式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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書いてみたかったネタです。
本当にこんな事があったら色々と大変そうだなぁ…。
コンコン、とノックして返事を待たずに執務室に入る。
そこには、微妙に有り得ない光景が広がっていた。
次席が部屋にいるのは良いとする。ソファーに座っているのも良いとしよう。そして、良いとするのだが、彼は何故だかとても眉間にしわを寄せていたのである。足を組んで腕を組んで……その様は、まるで我らがボスのよう。
対して部屋の主に近いというか主であるボスはと言うと、ソファーの余った部分で寝ていた。いや、寝ていたというのも語弊があるかもしれない。正確に言うと、気絶していた、だろう、これは。そんな感じがした。
どんな状況?と思わず頭にクエスチョンマークを付けていると、ちらりとスクアーロから向けられる一瞥。
「…ベルフェゴールか」
そして、その言葉にベルフェゴールは何が起こったかを把握しきってしまった。どうしてと言われても困る。分かったということは、つまり分かったという事なのだから。
しししっと笑って、スクアーロに報告書を渡す。
「はい、『ボス』。これが今回の報告書ね。んで訊くけどさ、どうしてそんな現状になっちゃってるわけ?頭でもぶつけた?」
「んなワケねぇだろ」
「だよねー、スクならともかく、さ」
軽く肩をすくめ、恐らくスクアーロの人格が入っているのだろう、気絶しているザンザスの姿を見やる。それから、気絶させた張本人であろうスクアーロの体のザンザスへと視線を戻した。……何かややこしい。人格の方で呼んだ方が楽、な気がする。
ということで。
ベルフェゴールはソファーの後ろ側に回り、そこからダラリと背もたれに身を預けた。本当ならスクアーロを落っことしてやりたいのだけれど、今彼は『ザンザス』なので色々と無理だ。『スクアーロ』であるザンザスが目の前にいるのに蹴落とせ、というのは恐らくでなく自殺行為。
「ねーボス、どーしてバカ鮫は気絶させられてんの?」
「あ?このカスがいつも通り行動しようとしたからに決まってんだろ」
「……なーる」
いつもスクアーロがしていることを、ザンザスと意識が入れ替わった後でも行おうとした、と。しかも本人の目の前で。
それは確かに嫌だろう、特に我らがボスの場合。
完全に納得しきって、じゃあ、とベルフェゴールは質問を続けた。
「キャラ崩れも甚だしいってヤツ?大変だねー、で、原因は何なワケ?ボスのことだから知らない、なーんて事は無いんでしょ?」
そうでなければ、ザンザスが何もせずにここにいるわけもないだろう。とにかく原因を探し、解消方法を探しするはずだ。
……にしても、無口に近いスクアーロ。
かなりレアだった。
眠ってるんじゃなくて気絶しているザンザスも、レアと言えばレアだけど。
「オイ、意識落ちてんのはバカ鮫だ」
「ちょ、超直感とか使うの禁止じゃね?」
「使ってねぇよ。顔見りゃ分かる」
「そんなに分かりやすいかな……ま、良いけどね、別にさ」
「良いのか」
「うんまぁね。だってさ、王子がわざわざ何かを隠す必要なんて無いと思わね?そんなん面倒だし、王子は面倒なこと免除されてんの」
だから、分かりやすいのを分かりにくくするような訓練は必要ない、ということ。
実に単純で当たり前の思考である。
「で、原因は?」
「…言わねぇ」
「え…ちょっとボス、そういう方向への話は無しだと思うんだけど。流れ的に何か経緯くらい話さない?」
「煩ぇ」
ふい、と視線を逸らされて、これは不覚か何かでも取ったのだろうかと首を傾げる。それこそ非常に珍しいことだが。
「……どうしてもってんならルッスーリアにでも聞け」
前言撤回。それなら分かる。
何だかんだと言って結局、自分たちのようなのでも一般的に『仲間』と呼べる物に対しては警戒心が弱まる。ずっと警戒しっぱなしではいずれ精神的に参ってしまうから、そういうのも仕方ないと思うが。
そして、ルッスーリアと言えば。
そーいうこともあるのかと思っていると、耳に届く小さな嘆息。
「軽い悪ふざけだとか言いやがって……」
「軽くない?命狙うとかいう話じゃないんだしさ」
「んな話だったら気付いてる」
つまり、危険度が低かったから気付けなかったと言うことか。何か、それも納得できる話だと思った。
これは続くんだろう稼働だろうか。
そこには、微妙に有り得ない光景が広がっていた。
次席が部屋にいるのは良いとする。ソファーに座っているのも良いとしよう。そして、良いとするのだが、彼は何故だかとても眉間にしわを寄せていたのである。足を組んで腕を組んで……その様は、まるで我らがボスのよう。
対して部屋の主に近いというか主であるボスはと言うと、ソファーの余った部分で寝ていた。いや、寝ていたというのも語弊があるかもしれない。正確に言うと、気絶していた、だろう、これは。そんな感じがした。
どんな状況?と思わず頭にクエスチョンマークを付けていると、ちらりとスクアーロから向けられる一瞥。
「…ベルフェゴールか」
そして、その言葉にベルフェゴールは何が起こったかを把握しきってしまった。どうしてと言われても困る。分かったということは、つまり分かったという事なのだから。
しししっと笑って、スクアーロに報告書を渡す。
「はい、『ボス』。これが今回の報告書ね。んで訊くけどさ、どうしてそんな現状になっちゃってるわけ?頭でもぶつけた?」
「んなワケねぇだろ」
「だよねー、スクならともかく、さ」
軽く肩をすくめ、恐らくスクアーロの人格が入っているのだろう、気絶しているザンザスの姿を見やる。それから、気絶させた張本人であろうスクアーロの体のザンザスへと視線を戻した。……何かややこしい。人格の方で呼んだ方が楽、な気がする。
ということで。
ベルフェゴールはソファーの後ろ側に回り、そこからダラリと背もたれに身を預けた。本当ならスクアーロを落っことしてやりたいのだけれど、今彼は『ザンザス』なので色々と無理だ。『スクアーロ』であるザンザスが目の前にいるのに蹴落とせ、というのは恐らくでなく自殺行為。
「ねーボス、どーしてバカ鮫は気絶させられてんの?」
「あ?このカスがいつも通り行動しようとしたからに決まってんだろ」
「……なーる」
いつもスクアーロがしていることを、ザンザスと意識が入れ替わった後でも行おうとした、と。しかも本人の目の前で。
それは確かに嫌だろう、特に我らがボスの場合。
完全に納得しきって、じゃあ、とベルフェゴールは質問を続けた。
「キャラ崩れも甚だしいってヤツ?大変だねー、で、原因は何なワケ?ボスのことだから知らない、なーんて事は無いんでしょ?」
そうでなければ、ザンザスが何もせずにここにいるわけもないだろう。とにかく原因を探し、解消方法を探しするはずだ。
……にしても、無口に近いスクアーロ。
かなりレアだった。
眠ってるんじゃなくて気絶しているザンザスも、レアと言えばレアだけど。
「オイ、意識落ちてんのはバカ鮫だ」
「ちょ、超直感とか使うの禁止じゃね?」
「使ってねぇよ。顔見りゃ分かる」
「そんなに分かりやすいかな……ま、良いけどね、別にさ」
「良いのか」
「うんまぁね。だってさ、王子がわざわざ何かを隠す必要なんて無いと思わね?そんなん面倒だし、王子は面倒なこと免除されてんの」
だから、分かりやすいのを分かりにくくするような訓練は必要ない、ということ。
実に単純で当たり前の思考である。
「で、原因は?」
「…言わねぇ」
「え…ちょっとボス、そういう方向への話は無しだと思うんだけど。流れ的に何か経緯くらい話さない?」
「煩ぇ」
ふい、と視線を逸らされて、これは不覚か何かでも取ったのだろうかと首を傾げる。それこそ非常に珍しいことだが。
「……どうしてもってんならルッスーリアにでも聞け」
前言撤回。それなら分かる。
何だかんだと言って結局、自分たちのようなのでも一般的に『仲間』と呼べる物に対しては警戒心が弱まる。ずっと警戒しっぱなしではいずれ精神的に参ってしまうから、そういうのも仕方ないと思うが。
そして、ルッスーリアと言えば。
そーいうこともあるのかと思っていると、耳に届く小さな嘆息。
「軽い悪ふざけだとか言いやがって……」
「軽くない?命狙うとかいう話じゃないんだしさ」
「んな話だったら気付いてる」
つまり、危険度が低かったから気付けなかったと言うことか。何か、それも納得できる話だと思った。
これは続くんだろう稼働だろうか。
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