツ』だが……はここまで自分に突っかかってくるのだろうか。別に好かれたいとも思わないし、今更こちらに対する態度を変えられたらそれはそれで何となく気味が悪いが。
 ともかくだ。
 気に入らないのならばわざわざ来るなと言いたいのだ。
 しかし相手も憮然とした表情を浮かべていることから、これは相手の意思による邂逅ではないのだとは分かった。ということは綱吉のせいか。今度有ったら本気で殺しておこうか。コイツをこちらに寄越すなと、一体何回言ったら分かるのだろう。一度痛い目でも見ないと分からないらしい。
 イライラとボンゴレの十代目を継いだ子供の姿を思い浮かべながら、ザンザスは書類をばさりと机の上に落とした。
「用件は分かったが、テメェが来るようなことか?」
「知らないよ。こんなの僕にこんなの頼んだ全部綱吉が悪いんだから、僕のせいじゃない」
「んなことは見てりゃ分かる」
「じゃあ何」
「どうして了承した」
「別に、そろそろ行こうかと思っていたから。書類はルッスーリアにでも押しつけようと思ったのに、何でか知らないけど誰もいないし。見つけた下っ端はみんな僕を見ると直ぐに逃げ出すし」
「不服か?」
「仕事だろうから仕方ないとはいえね、何かムカツクんだけど」
「テメェの気分なんざ気にしてスケジュールを組ませてるワケじゃねぇからな」
「…やっぱり苛つくね、君」
 さらに表情に不機嫌さを足して、雲雀恭弥は足を組んだ。
 指にはまったリングに微かな炎の気配を感じて、しかし大して警戒するでもなく放っておく。あれは単にむかつきに炎があふれ出しているだけだ。こちらを害する気は、今のところはないだろう。本当に攻撃を加えようとするなら雲雀の性格上、普通にトンファーを取り出してくるに違いない。
 流石に好意を抱く気もない相手だろうと、付き合いが長ければ色々と自然と知ることになる。それが良いことか悪いことかはどうでも良いから考える気もないが。
「…まぁ良い」
 ちらりと雲雀を見やり、ザンザスは口を開いた。
「用件は済んだだろう、帰れ」
「そうはいかないんだよ、これがね」
「…何?」
「待ち合わせしてるから」
 誰と、という質問は愚問だろう。向けられた好戦的な笑みが、それが誰なのかを示している。最も、それは対自分の時だけなのだろうが。
 丁度良い、とザンザスは待ちかまえることにした。そろそろどちらが上なのかをハッキリと示してやるべきだろう。今までは口うるさい鮫がいたから思う存分叩けなかったが、生憎とスクアーロは海外に出張中だ。最低でも、どれだけ急ごうとも明後日までは帰って来れないはずだ。
 止めるものが何もない、というのは何とも素晴らしい状況ではないか。
 軽く口の端を吊り上げると、それと同じタイミングで壁が大きな爆音と共に消えた。
「雲の人…おまたせ」
「遅いよ…と言いたいところだけど、思ったよりも早かったね、クローム髑髏」
「急いだから……」
「ふぅん。その心意気は認めるよ」
 ゆら、と立ち上がった雲雀の隣にクロームが立ち、それをザンザスは足を組んで椅子に座ったまま、何を思うでもなく見やった。
 この二人とは何度も相まみえているが、それの殆どがこの二人が勝手に突っかかってきたからなのだが、それは置いておくとして……よくよく考えると、幹部が殆どいない状態で相対するのは初めてかもしれない。そもそも、現在のヴァリアーの状況が珍しいのだから、当然と言えば当然だろうが。
 そうして全く動こうとしないザンザスに、雲雀が訝しげな声を上げた。
「ねぇ、何で動かないの?立たないと戦えないでしょ?それとも座ったまま死にたいの?変わった趣味だね、それ」
「誰が死にたい、だと?テメェらの間違いじゃねぇのか」
「僕らが死にたがってる?それこそ何のジョークなのか教えてよ」
「何故ジョークだと思う?」
「私たちは負けないもの」
「どうだかな」
 さも当然のように答えるクロームを、ザンザスは鼻で笑った。
 仮にも守護者に選ばれる人間だ、あの二人はそれ相応に強くなければならない。だが、だからといって自分に勝てるかというのは別問題だ。
 それをいい加減に、教えてやるべきなのだ。
「かかってこい、ガキどもが。実力で俺を立たせてみろ。それが出来ねぇくらいなら戦いを申し込むな」
「…上等だよ」
 そう言って、雲雀はトンファーを構え直した。クロームも、己の武器を構える。
 彼らのそんな様子を見て尚、ザンザスは愉快そうな笑みを消さなかった。
 さて、このガキたちはどこまで出来るだろうか。







この後の展開は、色々やってブチ切れたザン様が立って二対一で戦って、っていう流れ。
そして、途中で誰かが帰ってきて茶々入れするか止めるかすると思います。
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