[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
多分、まだキャラとか色々掴み切れてない気がするんだ…。
024:封印
うちのボスは、氷付けにされて放っておかれたことがあるらしい。子供時代に、しかも八年間。目が覚めたときには既に大人の年齢だったようだけれど。
よく生きていると思う。まぁ、あの強さを見たら割と信じることが出来るけれど、何も昔から同じくらい強かったわけもないだろうし。生きたまま放っておかれたのは、そういう強さ弱さ以外の情も入っての物だったという話もあるのだが、だから何だろうと自分としては思うのだ。思ってもせいぜい、こんな物騒な人を生かして放っておくなんて、割とその時のボンゴレも馬鹿だなぁということくらいか。
「怒りんぼボスさんはどう思いますかー?」
「その話を直接俺に振るとはな」
報告書をパサリと机に落とし、フランの上司はいつも通りの声音で言った。
「死にてぇのか?」
「滅相も無いですー。ミーは、ちょっと気になったから訊いただけなんです。別に自殺願望があったわけでもないんでー」
「知ったことか」
「じゃあ殺しますー?」
こちらも何を普段と変えるでもなく返す。
すると、ハッと鼻で笑われた。けれど、それだけで他は何も無し。
ということは。
「殺さないんですね」
「テメェの後釜の幻術師を探すのが面倒だからな」
「そうですかー」
それは多分、本音だろう。あとは、自分の……あるいは自分たちのこんな唐突な質問や会話にイチイチ反応していたらキリがないと分かっているからだろう。何だかんだで悪意には敏感らしい(そしてその悪意を片っ端から潰すのだった。恐ー)し、それに関する事も考慮に入っているだろうし。一番の理由は、やっぱり言われた『後釜を探すのが面倒だから』……いや、違うか。
一番の理由はきっと『機嫌が良い』からだ。だから受け流された。機嫌が悪かったら、そこそこ良くっても、良い、でなければ言った瞬間に『かっ消されて』いたのだろう。
何で機嫌が良いのかはご想像にお任せの方向です。