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刹那は、ガンダムのためなら何でもすると思うのです。
そして、微妙にゲームネタが引っ張ってきてあります。
18.コンクリ
「アレルヤ、コンクリートとはどこで手に入る物だ?」
「……え?」
「教えて欲しい」
出来ることなら早く。
そう続けると、アレルヤは本当に、本当に困った顔をした。
「えぇと…刹那、それは一体どういうコト?」
「言葉の通りだ」
「じゃなくて、それは分かるんだけどさ……何に使う気?」
「それはもちろん」
ぐ、と握り拳を作って、言う。
「ドラム缶の中に入れてコンクリートで固めて海に沈めるためだ」
「…………参考がてらに訊くけど、何を、その中に入れるつもりなの」
「もちろん人間だ」
「…だよね」
「出来ることなら完全犯罪が良い」
「……またティエリアとケンカでもしたのかい?」
「今回は違う」
それは確かに、たまにケンカするしこういう話をアレルヤに振ったことも一度や二度ではないことは認めるが、残念と言うべきか、今回はそうではない。
今回は、もっと別の崇高な目的のためだ。
握っていた拳に、さらに力を込める。
「全てはガンダムのためだ」
「…ガンダムの?」
「あぁ。…アレルヤは、あのフラッグのことは知っているか?」
「フラッグ…あのフラッグだね」
「そのフラッグだ」
刹那は、アレルヤの言葉にこくりと頷いた。
とてつもなくしつこいフラッグがユニオンにいる。その話は瞬く間に広がり、気付けばガンダムマイスターの間では常識とも呼べるほどに浸透していた知識だ。恐らく、誰も彼もが他人事ではいられない事態だったからだろう。
何せ。
刹那は物凄い執念を見せられ。
ロックオンは突撃され。
そういえばアレルヤも追われたことがあるらしく。
ティエリアはそれ程の被害がない物の、ちょっと気になることはあるらしい。
……これで無関心でいられたらいっそ奇蹟だ。
もうあれは色んな意味で普通の人間ではないと、マイスター同士でも認め合っているその相手。その相手が、ガンダムに並々ならぬ想いを抱いていると刹那が気付くには、そう長い時間はかからなかった。
つまりはそう言うこと、なのである。
「あのフラッグを放置していたら、未来、必ずガンダムにとって良くないことが起こる。そう……思うんだ」
「刹那…」
「だから、潰す」
正体に関してはヴェーダを使えばどうにか見つかるだろう。ティエリアの説得に関しては問題要らない。彼も、同じような機具は抱いているはずである。
そういうわけなので、準備は万端、だ。
「手っ取り早いのは固めて沈めることではないかと、ロックオンが言っていたんだが…」
「え。ロックオンが!?」
「冗談交じりだったが、有効な手段だ」
「あはは…だよね、冗談だよね、それ」
「…多分な」
冗談交じりだった。交じり、ではあった。
けれどもその奥に、ちょっとばかり本気の光があった気がすることは、アレルヤには伝えない方が良いだろう。自分でもあまり信じたくないし。とにかく、分かったのはロックオンもあのフラッグのパイロットには対策を講じるべきだと考えている、ということだ。
「それでアレルヤ…知らないか?」
「僕はあまり分からないよ…というか、固めて沈めるのは問題じゃないのかな…」
「ではどうしろと?」
「それは分からないんだけれどね…平和的解決って無いのかなぁ」
「無いな」
それは断言しよう。絶対にない。
アレルヤも本気ではなかったらしく、そうかもね、と苦笑しながら返した。
「でもやっぱりコンクリートは行き過ぎだと思うんだけど」
「…そうか。では、別の案も考えてみることにする」
「そうした方が良いよ、刹那」
対グラハム用のj対策ですが、多分、そんなものはどこにもない。