忍者ブログ
式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


この二人の話も書いておきたかったのです。



078:魔力



「ねぇ、君ってどうして前髪をそんなに伸ばしてるの」
「だって王子だし」
「関係ないよ、それ」
「あるって」
「絶対に、無い」
 きっぱりと言ってみても、相手はそれ程機にした様子もなくただ、そ、とだけ呟いてナイフの手入れに戻った。そして、そのナイフを何の気まぐれかは知らないが、こちらに軽く放り投げてくる。
 それをトンファーで簡単にはじき飛ばして、雲雀は彼のその手入れの様子を見た。
 退屈、なのである。ベルフェゴールを咬み殺すのも良いと思うのだけれど、ここではそれも中々難しい。理由は簡単で、ここにはボンゴレ本部だからである。やろうと思った途端に守護者とか暗殺部隊幹部とかが止めに入ってくるから。以前これ実行してみて、そうなると満足に体も動かせないのだと知って、以来雲雀は本部に人間が揃っているときには戦闘を行うことは控えている。もちろんやるときはやるが。
 これは当然ながらベルフェゴールも同様である。彼も、だからこそこうやってナイフの手入れをしているのだろう。
 そんな状態で二人、やることと言えば会話くらいしかない。
「で、理由は?」
「くどいんじゃね?王子は王子だから、それだけで理由は充分なんだよ」
「僕に納得できるように説明して」
「王子って言う理由じゃダメなわけ?」
「当然」
 何を当たり前のことを。
 呆れながらも答えを促すように視線を向けていると、彼は少しだけ間をおいてから口を開いた。
「んじゃ、王子の目は王子の目だから、視線を合わせると大変なことが起こるって事で」
「って事、ていう時点で既に本当の事じゃないよね」
「良いんだよ。こんなのそのくらいの理由で充分だろ」
「まぁ、否定はしないけど」






でも、本当にどうしてあんなに伸ばしちゃったんだ…?
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
式ワタリ
HP:
性別:
女性
自己紹介:
ガンダム大好き生物。キャラも好きですが、機体も大好きです。実は(?)、今は軽く三国伝にすっ転んでます。
最新CM
[09/28 ナワ]
[06/15 オシロマミ]
[11/02 banana]
[11/02 式ワタリ]
[11/01 犬っぽい]
最新TB
バーコード
ブログ内検索
フリーエリア
忍者ブログ [PR]