式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
そして後日、といった感じに。
その日、デスティニーは駅前の噴水の傍で待ち人を待っていた。
今回は、それ程緊張していない。二度目ともなれば慣れてしまうと言う事もあるのだろうが、前回と違って急な話では無い事も大きいかもしれない。確かに今も多少にならば緊張しているけれど、それは今日と言う日まででだいぶ消費出来たから。
自分に必要なのは時間と言う名の余裕なのかもしれない。
ボンヤリとそんな事を思いつつも、待つ。あと十五分くらいしないと来ないであろう待ち人を。
……やっぱり、早く出発しすぎた。朝から延々とレジェンドとザクウォーリアの冷やかしに遭って、耐えきれずに予定より早く勢いのまま家を出てしまった事を、ほんの少し悔む。もっとも、それは早く出た事では無くて、出る時に暇をつぶす道具を持って来なかった事に対して、だが。
まぁ、十五分くらいどうという事も無いだろう。
軽く欠伸をして、のんびりとしておこうかと思った、時。
「……前もだったけど、今日も早いんだね。待たせちゃった。ごめんね?」
待ち人が現れた。
思ってもみなかった展開に一瞬虚を突かれ、何も返答できずにいて。
数秒後、彼女が来ている服が前回、自分が似合うのではないかと言って、その言葉を聞いた彼女が購入したものである事に気付いた。
「……ガイア、それ」
「それって……洋服の事?うん、前、デスティニーが良いよって言ってくれたのだよ」
「そ……そうか」
改めて言葉にされると何だか妙に気恥ずかしい。
何となく視線を逸らしつつ、口を開く。
「で……どうする?映画、始まるまでまだ時間あるけど」
「ゲーセンにでも行くか?確か近くにあったと思う」
「ゲームセンターかぁ……」
少し感慨深げに呟く彼女に、あれ、と首を傾げる。
「こっちはアビスたちに連れて行ってもらわなかったのかよ?」
「連れて行ってもらったよ?最近は行ってないけれど。……あ、そうだ、デスティニー。UFOキャッチャー得意?良かったら私と競争しない?」
「競争って……」
「ちょっとだけ、得意なの」
「そう言うんなら……まぁ」
承諾すると、彼女は笑った。
相変わらずの楽しそうな笑みで、何となくこちらも楽しい気分になる。
前回と、同じように。
この二人の話はもっと書いていきたいなぁって思いました。なんか和む感じで。
しかし冷やかしたちが手ごわいよね…頑張れ!
PR
この記事にコメントする