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何がどうなってこうなったんだ。な、眼鏡着用中のお二人の話、かも。
「ま……政宗殿……それは!?」
「生徒会の活動。お試し期間だとよ」
「お試し……機関?」
「期間。機関じゃねぇよ」
「むぅ……」
「で、実際どうしてそんな風になっちゃったわけ?」
唸って黙り込んでしまった幸村の後を引き継ぐように、慶次は頬杖をつきながら政宗と半兵衛の方を眺める。
二人とも、今日はいつもとは違う。服装がとか髪型がとか言う話では無くて、言ってしまうなら顔が。ただし容姿では無くて装備品が。二人がいつもは付けていない物が、そこには存在していたのだ。
それは、眼鏡。
何故か今日に限って、二人とも眼鏡をしていたのである。
しかし、『何故』とは言ったものの原因は現時点ですでに分かっている。政宗が言った事が正しいのなら、生徒会としての何らかの活動のために実行しているのだ。もっとも、一体これが何の活動なのかと問われると、慶次としては答えようがないのだけれど。
何でかねぇ、なんて腕を組んで考えていると、微かに鼻を鳴らして半兵衛が腕を組んだ。
「馬鹿の中の誰かが妙な投書を生徒会にしてくれたせいだよ。他にも色々理由はあったわけだけれど……あれがあったおかげでこんな羽目になった。不快だね」
「そりゃお疲れさ……あ?あれ?」
軽く流そうとした彼の言葉の中に、妙に覚えがある様な気のする単語があった気がして、慶次は一瞬だけ思考をそちらに全部傾けた。
そうして改めて頭を通常営業で動かし始めた頃。
覚えがある様な気、というのは『心当たり』に形を変えていた。
「あぁ……それ、俺が投書した奴だ」
「え?」
「いやさぁ、ちょっと書いてみようかなぁって思ってみてさ。でも、そんなん突然考えてもろくなモンが出てくるわけもねーだろ?ってことでそうなった」
「……つまり何?君のせいで僕らは必要も無い眼鏡を着用している事になるのかな?」
「そーなるのかねぇ……」
纏う雰囲気が一気に好戦的な物になった半兵衛に対して肩をすくめて見せ、席を立つ。
「じゃあ、俺は逃げなきゃいけない気がするから逃げるから。政宗、後でノート見せてくれよな。んじゃ、そゆことで!」
ぴし、と敬礼もどきをして、それからくるりと体を反転、慶次は走りだした。
とりあえず、半兵衛に捕まる事だけは絶対にないようにしようと思いながら。
投書の内容は気をつけて書きましょう。
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