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何か物騒な方向へ…。ほのぼのな物騒、ってところですか?
017:同じ日
「……何でテメェがいんだ」
「んー?何か任務があるって。そう言うザンザスこそどうしたんだよ?滅多に本部に来ないアンタが…しかもスクアーロいねーし」
「カス鮫は任務中だ」
答えながら、どうしてこんなのと一緒にいるのだろうと苛立ちながらザンザスは思った。この脳天気な笑みを見るたびに、かの鮫につきまとう姿を見るたびに、本気で消そうかと思ったことも少なくない。その後に、どうしてつきまとわせていて、あまつさえ楽しそうに笑ってたりするんだと鮫の方に苛立ちが向かうので、実際には消していないが。
しかも、何で苛立ってるのかあのバカは分かってさえいない。
そこも苛立ちを増長させる箇所だった。
「…俺は沢田綱吉に呼ばれた」
「いい加減ツナって呼んだら良いと思うのな」
「誰が言うかよ」
「だろーな。アンタがツナって呼んでる光景、頑張ってみても想像できないし。あ、俺もツナに呼ばれたんだぜ」
ってことは多分任務だろうな、と山本は笑った。
だろうなと心の中で同意する。同じ日に呼ばれて、同じ部屋に通されたのならばそれが一番可能性として高い。でなければ接点が全くと言っていいほどに無い自分たちが、こうやって同じ場所にいる理由もないだろう。
ただ、そうなると一番の問題はその任務の内容だろう。
「殲滅戦なら楽なんだがな…」
「……その言葉に頼もしさより恐怖を覚えるんだけど?どさくさに紛れて消されそうな予感がすんだけど……」
「消されないように這いずり回っとけ」
「うわ……そりゃねーよ」
苦笑を引きつらせる山本に満足して、体を軽くソファーに埋めた。
その後届いた任務の正式な依頼を見て、笑みを形作る。
望み通りの任務内容だ。隣でこの世の終わりと言わんばかりに嘆いているのが煩かったが、そんなことも気にならないくらい良くできた内容だ。二人でとあるマフィアを殲滅してこいという任務で、相手はそこそこの人数だという。
これならどさくさに紛れてというのも有り得……いや、違う。
雨の守護者は不幸な事故で死ぬのだ。
ラストがあのそのね……うん、山本頑張れ!本気になればどうにか死なないと思うから!