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昨日から、ずっとマイスター及びCB以外をアップしてる気がする…昨日って、イノベさんたちと、カタロンだったし…今回はアロウズですよ…?
話の中にソーマが出て来ますが、まだマリー覚醒してません。ソーマはソーマのまんま。
01.留守番電話
それは、四人で休憩していたときの話。
自動販売機の隙間に立っている仮面の男を見て見ぬフリをして、ソーマはアンドレイと、持ってきた飲み物のカップをマネキンとルイスに配っていた。その際、ルイスにコーヒーのカップを渡したときに、アンドレイが少し恨めしげな目をしたのは不思議だったが、ルイスが少しでも笑ってくれたので気にはならなかった。
ルイスは良い子だと思う。戦場なんて似合わないくらいに優しく、無理をしている子だと。自分のように戦士であることを定められた存在でもないのに、自らこの場にいることを律している、良い子。
訊けば、どうしてここにいるのか答えてくれるだろうか?
答えてくれるかも知れない。けれど訊かない。
人には人の、それぞれの過去があるのだから。自分がそう簡単に触れて良いものでも無いだろう。そういうものなのだと、教えてもらった。
マネキンの隣に座っていたルイスの、その隣に座ると、アンドレイが再び恨めしげな目でこちらを見た。だから、一体何だというのか。
ちなみに四人掛けの丸いテーブルで、アンドレイはルイスの向かいである。
「准尉、ここでの生活はどうだ?」
「はい。とても有意義であると思います」
「そうか…ならば良い」
ルイスとマネキン、二人の会話を聞きながらソーマはコーヒーを飲む。
そして、思う。違う、と。
違う。何だか違う……そんな気がする。
やっぱり、ルイスは無理をしている気がする。本当はもっと違うような気が。
実証する方法なんて、どこにも無いのだけれど。
というか、それよりも。
「……一つ訊いても良いか」
「何でしょう」
「どうしてさっきから、准尉の事ばかり見ている?」
「……」
黙秘権の発動した瞬間だった。
まぁいいけれど、と彼の様子の理由に見当を付けて納得しながら、コーヒーをもう一口飲んで、ルイスには聞こえないようにと、ポツリと。
「准尉は誰かを想っているようだが」
「うっ!?」
ダイレクトにいったらしい。
何だか涙目になりかけている彼に、すこしイジワルをしすぎたかと反省する。
「冗談だ」
だから冗談ではなかったけれど、そう言ってやると……目に見えてホッとした顔になる。
そんな様子を微笑ましく思いながら見て…ふと通信端末を取り出す。メッセージが入っているかどうかを確認するためだ。アンドレイを見ていたら、何となくセルゲイを思い出した。親子だから、そういう繋がりだろう、思い出したのは。
見てみれば……記録はない。ということは、メッセージはなかったと言うこと。
別段、思うことは何もなかったので、普通に通信端末を戻して……そういえば、とマネキンの方を向く。
「大佐、通信端末を…」
「……言わないでくれ。それ以上は」
「ですが…」
何となく上官の言いたいことは分かるのだが……確認しておかないと、その中に、もしかしたら大切なメッセージもあるかもしれない。無かったとしても、メッセージの整理整頓は必要だろう。そうしないと大変なことになると、このまえ零していたのは彼女だ。
そこは当事者、分かっているのだろう。溜息を吐きつつも端末を取り出し、画面を見て……一気に脱力した。
あぁ、『やっぱり』かと思いつつコーヒーのカップを置いて、何が起こったのか分かっていないルイスとアンドレイに、マネキンの端末の画面を見るように身振りで示す。
最初は戸惑っていた二人だが、どうやら好奇心に負けたらしい。恐る恐る視線をそちらへ向けていって……両者とも、唖然とした面持ちになった。特にアンドレイの方が見物で、形容するなら…「え、何コレ?何コレ?」という状態だろうか。ルイスは「わぁ…」というところ。
まぁ、初見なら驚くだろう。自分も当初は衝撃を受けた。
画面一杯に見える着信の知らせが目に入れば。
しかも、その着信は、ほとんどが一人の人間の手によって為されているのである。これに衝撃を受けずに、一体何に衝撃を受けろと言うのだろうか。今のソーマの心境はまさにそれだった。
アロウズに来ることは止められているそうだが……この勢いだったら飛んできそうだと、ソーマは赤毛の軍人の顔を思い描いた。
別名:コーラ本編登場記念?
です。いや、二期で炭酸がでてきてくれないから…どうしたもんかとアップするのも躊躇われて…。