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ついに明日ですね……
カウントダウン終了もあと少し!
こんかいはハレさんとアレさんの話。
会話文オンリーです。
19.白と黒と白
「次どこ?」
『右から数えて三つ目、上から数えて一つ目んとこ』
「うわ……ねぇ、ハレルヤ、この手は酷くない?」
『酷くねぇよ。てか、こーいうゲームだろーが』
「いやまぁ、そうなんだけど……何でこんなにたくさん取られてるんだろ…えげつないって、この事を言うんだねきっと…あ、僕ここに置くね」
『人のことえげつねぇとか言いながらもお前、いったい何枚取ってやがる!』
「だって、そういうゲームだし」
『人の言葉勝手に使いやがって……いや、それより次か。じゃ、俺ここ』
「端っこ取られた!?あー、さっきので取れるようになったんだ……なんか悔しい」
『仕返しだ、仕返し』
「もう…ま、良いけど」
『ん?あんま取れねぇ場所に…ってオイ、ここ安全ゾーンじゃねぇか!』
「まぁ、変の辺りで黒と黒の間だし。ここを足がかりにこれから攻めることも出来るしね。仕返しだよ、仕返し」
『お前の仕返しの方がよっぽど手におえねぇって…』
「そうかな?」
『そうに決まってるっての。よし、じゃ次ここな』
「……ねぇ、四隅のうち三つを取った君が、手に負えないとか言っていいの?」
『いいだろ別。事実だしな。それに白の割合の方が多いじゃねぇか』
「けどやっぱり、端の方を取ってる君の方が有利じゃない?」
『いや…お前のヤツって、終盤に近い今じゃ取れねぇ場所にあったりするから面倒なんだよ。もっと取りやすい所を取れ』
「いやいやいやいや、そんなことしたら負けるじゃないか」
『人のこと有利だの何だの言ってるヤツのセリフじゃねぇだろ、それ』
「そうかなぁ…でも頑張らないと相手に失礼じゃない?」
『そりゃまぁそうだがな』
「だから、全力で行かせてもらうよ」
『よっしゃ来い!全力で叩きつぶしてやる!』
「というわけで、ここ」
『……ホントに全力だな、お前』
「だから言ったじゃないか。……どうする?今の一手で大分、追い詰めたと思うけど」
『ふっ……甘いなアレルヤ!』
「え!?」
『ここに黒おきゃどうなると思う?』
「しまっ…ハレルヤちょっと待って!」
『待った無しだ!行くぜぇッ!』
「あ……左手が勝手に…くっ…」
「……なぁ、ティエリア、アレルヤは何やってんだ?」
「ハレルヤとオセロをしているそうですが」
「…何だか競技が変わってね?オセロって言うか左手の主導権争いになってね?」
「俺に訊かないでください」
「それより見ろ……結局ハレルヤが主導権を握ったようだな」
「ほう。ならば最後のあの一マスに白が置かれることになるが」
「ってことは…引き分けか」
「……今日も決着がつかなかったね」
『ったく、どうして毎回毎回引き分けなんだよ。アレルヤ、次やるときはお前が負けろ』
「やだよ!そう言うハレルヤこそ負けてみたらいいじゃないか!」
『嫌だね。何で俺がんなことしねぇとなんねぇワケ?』
「……止めよう、この話。平行線だ」
『だな』
本当は真面目な話にするはずだったのに、どうしてだかこういうほのぼのに……
……まぁ、いっか。本編が始まったら、そんなことは言っていられないでしょうし。