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寝床はどうするつもりなのだろうと思いました。
そして出来上がった話です。
さて、ここで大変な問題が起きた。
「寝床はどうしたら良いんだろうね……?」
腕を組んで、リボンズは首をかしげた。
とりあえず今回は事前承諾もあまり行っていないし、というか行ったら間違いなく遊びに来ることは却下されただろうし。だから、当然ながら寝床などといった物は用意されているはずもなく。
空きの部屋はあるのだそうだが、それを使うにしても自分たちは数が多い。それに見張りが最低一人か二人は必要なので、全員が全員とも個室を使うわけにはいかないのである。何とも不便に思える話だが、それが遊ぶための必要最低条件だったのだからやむを得ない話だろう。
「ブリーフィングルームで雑魚寝か?布団だけなら全員分あると思う」
「その場合」
刹那の提案に、難しい顔をしたティエリアが対応する。
「誰が見張りとしているかが問題になるのではないか?」
「私は嫌だぞ」
即答したのはソーマだった。
そうして、彼女は苛立った表情のままにこちらを一瞥する。
「今まで振り回され続け、夜寝るときまで一緒にいるだと?そんなもの頼まれたってやる気にはならない。というか」
視線が苛立ちを含んだ物から、ジトッとした物に変わった。
「どうせ夜もずっと会話をしようかと企んでいるだろう、貴様たち」
「えぇ!?何で分かったの!?」
「分かるに決まっているだろう!貴様らのテンションや様子を、私が望まずどれほど長く見たと思っているんだ!?」
驚くヒリングへ叫び声を上げるソーマに、そんなに分かりやすかっただろうかと考える。
夜通し会話というのは間違いない。明日帰宅と決められている以上、時間は切り詰めて使わなければ後悔する。あと、枕が来れば枕投げも良いかもしれないと考えていたところなのだった。
ふと思うが、これが俗に言う『修学旅行のノリ』というものなのだろうか。
……話を戻して。
几帳面に挙手したリヴァイヴが、誰によって当てられるでもなく口を開いた。
「ところで訊きたいのですが、一万歩ほど譲って夜通し会話を中止するとして」
「…一万歩も譲るのか」
「…するとして、ブリーフィングルームの方で雑魚寝というのは決定なんですか?…ブリング、そういう合いの手はいりません。一万歩でもまだ譲っている方なんですよ?」
「…そうか」
「えぇ、その通りです」
自信たっぷりに言うリヴァイヴに、こくこくと頷いて同意を示しているのはティエリア隣のリジェネである。彼だったら一兆歩とか言い出しかねない。気分的にイノベイターは皆同じ気持ちだと思うのだが。
「雑魚寝が決定というのは…それしかないのだから諦めてもらうしかないな」
諦観の色が強く出ている表情で、刹那はため息を吐いた。
「それが嫌なら出て行け。何ならダブルオーライザーで送る」
「では、ついでにダブるオーライザーを僕たちに」
「渡さない」
「…でしょうね」
残念だとリボンズは肩を竦めた。その反応は思った通りなので何も感じないが、あわよくばという気持ちがあったことも事実である。
まぁ、ダブルオーの方はまた後日と言うことにしようか。
「分かったよ、この部屋での雑魚寝で我慢させてもらう。ただし君たち全員一緒にね」
「なっ……私は嫌だと言った!」
「僕も当然ながらソーマ・ピーリスに同感だ」
「…俺は一人で休みたい」
三人からほぼ同時に告げられる答え。最後の一つは他二つと比べて何となく響きに違いがあるように思えたが、三つとも全部が否定の意を示していることは良く分かった。何だかんだと言って、彼らも結構ワガママだと思った。
何故なら、彼ら三名もまた見張りとしての役割を命じられているのである。今はいないアレルヤだけでなく、彼らにだって自分たちと付き合う義務があるのである。
と、そこまで思って一つ。
「そういえばアレルヤは?デヴァインもいないし…」
「ただいまー」
二人の姿を探して辺りを見渡しているとドアが開き…現れたのは探していた二人。
そして、二人は両手に布団を持っていた。
え?と全ての視線がアレルヤに向けられる中、彼は照れくさそうに少し笑って布団を降ろした。その数はざっと六枚。
「どうせ寝るときは寝床無いでしょう?だから雑魚寝になるよねって思ったから持ってきたんだ。雑魚寝、出来る場所と言ったらここしかないし」
ほほえみ付きで口にされたアレルヤの言葉を、リボンズ一同、全員が驚きながら聞いた。
こんなに気が回るなんて。やっぱりアレルヤはマイスターを退職して、イノベイターの世話役にでも収まってくれればいいのだ。
世話役は本当に似合うと思います。
「寝床はどうしたら良いんだろうね……?」
腕を組んで、リボンズは首をかしげた。
とりあえず今回は事前承諾もあまり行っていないし、というか行ったら間違いなく遊びに来ることは却下されただろうし。だから、当然ながら寝床などといった物は用意されているはずもなく。
空きの部屋はあるのだそうだが、それを使うにしても自分たちは数が多い。それに見張りが最低一人か二人は必要なので、全員が全員とも個室を使うわけにはいかないのである。何とも不便に思える話だが、それが遊ぶための必要最低条件だったのだからやむを得ない話だろう。
「ブリーフィングルームで雑魚寝か?布団だけなら全員分あると思う」
「その場合」
刹那の提案に、難しい顔をしたティエリアが対応する。
「誰が見張りとしているかが問題になるのではないか?」
「私は嫌だぞ」
即答したのはソーマだった。
そうして、彼女は苛立った表情のままにこちらを一瞥する。
「今まで振り回され続け、夜寝るときまで一緒にいるだと?そんなもの頼まれたってやる気にはならない。というか」
視線が苛立ちを含んだ物から、ジトッとした物に変わった。
「どうせ夜もずっと会話をしようかと企んでいるだろう、貴様たち」
「えぇ!?何で分かったの!?」
「分かるに決まっているだろう!貴様らのテンションや様子を、私が望まずどれほど長く見たと思っているんだ!?」
驚くヒリングへ叫び声を上げるソーマに、そんなに分かりやすかっただろうかと考える。
夜通し会話というのは間違いない。明日帰宅と決められている以上、時間は切り詰めて使わなければ後悔する。あと、枕が来れば枕投げも良いかもしれないと考えていたところなのだった。
ふと思うが、これが俗に言う『修学旅行のノリ』というものなのだろうか。
……話を戻して。
几帳面に挙手したリヴァイヴが、誰によって当てられるでもなく口を開いた。
「ところで訊きたいのですが、一万歩ほど譲って夜通し会話を中止するとして」
「…一万歩も譲るのか」
「…するとして、ブリーフィングルームの方で雑魚寝というのは決定なんですか?…ブリング、そういう合いの手はいりません。一万歩でもまだ譲っている方なんですよ?」
「…そうか」
「えぇ、その通りです」
自信たっぷりに言うリヴァイヴに、こくこくと頷いて同意を示しているのはティエリア隣のリジェネである。彼だったら一兆歩とか言い出しかねない。気分的にイノベイターは皆同じ気持ちだと思うのだが。
「雑魚寝が決定というのは…それしかないのだから諦めてもらうしかないな」
諦観の色が強く出ている表情で、刹那はため息を吐いた。
「それが嫌なら出て行け。何ならダブルオーライザーで送る」
「では、ついでにダブるオーライザーを僕たちに」
「渡さない」
「…でしょうね」
残念だとリボンズは肩を竦めた。その反応は思った通りなので何も感じないが、あわよくばという気持ちがあったことも事実である。
まぁ、ダブルオーの方はまた後日と言うことにしようか。
「分かったよ、この部屋での雑魚寝で我慢させてもらう。ただし君たち全員一緒にね」
「なっ……私は嫌だと言った!」
「僕も当然ながらソーマ・ピーリスに同感だ」
「…俺は一人で休みたい」
三人からほぼ同時に告げられる答え。最後の一つは他二つと比べて何となく響きに違いがあるように思えたが、三つとも全部が否定の意を示していることは良く分かった。何だかんだと言って、彼らも結構ワガママだと思った。
何故なら、彼ら三名もまた見張りとしての役割を命じられているのである。今はいないアレルヤだけでなく、彼らにだって自分たちと付き合う義務があるのである。
と、そこまで思って一つ。
「そういえばアレルヤは?デヴァインもいないし…」
「ただいまー」
二人の姿を探して辺りを見渡しているとドアが開き…現れたのは探していた二人。
そして、二人は両手に布団を持っていた。
え?と全ての視線がアレルヤに向けられる中、彼は照れくさそうに少し笑って布団を降ろした。その数はざっと六枚。
「どうせ寝るときは寝床無いでしょう?だから雑魚寝になるよねって思ったから持ってきたんだ。雑魚寝、出来る場所と言ったらここしかないし」
ほほえみ付きで口にされたアレルヤの言葉を、リボンズ一同、全員が驚きながら聞いた。
こんなに気が回るなんて。やっぱりアレルヤはマイスターを退職して、イノベイターの世話役にでも収まってくれればいいのだ。
世話役は本当に似合うと思います。
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