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正直『白鳥』が全然関係ない話になっています。あと何か色々ごめんなさい。特にデスサイズにごめんなさい。
34:白鳥
「そういやーさ、羽とかどうなってんのかな」
「羽?」
「そーそ。羽」
「あー……どうだろうね?」
そういえば、人間になってしまっても、そういう類の物も引き継がれているのだろうか?武器はどうやら今まで通りに仕えるらしいけれど……物騒なことに。
うぅんと首を傾げ、とりあえず、とサンドロックはウイングの方を見た。
「ウイング、どんな感じ?」
「どうと言われてもな……デスサイズはどうなんだ?問いかけた張本人が」
「オレ?…ん、微妙かな。出てきそうな、出てこなさそうな」
つまり分からないと言うことだろうか。
まぁ、あった所で便利にも不便にもなることはないと思う。空を飛べるのは楽かもしれないけれど、羽を出したら今着ている服とかが破れそうだし……それはどうかと思うわけだ。色々と試したいなら背中が大きく開いてるのを着るべきだろう。
あとそれから……などと思っている間に、ヘビーアームズがさらりと紙切れに文字を書いて差し出した。
『…でも、どうして突然?』
「あぁ、ほらアレ」
と、デスサイズが指さしたのは窓の外の……白い鳥。
成る程、どうやらあの白い羽でウイングの羽を思い出したらしい。
うんうんと頷いている間に、ナタクがはてと首を傾げた。
「あった方が良いのか?」
「…それも微妙なところ。なくても生活できるし、なぁ…ウイングはどう思う?」
「オレに振るな」
「いや、お前以外の誰にふれって?」
「……」
その言葉にウイングは沈黙した。デスサイズの言葉がどちらかといえば正しいのだと言うことに気付いたらしい。そうなると、もう何も言えないだろう。何せ……もう一人、話を振れそうなのが問いかけている本人なのだから。
やれやれと肩をすくめ、サンドロックは口を開いた。
「じゃあさ、とりあえず試してみたら?」
「試す?どうやって?」
「ほら、武器出す要領で。出来るかもしれないよ?」
「ふぅん…よし、じゃあウイングやってみてくんない?服破けたら嫌だし、上脱いでさ」
「自分でやれ、自分で」
「……え…いや、オレは…ねぇ…」
ウイングのその言葉に、デスサイズの言葉は途端に歯切れが悪くなった。その上……目もあちらこちらと彷徨っているようで。何だろう…これは……上を脱ぎたくない理由でもあるのだろうか?そうとしか思えない反応なのだが。
……となれば。
サンドロックはくるん、とナタクの方を向いた。
「ナタク、上だけで良いからデスサイズ剥いて」
「えぇぇぇぇ!?ちょっ…サンドロックさん、オレ何か恨みとか買ったっけっ!?」
「いやいや。なにも、ボクは酉年の年賀状でニワトリの格好をさせられかけたことを根に持ってなんているわけじゃないよ?」
「根に持ってんじゃんか!てかそれオレ以外も実行犯…」
「ほらナタク、早くやってよ」
「…自分でやれ」
「え?やってくれないの?」
「やるかっ!…というか何故オレだ」
「だってボクより君の方が強いし、諸々。だから良いじゃない」
「……」
…というわけで数秒後、上の服をはぎ取られたデスサイズが出来上がったわけで。
それを見て、サンドロックはぽつんと呟いた。
「デスサイズ…何か、すっごく………細いね」
「……だから見せるの嫌だったんだよ…何でこんなにひょろっこいんだよ……」
「あと、白いな。もう少し日に焼けたらどうだ?」
「ナタク…焼けるも何も人間になったのはつい先日なんだけどな?」
どうやらあまりに細すぎたことが気になっていたらしい彼は、何だかもう開き直ったらしい。その切り替えの速さは流石、と言うほか無いだろう。……いや何か違う気はしなくはないのだが、それはそれということで。
「…で、羽の方はどう?」
「………無理っぽい」
首を振る彼にそっか、と答えると、それよりもとウイングが腕を組んだ。
「お前、もっと色々食った方が良いんじゃないか?」
「余計なお世話!てかMSのに戻ったら関係ないもんなっ」
『その時から死神家業のせいで食事がたまに不規則』
「そんな指摘は今はいらないからっ!」
ちなみに設定的に、ヘビーアームズもデスさんと同じような物。サンドロックは普通くらいかなぁとか。他二人は普通にちゃんとしっかりした感じかな。ただし引き締まってる系の。
…って何の話。
でもなんて言うかそれはおいておいて、私はデスサイズにどんなイメージを持っているのだろうと思わなくはないです。