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凄く、凄く久しいですが上げましょう。
ストックあるのになぁ…機会無くて。
にしても、何でこんな接点の無さそうな二人が喋って(?)るんだろう。
14:ワニ
お昼時の話である。
ヘビーアームズはサーカスの仕事を早めに切り上げさせてもらって、山(何でコロニー内にあるのかとツッコミを入れたら負けだと、以前サンドロックが言っていた。ウイングはどうでもよさそうだった)のとある地点にたどり着いていた。
そこで見たのは、素手で野生のワニと戦っている青年二人。
……どうして…山中で…………ワニ?…しかも一人に一匹ずつ……。
首をかしげながら、片方はナタクであることからもう片方はゴッドであろうと見当を付け、近くに立っていた最後の一人の元へと向かう。あの二人を監督しているようだし、彼が多分、マスターだろう。
……やっぱり、慣れるまではこの状態は面倒だ。知り合いにさえ『誰?』と尋ねなければならないというのは、どこか悲しい物がある。
などと思いながら足を進める。マスターの後ろから、こっそりと。
そして直ぐ後ろまで来て肩を叩こうとすると、唐突に声を掛けられた。
「ヘビーアームズか。いつもスマンな」
その言葉を聞き、さすが、と笑みを浮かべたヘビーアームズは、マスターに布で包まれている箱……正確に言うならば結構な量が入っている弁当箱を渡した。デスサイズに宅配を頼まれた弁当である。
早めに帰るとしても、仕事があったとしても、この役目は何故か自分の物と決まっている。いつの間に決まったのだろう……とは思うが任務は任務。確実に行う。
のは置いておくとして。
『何でワニと素手で生身で、というかここってワニいたんですか?』
取り出したか身の上で手を滑らせ、記した文字を見せる。
すると、彼はさてなと肩をすくめた。
「ワシにも分からん……ワニに関しては、だが。まさかワニが生息しておるとは…」
『そうなんですか……ボクはてっきりマスターさんが修行のために連れてきたのかと…』
「ワニがいたお陰でその手間は省けた」
『連れてくる気だったんですか!?』
あまりのことに慌てて書いたため、文字が少し歪んだが気にしない。
それよりも重要な問題が目の前にあった。
「ん?あぁ……とりあえずライオンか何かでもと」
『それを生身の、今は人間の、戦闘能力が著しく減少している、さらに書くと防御力なんて攻撃力以上の低下を見せている今のボクらの内二人にそれをぶつけるんですか!?』
「まぁ大丈夫だろう」
『どこが!?ってあああああああああああああああああああああああナタクの腕から血がゴッドも頭が喰われてるしっ!?』
自分の視線の先で、ナタクとゴッドは危機に陥っていた。
あれは間違いなく生死問題。両方とも血がドクドクと出ているし、ゴッドに至っては首が取れるか取れないかの一大事である。
そんな状況でも自分の心情や言いたいことを紙に描くのは、もうこれは条件反射の域に入っている気がするが…いいことだろう、きっと。
ともかく、とヘビーアームズはバッとマスターの方に向き直った。
それから急いで文字を連ねて文章を作っていく。……本当に、人前では恥ずかしくて喋ると変なことを口走るこの身が恨めしい。もっと早く速く伝えたいのに。
しかし。
「心配はいらん」
そうマスターが呟くと同時に、後ろから盛大な水しぶきの音が聞こえた。
え……と振り返ると、そこには倒されたらしい二匹のワニと、肩で息をしている二人。
唖然とした思いで眺めていると、静かにマスターが言葉を続けた。
「ウム…当然の結果だな」
『いや、当然って言っても二人とも満身創痍…』
指を指してみると、丁度その時、二人が水の中に倒れた。
仰向けに倒れているのを確認し、空気不足でということはなさそうだし、まぁあの二人だし別にいいかと考える自分は、もしかしなくてもわりと酷いかも知れない。けれど心配する相手が相手なので間違っているとも思えなかった。
はぁ、と溜息を吐いて座り込む。
『……とりあえず、無茶は止めてください本当に』
「フム…だがあの程度、ワシなら一分にも満たん間に倒せるが」
『それはアナタだからです』
一気に脱力して、大切なことを忘れているような気分になる。
何だろうと考え、浮かんできたのは二人とも出血していて……水の中にいると言うこと。
『まさか…出血多量でとか……』
常時ならば有り得ないだろう。血って言うかオイルだし。
だが……今は……。
そこまで思い至り、ヘビーアームズは慌てて立ち上がって二人の方へと駆け出した。
ヘビーアームズなら、本当に思ったことを直ぐに文字にするくらい出来そうだ。
というか、最近発覚したけれど、W組への愛情が凄いことになってる。
そして、どうにかしてエピオンさんを格好良く見せたいと思ってる自分が居る…。
なのにそれ・びーとか、えうーごとかの話が書きたいとか、SEED組の人たちの(DESTINY含む)話も書きたいし…GP三兄弟とかとにかく全員書きたい。
…実問題、無理そうな気がするけど…だってキャラ多すぎる…。