慶次「……あれ?もうアニバサ録終わったんじゃなかったっけ?」
半兵衛「あぁ、うん。終わったよ?」
慶次「じゃあ何で俺、アニバサ録スタジオにいるわけ?っていうか何でスタジオ残って?」
半兵衛「それはもちろん、これからアニバサ録が始まるからだよ」
慶次「え?終わったって今さっき言わなかった?」
半兵衛「うん。だから終わってるんだよ」
慶次「……ワケ分かんねーや」
政宗「Sorry、小十郎の小言のせいで遅くなっちまった」
元就「待たせたな、竹中半兵衛と愚民・空気」
半兵衛「二人とも、五分の遅れだよ。久しぶりだからって気を緩めないでくれるかな」
政宗「だから悪かったって、な?」
半兵衛「……政宗君は反省しているようだね。で、元就君、」
元就「何ぞ?」
半兵衛「君は何で遅れたの?」
元就「そろそろ布団が恋しい季節よな」
慶次「単なる寝坊!?」
元就「む。寝坊とは失敬な。目は覚めておったぞ」
半兵衛「じゃあ何で五分前集合を目標にしている君まで遅れてるの」
元就「だから言うただろう。布団が恋しい季節だと」
政宗「つまりアレか?起きてたけど布団から出なかったって?」
元就「その通り。まったく、何故人間は冬眠出来ぬのであろうな」
半兵衛「それは人間だからだよ」
慶次「人間が冬眠出来たら怖いよな……」
半兵衛「……はぁ、まさか元就君まで緊張感を忘れてるとはね。久しぶりの収録なのに」
元就「久しぶりだからこそであろう」
慶次「……あのー」
政宗「ん?何か訊きたそうな顔してんな。どうかしたか?」
慶次「収録って……どういうこと?アニバサ録終わったよね?」
政宗「……I see。成程。……おい半兵衛、慶次に何も教えてねぇのか?」
半兵衛「何で僕が教えないといけないのかな、こんな愚民に」
慶次「……さっきからあえてスルーしてたんだけど、お願いだから愚民って呼ばないで?」
半兵衛「何で?君が空気って呼ばれるのが嫌だと言っていたから、変えたのに」
慶次「変え方を考えて!」
政宗「嘆きを形にしてもらってる所悪ぃけど、話続けるぜ?」
慶次「あ、うん、よろしく」
政宗「本編のアニバサ録は終わったろ?で、EDもやった」
慶次「EDやった時は驚いたよ。まさかあれまでやるとは思わなかったし」
政宗「ってなわけで、OPもやることになったんだよ」
慶次「……え?そうだったんだ?」
政宗「……半兵衛」
半兵衛「過ぎた事を今更言ったところで意味は無いよ。というわけでOPの話だけど」
元就「ある意味あのOPも詐欺の結晶よな……我と馬鹿鬼の一騎打ちなど無かったぞ」
半兵衛「や、それって確か、君がそうなる事を『面倒だ』って言って回避したんじゃ、」
元就「あと、表現が大げさ過ぎではないかと我は思うのだが」
半兵衛「……人の話は最後まで聞きなよ」
政宗「元就にそんな事も止めても意味ねぇだろ。それに自分がしねぇ事を他人に求めたりするんじゃねぇよ、半兵衛。素直に諦めろ」
半兵衛「……今、さり気なく僕と元就君が同類って言われた?」
慶次「いやぁ……割と普通にそう言ってたと思うよ……?」
政宗「あ、そういや慶次と言えば」
慶次「あれ?俺?何かあったっけ?」
政宗「OPの一番最初、お前だけ一人だよな」
元就「というか、全体を通して基本的に一人ではないか?」
慶次「……茶屋のお姉さんたちと一緒にいたりしたよ、EDだと」
半兵衛「そんな風に強がっても、所詮その程度でしょ?」
慶次「……どうせ俺は空気だよ」
政宗「いじけんな。一期よりは本編の出番多かったろ、お前。それで満足しとけ」
慶次「出番は多かったけどシリアスシーンばっかじゃなかった?」
半兵衛「もしかして、出番あったのに不満だとか言うつもり?」
慶次「そうは言わないけど……もっと明るいシーンがたくさんあっても良いじゃん」
政宗「劇場版に期待しとけ。どうせお前は出演決定組だろ」
半兵衛「そうだよ。僕と違って出演決定組なんだから」
慶次「………………なんかごめん、半兵衛」
半兵衛「いや、分かってくれれば良いんだよ」
元就「ならば聞くが、その手に持っておる物は何だ?」
半兵衛「僕の得物だけど?」
政宗「それで何をどうする気だ」
半兵衛「……お約束をやっておこうかと思って」
慶次「え……あれ?なんでお前の剣の切っ先がこっちを向いてんの?」
半兵衛「さぁ、何でだろうね?」
元就「政宗よ、そろそろスタジオを閉じるか」
政宗「だな。劇場版用にどっかにセット保管しとこうぜ」
慶次がどうなったのかは、きっと皆様の予測通り。政宗と元就の背後では悲鳴が響き渡っている予感です。