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どうしてこの二人を一緒にしたのかは不明です。
047:同僚
「おぉ!骸ではないか!」
「…」
「久しいな!」
その呼びかけに思わず振り返り、見えた相手の顔を見た瞬間に……振り返ってしまったこの己の身を呪いたい気分になった。それ以外に、一体どのような反応をするべきなのだろうか?生憎と、自分には全く思いつかないのだが。
さて、どうやって逃げ出せば良いのだろうかと思いを巡らせている間に、相手……つまり、ボンゴレ晴れの守護者はこちらに寄ってきていた。こうなると完全に捕まって逃げ出せないことは間違いないのであり。
万事休す、である。
「今日はどのような用件があって来たのだ?」
「大したことではないんですがね……ただの様子見です」
「様子見?こちらではさほど変な事は起こっておらんが」
「えぇ、聞いてますよ」
けれども、聞くのと見るのとでは印象が違うのも事実である。だからたまにはこちらに出てきて、自分の目で見ようと決めているのだ。
分かりましたか?と訊けば、うむ、という返事。
本当に分かっているかは怪しいところだった。
まぁ良いか、とその点は諦めることにして、大人しく彼の気の済むまで付き合うことにする。それしか、今の自分に出来ることはないのだ。
「話はそれで終わりでしょうか?なら、僕はもう行きたいのですけど」
「何を言う。折角久々に会えたのだ、会話がこれだけでは物足りんだろう」
「……」
それは貴方だけですけれど。僕は全然違うんですけどね。
などと思いはしたが、どうせ言ったところで無駄だと分かっているからあえて口には出さず、じとっと視線を送るだけにした。これも無駄だと分かってはいるのだが。それでも何かをしないと何だかやっていられない気がしたのである。
「どうかしたのか?」
「…いえ、何でも」
視線には気付いたらしいがその中に含まれている感情には気付かなかったらしい相手に、
結局、骸はため息を吐くだけで止めた。
何でこんなのが同僚なのだろう。
お兄さんがイマイチつかめません…。