[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
151
むかしむかしのお話です
世界は、たった一人しか居ませんでした
たった一人のその誰かは、それを寂しいとは思ったことはありません
何故ならその誰かにとって、一人というのは当たり前の状況だったからです
しかし、どんな状況であれ『退屈』というものは訪れます
その誰かは、一人に飽きてしまいました
そして考えます
どうしたら退屈せずに済むだろう?その『退屈』を心から抜き取ってしまえばいいのだろうか?それが一番手っ取り早いけれど、それは正しい選択なのだろうか?
その誰かは三日間にわたって考え続け、二つの解答を出しました
『一人』だから退屈なんだ
『意思がある』から退屈なんだ
思い至ったその誰かは、早速、退屈を消すべく行動を開始します
まず、一人という状況を消すにはどうしようと考えました
結論だけ言うと、その誰かは新しい誰かを一人作り出しました
けれど、それだけではつまらない
だいたい、もう一つの『意思がある』というのについての、結論がないのです
しばらく悩み、良いことを思いつきました
自分を、四つに分けてしまおう
そして二つずつを、二つの種族に分け与えよう
そのうち二種族から四種族になるかもしれませんが、その誰かは気にしません
むしろ、そちらの方が楽しいかも知れないとさえ思いました
それからその誰かは考えを実行し
その誰かは、誰でもあり誰でもない、いわば意思無き世界そのものになりました
後に、その誰かの存在に気づいた者は、その誰かをこう呼びます
我々を創りたもうた創造主……即ち『神』と
そして、