式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
清羅 繭 様が私でさえ忘れかかっていたバトンの罰ゲームとして書いてくださいました小説です。
律儀にこうしてくださって…ありがとうございます本当に!
「キュリオスさん、今日は何が食べたいですか?」
「あ、えっと……お、お鍋が良いです」
そんな会話をしながら、店への歩を進める二つの影。
『今日の買い出しはジャンケンで負けた二人ね』
そんな一言により始まったジャンケン大会。そしてその選ばれた二名は今こうして買い出しへと来ている次第である。
その二人…アレックスとキュリオスは、まるで姉弟のような雰囲気で肩を並べて歩いていた。
「ふぅ……」
吐き出した息が白い。いくら春が近付いていると言ったって、まだまだ気温は低いのだ。外に出たくない気持ちも分かる。
「じゃあ早く材料買って帰りましょう!何鍋が良いですか?」
「えっと……寄せ鍋がいいです」
とりあえずオードソックスな物だったら平気だろう。もし文句なんて出たらこっちが言ってやる。寒い中買い物に出たボク達、それだけでも十分に偉いよね?
例えそれがジャンケンで決まったとしても、結果重視だ。
……実際文句なんて言えないけれど。こういう時自分の気弱さが嫌になる。
「…早く帰って、温かいご飯作りましょう。ね、キュリオスさん」
「…はい!」
………そしてこの人は絶対文句なんて言わないんだろうし思わないんだろうな。
笑顔で話すアレックスを思わず崇めてしまう勢いだ。
「……早く帰りたいです」
「え……?」
ぼそりと呟かれた言葉に、思わずクエスチョンマークが浮かぶ。この人もやっぱり文句があるのかな?そう思ったら、帰ってきたのは全く違う答だった。
「違いますよ。わたしは早く、おにいさんやみなさんがいる温かいところに帰りたいんです」
こういう寒いところ、皆さんが居ないところは凍えてしまいそうですから。
そう言ったアレックスさんの気持ち、ちょっと分かったかもしれない。
キュリオスは「そうですね」と軽く相づちを打った。
そして視線を前に向けた途端、見覚えのある姿が目に入る。
「……あれ、デスサイズさんと…サンドロックさん?」
そこにいたのは、夏にお世話になった人と、その人から紹介された人。
二人もこっちに気付いたのか、笑顔で手を振ってきた。
「こんにちわー。お二人も買い物ですか?」
「夕飯のですけど。そっちもですか?」
アレックスとサンドロックが談笑している脇で、デスサイズとキュリオスも軽く挨拶を交わす。
「じゃあそっちもお鍋ですか?」
「はい、五人だけですけど。キムチ鍋でも作ろうかなって。そっちもですか?」
「はい、寄せ鍋です」
「で、二人で買い出し?珍しい組み合わせだねー」
「ははは……」
ジャンケンで負けたことを告げると、二人から同時に同情の眼差しを返された。
とりあえず鍋の具を選んでカゴに入れていると、キュリオスの脳裏にちょっとした名案が浮かんだ。
いきなりで迷惑かもしれないけど、先程のアレックスとの会話と、サンドロックが言った一言が、何処かで結びついた。キュリオスは直ぐさま傍らのアレックスに耳打ちする。
「……そうですね!大丈夫だと思いますよ」
真意を伝えると、アレックスは直ぐに理解してくれたらしい。アレックスが携帯を取りだし、兄へとダイヤルする。
「……ということなんですけど、どうでしょうか?」
『成る程ね……ま、大丈夫大丈夫!あと十人くらい増えても余裕だから!』
リーダーの了承は得た。あとはこの考えをもう片方の当事者へ告げるのみ。
「あのっ、サンドロックさん!」
「?アレックスさん?」
「もしよかったら、皆さんも家に来ませんか?」
「「え?」」
見事に答がハモる。
「偶には皆さんで食べるのも良いじゃないですか」
ね?と問えば、少し考えるような沈黙の後に返ってきた笑顔二つ。イコール「いいね!」ということだろう。
「じゃあ決まりです!皆さんでお鍋です!」
それから、デスサイズが留守番組に電話したり、アレックスとサンドロックが互いの買う量を調節したり、結果的に少し多くなってしまった荷物を四人で分けて。
四人で、来た道を戻っていった。
「…なぁキュリオス。なんでいきなりオレ達誘ったんだよ?」
帰り道、ぼそりと呟いた問いに、導き出した答は。
「…さっきアレックスさんが『みんながいる場所が温かい』って言ってて……だからデスサイズさん達も帰る場所に沢山いる方が温かそうだなって……」
五人がとても大切な仲間だというのは凄く分かる。ボク達も四人で一つだから。
でもここに来て、アレックスさん達みたいな大人数に少し憧れたのも事実。
そう言えば、「単純だなー」って笑われた。
「でも、ま、そうだよな」
人数は多い方が楽しいよなっ!!
そう言って笑ったデスサイズに、三人も笑いを返す。
まだまだ寒いけれど、沢山の温かい人たちが居るから、どうにかこの寒さは乗り切れそうです。
式さまの好きなキャラと私の好きなキャラを組み合わせた結果がこうなりました。
相互で献上した百物語の話と同時系列です。なのでデスとキュリの仲がよいのです。
返品、いつでも可ですので。
そんな返品とか滅相もないです!印刷して額縁に入れて飾るぐらいの思いで大切にします。
いえ、本当にありがとうございました!
「あ、えっと……お、お鍋が良いです」
そんな会話をしながら、店への歩を進める二つの影。
『今日の買い出しはジャンケンで負けた二人ね』
そんな一言により始まったジャンケン大会。そしてその選ばれた二名は今こうして買い出しへと来ている次第である。
その二人…アレックスとキュリオスは、まるで姉弟のような雰囲気で肩を並べて歩いていた。
「ふぅ……」
吐き出した息が白い。いくら春が近付いていると言ったって、まだまだ気温は低いのだ。外に出たくない気持ちも分かる。
「じゃあ早く材料買って帰りましょう!何鍋が良いですか?」
「えっと……寄せ鍋がいいです」
とりあえずオードソックスな物だったら平気だろう。もし文句なんて出たらこっちが言ってやる。寒い中買い物に出たボク達、それだけでも十分に偉いよね?
例えそれがジャンケンで決まったとしても、結果重視だ。
……実際文句なんて言えないけれど。こういう時自分の気弱さが嫌になる。
「…早く帰って、温かいご飯作りましょう。ね、キュリオスさん」
「…はい!」
………そしてこの人は絶対文句なんて言わないんだろうし思わないんだろうな。
笑顔で話すアレックスを思わず崇めてしまう勢いだ。
「……早く帰りたいです」
「え……?」
ぼそりと呟かれた言葉に、思わずクエスチョンマークが浮かぶ。この人もやっぱり文句があるのかな?そう思ったら、帰ってきたのは全く違う答だった。
「違いますよ。わたしは早く、おにいさんやみなさんがいる温かいところに帰りたいんです」
こういう寒いところ、皆さんが居ないところは凍えてしまいそうですから。
そう言ったアレックスさんの気持ち、ちょっと分かったかもしれない。
キュリオスは「そうですね」と軽く相づちを打った。
そして視線を前に向けた途端、見覚えのある姿が目に入る。
「……あれ、デスサイズさんと…サンドロックさん?」
そこにいたのは、夏にお世話になった人と、その人から紹介された人。
二人もこっちに気付いたのか、笑顔で手を振ってきた。
「こんにちわー。お二人も買い物ですか?」
「夕飯のですけど。そっちもですか?」
アレックスとサンドロックが談笑している脇で、デスサイズとキュリオスも軽く挨拶を交わす。
「じゃあそっちもお鍋ですか?」
「はい、五人だけですけど。キムチ鍋でも作ろうかなって。そっちもですか?」
「はい、寄せ鍋です」
「で、二人で買い出し?珍しい組み合わせだねー」
「ははは……」
ジャンケンで負けたことを告げると、二人から同時に同情の眼差しを返された。
とりあえず鍋の具を選んでカゴに入れていると、キュリオスの脳裏にちょっとした名案が浮かんだ。
いきなりで迷惑かもしれないけど、先程のアレックスとの会話と、サンドロックが言った一言が、何処かで結びついた。キュリオスは直ぐさま傍らのアレックスに耳打ちする。
「……そうですね!大丈夫だと思いますよ」
真意を伝えると、アレックスは直ぐに理解してくれたらしい。アレックスが携帯を取りだし、兄へとダイヤルする。
「……ということなんですけど、どうでしょうか?」
『成る程ね……ま、大丈夫大丈夫!あと十人くらい増えても余裕だから!』
リーダーの了承は得た。あとはこの考えをもう片方の当事者へ告げるのみ。
「あのっ、サンドロックさん!」
「?アレックスさん?」
「もしよかったら、皆さんも家に来ませんか?」
「「え?」」
見事に答がハモる。
「偶には皆さんで食べるのも良いじゃないですか」
ね?と問えば、少し考えるような沈黙の後に返ってきた笑顔二つ。イコール「いいね!」ということだろう。
「じゃあ決まりです!皆さんでお鍋です!」
それから、デスサイズが留守番組に電話したり、アレックスとサンドロックが互いの買う量を調節したり、結果的に少し多くなってしまった荷物を四人で分けて。
四人で、来た道を戻っていった。
「…なぁキュリオス。なんでいきなりオレ達誘ったんだよ?」
帰り道、ぼそりと呟いた問いに、導き出した答は。
「…さっきアレックスさんが『みんながいる場所が温かい』って言ってて……だからデスサイズさん達も帰る場所に沢山いる方が温かそうだなって……」
五人がとても大切な仲間だというのは凄く分かる。ボク達も四人で一つだから。
でもここに来て、アレックスさん達みたいな大人数に少し憧れたのも事実。
そう言えば、「単純だなー」って笑われた。
「でも、ま、そうだよな」
人数は多い方が楽しいよなっ!!
そう言って笑ったデスサイズに、三人も笑いを返す。
まだまだ寒いけれど、沢山の温かい人たちが居るから、どうにかこの寒さは乗り切れそうです。
式さまの好きなキャラと私の好きなキャラを組み合わせた結果がこうなりました。
相互で献上した百物語の話と同時系列です。なのでデスとキュリの仲がよいのです。
返品、いつでも可ですので。
そんな返品とか滅相もないです!印刷して額縁に入れて飾るぐらいの思いで大切にします。
いえ、本当にありがとうございました!
PR
この記事にコメントする