式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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まぁ、何でもありの世界だから…。
「……」
とにかく下らない諸々の面倒な事柄から戻ってきてみたら。
事情はさておいて、暗殺部隊本部に、
…子供がいた。
しかも二人。
その上、何だか見覚えがあるような気が、するのだ。二人とも。生憎と、この年代の子供に知り合いはいないはずなのだが。
どういう事だと子供を見ていると、気配を察知でもしたのか、ひょこ、と次席が顔を出した。手にはホイップクリーム入りのボウルがあることから、菓子か何かを作っている最中だったのだろうと推測できた。そしてその菓子が誰のための物なのかなど、考える必要もなく状況が物語っているだろう。
何となくそれを気に入らなく思っている間にも、自分の姿をハッキリと視認したからかやや表情をほころばせている鮫がこちらに寄ってきた。
「お、ボス、帰ったかぁ?」
「見れば分かるだろうが。それよりもコレは一体何だ」
「コレって…こいつらか?」
「それ以外に何がある」
「こいつら…なぁ。言って信じるかぁ?」
「聞かねぇうちから断言できるか」
「そりゃそうだ」
スクアーロは肩をすくめ、それから。
「恭弥とクローム」
と、続けた。
「……は?」
「だから、あっちのガキは雲雀恭弥で、あっちのガキはクローム髑髏。今は凪っつった方が正しいだろうけどなぁ」
「お前が言っているそれは、何だ?雲の守護者と霧の守護者の事か?」
「まぁ、俺はそのつもりで言ってるぜぇ」
困ったように眉を寄せるスクアーロの様子から、よほど自分が納得しかねているような表情をしているのだろうと、ザンザスは気付いた。が、だからといってどうできるわけでもない。あっさり受け入れるには有り得ない状況であり過ぎた。
あの、戦闘力があることは認めるが、ちょろちょろと動き回って少々面倒だと思っていたあの二人が、まさか。そういう思いが納得を邪魔するのである。
しかし、十年前と入れ替わったり出来るような世界だ。
こういう事も、可能性としては無いわけではないだろう。
だが、そこには間違いなく理由という物が、あるはずなのだが。
だからそれを口にすると、あ゛ー、とスクアーロは何とも言い難いような顔をして明後日の方を向いた。
「事故…なんだけどなぁ…言うようなことでもねぇし」
それでも無言の圧力をかけ続けると、諦めた表情を浮かべて口を開いた。
「マーモンがな、ヴェルデから何か試薬?みてぇなの受け取って来てよぉ、誰かを実験台にして効能を確かめようとしてたわけ、らしい」
「…らしい?」
「俺は後で全部説明聞いたからなぁ。詳しい話を聞きたいならマーモンと…ルッスに訊いた方が良いと思う。仕掛け人はアイツら」
「マーモンはともかく…ルッスーリアも、か?随分と珍しい組み合わせじゃねぇか」
「魔が差したんだろうよ。んで…」
「すく、」
と、ふいに、足下から声がした。
何となく視線を下ろしてみれば、そこには雲雀恭弥(小)が立っていて、くいくいとスクアーロの服の裾を引いていた。九歳か十歳あたりの背丈なので、その辺りが丁度引っ張りやすいのだろう。
「その人、だれ。敵?」
「敵ってお前なぁ…じゃなくて、コイツはザンザス。俺の上司」
「ふーん…『じょうし』ってエライんだよね。じゃあ、強い?」
「強ぇぞぉ?俺より遙かに強ぇんだぁ。何せ、俺のボスさんだからなぁ」
「誰がテメェのだ」
雲雀(小)を抱き上げながら笑むスクアーロを軽く小突くと、痛ぇなと返答。大していたくもないくせに良くそんなことが言える。
「良いじゃねぇかよ。俺はお前のって事であいこだろぉ?」
「俺とテメェが等価値なわけねぇだろうが。それより、」
「ん゛?」
「まさかとは思うが、コイツら、記憶が抜け落ちてんのか?」
「抜け落ちてるってーかなぁ…退行してる感じ?」
それは今の見た目を取っていた頃まで記憶が遡ってしまっている、ということか。つまり、十歳以降辺りの記憶は思い出せず、無いものとなっているのだろう。
…ということは。
「綱吉はこのことを知ってんだろうな」
「いんや。事故だったしさっきだったし、知らねぇハズだけど」
それがどうかしたのかと首を傾げるスクアーロに、ザンザスは答えた。
「なら先にコイツらの状態を言っておけ。それと、そのせいで増えた仕事は請け負わんと」
この二人が小さくなって任務にでれない=ボンゴレ大ダメージ。
…にはならないと思うんですよね…だって、クロームはともかく雲雀さんが手伝ってくれる可能性ってかなり低いし…。
とにかく下らない諸々の面倒な事柄から戻ってきてみたら。
事情はさておいて、暗殺部隊本部に、
…子供がいた。
しかも二人。
その上、何だか見覚えがあるような気が、するのだ。二人とも。生憎と、この年代の子供に知り合いはいないはずなのだが。
どういう事だと子供を見ていると、気配を察知でもしたのか、ひょこ、と次席が顔を出した。手にはホイップクリーム入りのボウルがあることから、菓子か何かを作っている最中だったのだろうと推測できた。そしてその菓子が誰のための物なのかなど、考える必要もなく状況が物語っているだろう。
何となくそれを気に入らなく思っている間にも、自分の姿をハッキリと視認したからかやや表情をほころばせている鮫がこちらに寄ってきた。
「お、ボス、帰ったかぁ?」
「見れば分かるだろうが。それよりもコレは一体何だ」
「コレって…こいつらか?」
「それ以外に何がある」
「こいつら…なぁ。言って信じるかぁ?」
「聞かねぇうちから断言できるか」
「そりゃそうだ」
スクアーロは肩をすくめ、それから。
「恭弥とクローム」
と、続けた。
「……は?」
「だから、あっちのガキは雲雀恭弥で、あっちのガキはクローム髑髏。今は凪っつった方が正しいだろうけどなぁ」
「お前が言っているそれは、何だ?雲の守護者と霧の守護者の事か?」
「まぁ、俺はそのつもりで言ってるぜぇ」
困ったように眉を寄せるスクアーロの様子から、よほど自分が納得しかねているような表情をしているのだろうと、ザンザスは気付いた。が、だからといってどうできるわけでもない。あっさり受け入れるには有り得ない状況であり過ぎた。
あの、戦闘力があることは認めるが、ちょろちょろと動き回って少々面倒だと思っていたあの二人が、まさか。そういう思いが納得を邪魔するのである。
しかし、十年前と入れ替わったり出来るような世界だ。
こういう事も、可能性としては無いわけではないだろう。
だが、そこには間違いなく理由という物が、あるはずなのだが。
だからそれを口にすると、あ゛ー、とスクアーロは何とも言い難いような顔をして明後日の方を向いた。
「事故…なんだけどなぁ…言うようなことでもねぇし」
それでも無言の圧力をかけ続けると、諦めた表情を浮かべて口を開いた。
「マーモンがな、ヴェルデから何か試薬?みてぇなの受け取って来てよぉ、誰かを実験台にして効能を確かめようとしてたわけ、らしい」
「…らしい?」
「俺は後で全部説明聞いたからなぁ。詳しい話を聞きたいならマーモンと…ルッスに訊いた方が良いと思う。仕掛け人はアイツら」
「マーモンはともかく…ルッスーリアも、か?随分と珍しい組み合わせじゃねぇか」
「魔が差したんだろうよ。んで…」
「すく、」
と、ふいに、足下から声がした。
何となく視線を下ろしてみれば、そこには雲雀恭弥(小)が立っていて、くいくいとスクアーロの服の裾を引いていた。九歳か十歳あたりの背丈なので、その辺りが丁度引っ張りやすいのだろう。
「その人、だれ。敵?」
「敵ってお前なぁ…じゃなくて、コイツはザンザス。俺の上司」
「ふーん…『じょうし』ってエライんだよね。じゃあ、強い?」
「強ぇぞぉ?俺より遙かに強ぇんだぁ。何せ、俺のボスさんだからなぁ」
「誰がテメェのだ」
雲雀(小)を抱き上げながら笑むスクアーロを軽く小突くと、痛ぇなと返答。大していたくもないくせに良くそんなことが言える。
「良いじゃねぇかよ。俺はお前のって事であいこだろぉ?」
「俺とテメェが等価値なわけねぇだろうが。それより、」
「ん゛?」
「まさかとは思うが、コイツら、記憶が抜け落ちてんのか?」
「抜け落ちてるってーかなぁ…退行してる感じ?」
それは今の見た目を取っていた頃まで記憶が遡ってしまっている、ということか。つまり、十歳以降辺りの記憶は思い出せず、無いものとなっているのだろう。
…ということは。
「綱吉はこのことを知ってんだろうな」
「いんや。事故だったしさっきだったし、知らねぇハズだけど」
それがどうかしたのかと首を傾げるスクアーロに、ザンザスは答えた。
「なら先にコイツらの状態を言っておけ。それと、そのせいで増えた仕事は請け負わんと」
この二人が小さくなって任務にでれない=ボンゴレ大ダメージ。
…にはならないと思うんですよね…だって、クロームはともかく雲雀さんが手伝ってくれる可能性ってかなり低いし…。
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