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ワライダケって、本当にあるんでしょうか?
話とちょっと趣旨は違うけど。ふと思った疑問。
チビスターズ第二話 ⑨
「とりあえず、これは没収させてもらう」
「そんなぁ!?」
「諦めろ、気配を消せなかったお前が悪い」
自分が持っていた端末を刹那に取られ、少しだけ涙目になる。
あれを持って帰れなかったら、絶対に大変なことになる。スメラギとクリスティナの二人からの、同時攻撃を食らうことは……間違いないだろう。
それでなお、生き残れるかと聞かれると自信がないと答えるしかない。というか、不可能だ。片方だけなら瀕死状態になるだけかもしれないが、二人同時というのはきつい。自分はそんなに強くないので。
元気づけるようにラッセが背中を叩いてくれて、それで幾分かは救われたものの……やはり、怖いというか悲しいというか。
などと思っていると、ふいに刹那が口を開いた。
「リヒテンダール・ツエーリ、質問がある」
「何?」
「これにはアレルヤのも入っているのか?」
重々しい様子に、何を聞かれるのかとビクビクしていたけれど……発せられたのは、そんなこと?と拍子抜けするような問いだった。
なんだ、と安心しながら息を吐く。
「いいや?アレルヤの方にはクリスティナが行って……」
と、ここまで言って、リヒテンダールは慌てて口元を押さえた。
……が、もう遅い。
刹那はきらり、と目を光らせた。
「なるほど……アレルヤの画像はクリスティナ・シエラが……リヒテンダールとは違って仕事が早いから、今頃はスメラギの所に行っているか……よし」
「……どこ行く気だ」
リヒテンダールの端末を持ったままここから去ろうとする刹那の肩を、ラッセが掴んだ。顔には呆れの表情が浮かんでいる。
くるり、と顔を向けて、小さな彼は一言。
「アレルヤの画像をもらってくる」
「……そんなこったろうとは思ったが…」
まさか……本当にだとはな。
そういう、口には出されていない彼の言葉を聞いた気がした。
彼のそんな感じの気持ちを知ってか知らずか……多分、知らない方だけど……とりあえず、刹那は変わった様子もなく言葉を続けた。
「行動は早いほうがいい。グダグダしていたら、他のマイスターズにも感づかれてしまう。だから、あいつらに対する情報の秘匿、及び画像の譲渡を頼みに行く」
「うわぁ……なんか難しい言葉使ってるけど、内容が……」
つまりあれだ。とても簡単に言ってしまうと「抜け駆けされる前に抜け駆けして、ついでに他の奴等には画像が渡らないように先手を打とう」ということだ。
彼らしいというか……何というか。
「何だ?」
苦笑していると、刹那が訝しそうにこちらを見た。どうして笑っているのか、分からないらしい。
それがまた、おかしくて……リヒテンダールはさらに笑った。
「ラッセ、リヒテンダールはどうしたんだ?」
「ワライダケでも食ったんだろ」
「そんなもの、本当にあるのか?」
「……あったらどうするんだ?」
「そうだな……あの眼鏡に食わす。それからロリコンに」
「ティエリアと、ロックオンっスね?」
「お前、復活が早いな……」
「そうっスか?」
「そういえば、ハレルヤはどうした、ハレルヤは」
「今は違うが…普段なら、途中アレルヤに替わられたら困る。そういうことだ」
「なるほど……」
平和だなぁ、CB。
今回みたいなリヒティ視点だとか、違うけどラッセ視点とかイアン視点とか、結構難しい…。