式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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弟妹同盟シリーズ(もう、シリーズ定着…)の微妙に番外、みたいな。
弟妹同盟なんだけど、なんて言うか、同盟の外の人から見た同盟、みたいな。
「ねぇ、リボーン」
「何だ」
「あれってさ、微笑ましい光景って取って良いんだろうか…俺、何か分からないんだけど」
「微笑ましいじゃねぇか。あの二人が、他人に懐いてるんだからな」
「うーん…それは、そうなんだけどね」
問題は、それ以外なのだ。
放っておいて大丈夫だろうかと、綱吉はぐるりと辺りを見渡した。
今、自分たちはボンゴレ主催のパーティに出席している。とりあえず主要メンバーは全員参加のパーティで、特に問題はなかったけれど雲とか霧とかの守護者に関してが大変だった。どうにか宥め賺せて参加してもらうことになったけれど。
それで、まぁ。主要メンバーというのにはヴァリアーの面々も入るワケなのである。
今、雲雀とクロームがベッタリと引っ付いているのがその、ヴァリアーの次席で………こういう風景は最近、欲見たりするから自分としてはそれ程驚くような事柄ではない。いつもならば微笑ましいと思えるような風景だし。
けれど、今は。
ジュースが入ったグラスに軽く口を付けて、恐る恐ると綱吉は二人の方を伺い見た。
「…何であの二人、あんなに殺気立ってるのかな…」
「そりゃこれがパーティだからだろ」
「はい?」
「こういう所はな、丁度良いからって見合いの席みたいなもんになるときがある。だから、それを防ぐための殺気だろ。殺気って言うか敵意だがな」
「……そういうことですか」
つまりは客を寄せ付けないようにと、あぁやってくっついて。
二人の普段の様子を知っているだけに、綱吉の感慨も少し深くなった。
「他の人にもあぁいう態度を取ってくれたらな…」
「有り得ないだろ。そんな雲雀とクロームを想像できるか?」
「…う」
「ほら見ろ」
呆れたようにこちらを見るリボーンに、だって、と言い返してみる。
「あぁやってるのを見ると、そういう風にも思えるじゃないか」
「知ってるか?人の夢と書いて儚いと読むらしいぜ」
「…知ってるよ!」
それはとても有名だし、むしろ知らない方が珍しい…かもしれない。
これ以上は言い返せないなと判断した綱吉はもう黙ることにして、改めて三人の姿を観察することにした。こんなの、リボーンの言うとおりだけれど…こういう状況でしか見られない。雲雀が自分から進んで群れているようなの、なんて。もっとも彼の場合はそんな自覚はないだろうが。あったとしても、彼の中ではこれは『群れる』のとは別の事柄である可能性が高い。
「…そういえばさ、あの三人の周りには誰も集まらないけどさ」
「どうかしたのか?」
「山本とか行きそうなのに、どうして行かないんだろうと。というか山本どこ?」
「あそこだな」
つ、とリボーンが指さした方向。そちらに顔を向けるとドレスを身に纏った女性の集団がそこには出来上がっていた。
そして、そこに埋もれている黒と金の頭。
「…ディーノさんもいるんですけど」
「部下がいねぇからな。相変わらずのへなちょこっぷりだな」
「何であの人部下を置いてきたんだろ…」
部下がいたならあの人混みからも、簡単に出て行くことが出来るだろうに。少なくとも今のように、出て行こうとして転けかけて再び元の場所に戻る、なんて事態にはなっていないはずである。
何とも思えないながらも見ていた綱吉は、もう一口ジュースを飲んだ。
「あれ?でも何であんなに人が?」
「クロームの幻術で誘導されたんだろ」
「…そんなことで幻術使って良いのかなぁ…」
「死傷者が出ねぇんだから良いだろ」
「そんな…いや、そうかもしれない」
そうやって考えれば、確かに平和的な使用手段だ。
ていうか、そこまでするか。
「ま、これもザンザスが来るまでだろうがな」
「……そういえば、何で今いないの?後で来るって聞いてるけど」
「今日中に仕上げる書類仕事が溜まってるらしい」
「え?そんな量あったっけ?」
「緊急のだ。何でもベルフェゴールがまたやらかしたらしくてな、その後処理に関しての諸々が残っているそうだ」
「大変そうだなぁ…ザンザス」
ヴァリアーの執務室でイライラしながら書類を片付けていく彼の姿が容易に思い浮かんで、綱吉は苦笑した。そうする以外になかった。
「そういやツナ、お前どうして酒じゃなくてジュースなんだ」
「だってお酒って何か苦手で…」
ツナはずっとジュース飲んでたらいいと思う…。
それと、やっぱり雲雀さんとクロームが組んだら最強だと思う。
「何だ」
「あれってさ、微笑ましい光景って取って良いんだろうか…俺、何か分からないんだけど」
「微笑ましいじゃねぇか。あの二人が、他人に懐いてるんだからな」
「うーん…それは、そうなんだけどね」
問題は、それ以外なのだ。
放っておいて大丈夫だろうかと、綱吉はぐるりと辺りを見渡した。
今、自分たちはボンゴレ主催のパーティに出席している。とりあえず主要メンバーは全員参加のパーティで、特に問題はなかったけれど雲とか霧とかの守護者に関してが大変だった。どうにか宥め賺せて参加してもらうことになったけれど。
それで、まぁ。主要メンバーというのにはヴァリアーの面々も入るワケなのである。
今、雲雀とクロームがベッタリと引っ付いているのがその、ヴァリアーの次席で………こういう風景は最近、欲見たりするから自分としてはそれ程驚くような事柄ではない。いつもならば微笑ましいと思えるような風景だし。
けれど、今は。
ジュースが入ったグラスに軽く口を付けて、恐る恐ると綱吉は二人の方を伺い見た。
「…何であの二人、あんなに殺気立ってるのかな…」
「そりゃこれがパーティだからだろ」
「はい?」
「こういう所はな、丁度良いからって見合いの席みたいなもんになるときがある。だから、それを防ぐための殺気だろ。殺気って言うか敵意だがな」
「……そういうことですか」
つまりは客を寄せ付けないようにと、あぁやってくっついて。
二人の普段の様子を知っているだけに、綱吉の感慨も少し深くなった。
「他の人にもあぁいう態度を取ってくれたらな…」
「有り得ないだろ。そんな雲雀とクロームを想像できるか?」
「…う」
「ほら見ろ」
呆れたようにこちらを見るリボーンに、だって、と言い返してみる。
「あぁやってるのを見ると、そういう風にも思えるじゃないか」
「知ってるか?人の夢と書いて儚いと読むらしいぜ」
「…知ってるよ!」
それはとても有名だし、むしろ知らない方が珍しい…かもしれない。
これ以上は言い返せないなと判断した綱吉はもう黙ることにして、改めて三人の姿を観察することにした。こんなの、リボーンの言うとおりだけれど…こういう状況でしか見られない。雲雀が自分から進んで群れているようなの、なんて。もっとも彼の場合はそんな自覚はないだろうが。あったとしても、彼の中ではこれは『群れる』のとは別の事柄である可能性が高い。
「…そういえばさ、あの三人の周りには誰も集まらないけどさ」
「どうかしたのか?」
「山本とか行きそうなのに、どうして行かないんだろうと。というか山本どこ?」
「あそこだな」
つ、とリボーンが指さした方向。そちらに顔を向けるとドレスを身に纏った女性の集団がそこには出来上がっていた。
そして、そこに埋もれている黒と金の頭。
「…ディーノさんもいるんですけど」
「部下がいねぇからな。相変わらずのへなちょこっぷりだな」
「何であの人部下を置いてきたんだろ…」
部下がいたならあの人混みからも、簡単に出て行くことが出来るだろうに。少なくとも今のように、出て行こうとして転けかけて再び元の場所に戻る、なんて事態にはなっていないはずである。
何とも思えないながらも見ていた綱吉は、もう一口ジュースを飲んだ。
「あれ?でも何であんなに人が?」
「クロームの幻術で誘導されたんだろ」
「…そんなことで幻術使って良いのかなぁ…」
「死傷者が出ねぇんだから良いだろ」
「そんな…いや、そうかもしれない」
そうやって考えれば、確かに平和的な使用手段だ。
ていうか、そこまでするか。
「ま、これもザンザスが来るまでだろうがな」
「……そういえば、何で今いないの?後で来るって聞いてるけど」
「今日中に仕上げる書類仕事が溜まってるらしい」
「え?そんな量あったっけ?」
「緊急のだ。何でもベルフェゴールがまたやらかしたらしくてな、その後処理に関しての諸々が残っているそうだ」
「大変そうだなぁ…ザンザス」
ヴァリアーの執務室でイライラしながら書類を片付けていく彼の姿が容易に思い浮かんで、綱吉は苦笑した。そうする以外になかった。
「そういやツナ、お前どうして酒じゃなくてジュースなんだ」
「だってお酒って何か苦手で…」
ツナはずっとジュース飲んでたらいいと思う…。
それと、やっぱり雲雀さんとクロームが組んだら最強だと思う。
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