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登場……デュナメス、キュリオス
SDとかなら普通にデュナキュリとかできるんだよね。
いや、この話がそれかは分からんけど。
(これに出てくるそれ・びーのメンバーは、2009年の春号以前の設定です)
5:鴉
「ここって、何か凄いね……」
「だよな。まさか、来て数日ってときに、人間になるなんてなぁ…」
公園のベンチに座って、のほほんとしているのはデュナメスとキュリオスだ。
仲間のうちヴァーチェは「だから何だ?」と言っていつも通り。外には出てこなかった。エクシアの方は……言わずもがなだろうか、ガンダムの後ろをついて行っている。ストーキングではなく、あくまで自分が「真のガンダム」だと認めさせるために。彼は、手段を選ばない。
ターゲットにされてしまったガンダムには悪いが、こればかりはデュナメスにはどうしようもない。ずっと彼につきっきりというのも不可能だし、いくらしかっても直そうとしないし。そういえばこの前は、思い切り頭を叩いてやったのに……一向に堪えた気配がなかった。
どうやったらエクシアを止めることができるだろう。今のところ良いアイディアはないし、これからもない気がするけれど……努力はしていこう。どんな理由であれ、人様に迷惑をかける行為を放っておくわけにはいかない。紛争を、そして諍いを止めていくはずの「それすたる・びーいんぐ」がそれらの原因になってしまったら、それこそ笑い事にならない。存在理由がきれいにひっくり返る。
それはともかくとして、今の状況である。
ここに来たのはつい先日で、こういうことがしょっちゅうあるのかも分からなかったが……どうやらそれはないようだった。つまり、今回のこの騒動は日常茶飯事なものでは無いというわけであり、同時にどういう対応をしたらいいのかも分からないというわけである。これでは手の出しようがない。
「まぁ、不便なところは無いからいいんじゃないか?いい気分転換になったって、そう思っとこうぜ?」
「でも……違和感があるかな…目線が高いし、あと……」
ちらり、とこちらを見て、それから一言。
「どうしてか、デュナメスの方が背が高くなってるし……」
「あー、それは……どうしてだろうな」
いつもなら同じくらいの高さにある二人の目線。それが今回は若干、どころかかなりずれていた。だいたい十センチくらい。
どうやら、キュリオスはそれが気になるらしい。
「いつも同じ物が変わってしまうのって、ちょっと……妙だな」
「いいだろ別に。オレはこっちのほうがいいかな」
「……そう?」
「そうなんだって」
首をかしげるキュリオスに、力一杯頷いてみせる。
何故なら、こちらの方が……
と、その時
バサバサッ
背後から、突然羽音が聞こえてきた。
「ひうあっ!?」
驚いたのか、キュリオスがびくり、と体を震わせた。
デュナメスがばっと振り返ると、丁度黒い鳥が飛び立っていくのが見えた。
鴉、のようだ。
あの羽音は、鴉が飛び立つ音だったらしい。
………とまぁ、それはともかくとして。
「なぁ……キュリオス」
「何?…って、あ…………」
呼びかけると彼はこちらを見返してきて、それから固まった。
無理もないと思う。彼は反射的にだろうが、デュナメスの腕にしがみついていたから。
一瞬の間。
「お前な、もうちょっとしっかりしたほうがいいぞ?そのうち誘拐されそうな気がする」
先に口を開いたのは、デュナメスだった。
「えと……ごめんなさい」
「いや、謝ることじゃないって」
ゆっくりと身を離していくキュリオスの頭に手をやって、撫でる。
「ま、人それぞれだよな」
「ボクらはMSだよ?」
「今は人間だろ?」
「…それもそうだね」
くすり、とキュリオスが笑った。
背が高い方がいい理由。
それは……そのほうが今みたいに腕にしがみつくとかいう、ほんのちょっとのことでも頼ってもらいやすい、そんな気がするからだなんて。
絶対に、秘密だ。
SD読んで、00のパイロットズを参考に書いてみましたけど……性格違うかもね。
それは今後次第ってことで。