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鈴蘭(スズラン)
花言葉:繊細、純粋、謙虚、などなどなど
夏休みだから云々、っていう趣旨で始めたお題だったはずなのに……。
今回はFC劇場のSEED組から三名代表。
ルージュとインフィニットとストライクフリーダムです。
※10/23 追記
投稿時のミスで最初の一行が抜けておりましたので、付け加えました。
本当にすみません……。
03:鈴蘭 (スズラン/繊細)
その手が何かを作り出しているところを見るのは、結構好きだと思う。
物作りに集中していると話しかけても反応がないところは、嫌いだけれども。
そんなことを考えながら、じぃ、と、作業を続けるインフィニットを見つめる。
凝視と呼べるほどではないと思うが、それなりに注目しているのだから気付いても良いのではないかと思う。作業中は声にさえ気付けない彼が、視線に気づけるわけがないとは分かってはいるのだが。
まぁ、気付かれる必要も無いので、そこへの不満は特に無い。
というか、気付かれた方が対応に困るので、気付かれない方が良い。
何で見ていたのかと訊かれた時、返答に困るから。……いや、その時は素直に「お前の物を作っている姿が気に言っているから」と言えば良いのだとは分かっているが。だが、日常的な会話の中で何気なくという事ならまだ言える気がしないでもないのだが、こう、訊かれて改めて答えるというのは、妙に気恥かしいのだ。
いや、そんな気がするだけ、かもしれないけれど。
言ってみれば、案外普通に言えるのかもしれないけれど。
しかし、今の自分はそう考えているのだから、今この時に、そんな状況にならないようにと思い願うのは至極当然のことだろう。
などと考えている間にキッチンから弟が出てきたのを、視界の端で確認する。両手で盆を持っていて、そこには三つのマグカップが乗っている。誰と誰と誰のものか、というのは、今この部屋には自分たち三人しかいないのだから考える必要は無い。
作業中の彼から視線を外さないまま、こちらに歩み寄ってきたストライクフリーダムからマグカップを受け取る。
その様が不思議だったのか、弟は首を傾げた。
「ねぇ、ルージュ、何でインフィニット見てるの?」
「……アイツの手が不思議だから、何となく」
「あー、うん。そうだよね。何であんなに器用に色々できるんだろう」
本当のところを言うわけにもいかず、そう誤魔化すと、弟はあっさりと納得して頷いた。
それからそのままインフィニットの方へ行って、肩を揺すり、彼の意識を作業から切り離してからマグカップを渡し……「インフィニットは何でも作れて凄いよね」なんて普通に語りかけているのを聞いて。
「……私は考え過ぎ、なのか?」
そう呟いて、マグカップの中身を口に流し込んだ。
マグカップの中身はあったかいココアです。だって最近寒くなってきたから。
ここにいないメンバーはバクゥの散歩とか弟にせがまれて公園に遊びにとかそんな感じだと思う。
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