式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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途美学園です。久しいですね。
今回は超兵ズ四人の話。学園パロは自然に分裂させられるから好きです。
それは、校舎裏にいたときの話だ。
ハレルヤとアレルヤは、ばったりとソーマとマリーに遭遇したのである。
ここが学園の廊下だったのならまだ分かる。しかし校舎裏、という微妙な場所であったためか、アレルヤはキョトンとした表情で二人を見やって首を傾げた。
「あれ、二人ともこんな所でどうしたの?」
「いえ……少し用事があって」
「そうなの。ウサギ小屋に行くつもりなのだけれど…アレルヤも一緒に来る?」
「おい、テメェら俺のことを本気で忘れてるだろ」
「忘れているのではなくて、あえて視界から外しているだけだ」
「テメェ……」
本気で潰そうかと考えている間にも、上のような会話をしていたアレルヤとマリーが歩いていってしまうのを認め、ハレルヤはソーマを無視して先に進むことにした。わざと無視されたのは苛つくのだが、ソレに関しての報復はまた後日、だ。
その場合、殴る蹴るの暴力は禁止である。ミハエル辺りだったら容赦なく蹴りをかますことも出来るのだが、生憎と相手はソーマである。別に女性に対して優しく、なんて殊勝な考えがあるわけではない。
では何故かと言えば、それはソーマが中々に強いからである。負ける気はない、が、こう言うときはコテンパンに倒さなければ意味がないと思うのである。それが出来ない可能性があるのならば、最もダメージを与えることが出来る方法を考えて実行する方が良いと、そう考えたのだった。
だが、そんな思考は簡単にばれたらしい。ふいに立ち止まったアレルヤが苦笑してこちらを振り向いた。
「ハレルヤ、変なこと考えちゃダメだよ?」
「変じゃねぇよ。このくらい普通って言うか相応の仕返しだろ」
「仕返しって…」
「ま、それは後だな。飼育小屋に行くんだろ?」
「あぁ、うん、そうだね」
話を強制終了させられたことに対する不満が少しばかり覗く表情で、それでも頷いて片割れは歩みを再開した。
それにハレルヤも黙って着いていき、しばらく歩くこと一分。
目的の場所にたどり着いた。
金網で覆われているほどほどに広く狭い四角いスペースの中に、小さいながらも亀が生息できる水場があり、それは飼育小屋の中にも続いている。そして、床に敷いてあるのは基本的に土だ。掘ることも可能である。
何度見ても思うのだが、あの学園の素晴らしさに比べると、こちらは何とも地味というか。何というか、普通な気がする。
まぁ、本当に普通かと言えば、それには首を傾げざるを得ないのだが。
そんなことを思っている間にマリーが飼育小屋の鍵を取り出し、錠を外した。どうして鍵を持っているのだろうと思わなくはないのだが。何せ、あの鍵は教員ではなく生徒会で保管しているはずの…あぁ、刹那辺りにでも借りたのか。
かちゃ、と音を立てて金網の扉が開き、中で一匹だけ外に出ていたウサギが一目散に出てきて……マリーでなくソーマの方へと向かった。
耳にピンクのリボンを付けている子ウサギ…タオツー、か。
ソーマの足下で行儀良くちょこんと座っていたタオツーを猫のように掴み上げ、ハレルヤはまじまじと子ウサギとソーマとを見た。
「…何だ。というか、タオツーを下ろせ」
「タオツーはちゃんと下ろすから安心しろや。てか俺が気になるのは、何でコイツがお前にここまで懐いてるのか、なんだけどな」
「餌をやったら普通に懐いたぞ」
「へぇ…俺が食パンの耳やっても食わなかったヤツが…」
「お前が!?」
「文句あるかよ。ティエレンとか、他のヤツにも拒否られたぜ」
子ウサギをアレルヤに渡しつつ、ハレルヤは驚愕に目を見開いているソーマを小突いた。……そこまで驚くことだろうか。
その時は何となく気分だったのだ、そういう。
…それよりも。
「オイ」
「何だ」
「さっきからずっとメッキが剥がれてんだが良いのか?」
「…っは…!私としたことが、マリーが傍にいるからうっかりと……いや、貴様らだけだから今は良い…か?」
「だね。小学校の時とか普通にそういう喋り方してたもんね」
「今の喋り方は…少し疲れるんだ」
それでも続けているのは、少しは喋り方の矯正を行おうと思っているからなのだろうか。良い心がけだと、とりあえずは褒めるべき箇所だろうか、ここは。
と、今まで黙っていたマリーが、アレルヤの腕の中のタオツーを撫でながら首を傾げた。
「…そういえば、アレルヤたちはどうして校舎裏に?」
「えっと…何か手紙で呼び出されて」
「手紙?」
「靴箱の中に入ってたんだ。一人で来るようにってあったのに、ハレルヤに手紙自体が見つかっちゃって…ハレルヤも着いてきたんだ」
「…それはハレルヤの行動が正しいな、間違いなく」
メッキ剥がれちゃってるソーマというのも良いですよね。
ハレルヤとアレルヤは、ばったりとソーマとマリーに遭遇したのである。
ここが学園の廊下だったのならまだ分かる。しかし校舎裏、という微妙な場所であったためか、アレルヤはキョトンとした表情で二人を見やって首を傾げた。
「あれ、二人ともこんな所でどうしたの?」
「いえ……少し用事があって」
「そうなの。ウサギ小屋に行くつもりなのだけれど…アレルヤも一緒に来る?」
「おい、テメェら俺のことを本気で忘れてるだろ」
「忘れているのではなくて、あえて視界から外しているだけだ」
「テメェ……」
本気で潰そうかと考えている間にも、上のような会話をしていたアレルヤとマリーが歩いていってしまうのを認め、ハレルヤはソーマを無視して先に進むことにした。わざと無視されたのは苛つくのだが、ソレに関しての報復はまた後日、だ。
その場合、殴る蹴るの暴力は禁止である。ミハエル辺りだったら容赦なく蹴りをかますことも出来るのだが、生憎と相手はソーマである。別に女性に対して優しく、なんて殊勝な考えがあるわけではない。
では何故かと言えば、それはソーマが中々に強いからである。負ける気はない、が、こう言うときはコテンパンに倒さなければ意味がないと思うのである。それが出来ない可能性があるのならば、最もダメージを与えることが出来る方法を考えて実行する方が良いと、そう考えたのだった。
だが、そんな思考は簡単にばれたらしい。ふいに立ち止まったアレルヤが苦笑してこちらを振り向いた。
「ハレルヤ、変なこと考えちゃダメだよ?」
「変じゃねぇよ。このくらい普通って言うか相応の仕返しだろ」
「仕返しって…」
「ま、それは後だな。飼育小屋に行くんだろ?」
「あぁ、うん、そうだね」
話を強制終了させられたことに対する不満が少しばかり覗く表情で、それでも頷いて片割れは歩みを再開した。
それにハレルヤも黙って着いていき、しばらく歩くこと一分。
目的の場所にたどり着いた。
金網で覆われているほどほどに広く狭い四角いスペースの中に、小さいながらも亀が生息できる水場があり、それは飼育小屋の中にも続いている。そして、床に敷いてあるのは基本的に土だ。掘ることも可能である。
何度見ても思うのだが、あの学園の素晴らしさに比べると、こちらは何とも地味というか。何というか、普通な気がする。
まぁ、本当に普通かと言えば、それには首を傾げざるを得ないのだが。
そんなことを思っている間にマリーが飼育小屋の鍵を取り出し、錠を外した。どうして鍵を持っているのだろうと思わなくはないのだが。何せ、あの鍵は教員ではなく生徒会で保管しているはずの…あぁ、刹那辺りにでも借りたのか。
かちゃ、と音を立てて金網の扉が開き、中で一匹だけ外に出ていたウサギが一目散に出てきて……マリーでなくソーマの方へと向かった。
耳にピンクのリボンを付けている子ウサギ…タオツー、か。
ソーマの足下で行儀良くちょこんと座っていたタオツーを猫のように掴み上げ、ハレルヤはまじまじと子ウサギとソーマとを見た。
「…何だ。というか、タオツーを下ろせ」
「タオツーはちゃんと下ろすから安心しろや。てか俺が気になるのは、何でコイツがお前にここまで懐いてるのか、なんだけどな」
「餌をやったら普通に懐いたぞ」
「へぇ…俺が食パンの耳やっても食わなかったヤツが…」
「お前が!?」
「文句あるかよ。ティエレンとか、他のヤツにも拒否られたぜ」
子ウサギをアレルヤに渡しつつ、ハレルヤは驚愕に目を見開いているソーマを小突いた。……そこまで驚くことだろうか。
その時は何となく気分だったのだ、そういう。
…それよりも。
「オイ」
「何だ」
「さっきからずっとメッキが剥がれてんだが良いのか?」
「…っは…!私としたことが、マリーが傍にいるからうっかりと……いや、貴様らだけだから今は良い…か?」
「だね。小学校の時とか普通にそういう喋り方してたもんね」
「今の喋り方は…少し疲れるんだ」
それでも続けているのは、少しは喋り方の矯正を行おうと思っているからなのだろうか。良い心がけだと、とりあえずは褒めるべき箇所だろうか、ここは。
と、今まで黙っていたマリーが、アレルヤの腕の中のタオツーを撫でながら首を傾げた。
「…そういえば、アレルヤたちはどうして校舎裏に?」
「えっと…何か手紙で呼び出されて」
「手紙?」
「靴箱の中に入ってたんだ。一人で来るようにってあったのに、ハレルヤに手紙自体が見つかっちゃって…ハレルヤも着いてきたんだ」
「…それはハレルヤの行動が正しいな、間違いなく」
メッキ剥がれちゃってるソーマというのも良いですよね。
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