式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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一期設定です。マイスターズとクリスティナ。
051:一番好きなひと
「ガンダムだ」
「ヴェーダだな」
「……おーい、お前らー……質問ちゃんと聞いてたか?」
想像は出来ていたが、しかし返ってくるにはあんまりなその答えを耳にして、ロックオンは顔をひきつらせた。
与えられた質問は『好きな人は誰』という、実にありふれた物だったはずである。だというのに、返ってきたのがこの答えというのは本当に何なのだろう。確かに二人が一番好きなのはそれらなのかもしれないけれど、それらは明らかに人間じゃないのだが。
見れば質問を持って来たクリスティナも困ったように笑っていて、ぽりぽりと頬をかいていた。流石にこんなの、どう反応したら良いのかと悩んでいるらしい。
「……?何だ?間違った事を言ったか?」
「そんなわけはないだろう、刹那・F・セイエイ。我々は彼女の『一番好きな人は』という問いかけに思ったままを返したはずだ」
「……二人とも人じゃなくて物を答えてるんだけど」
「それがどうかしたか?」
「どうかしたかって……いや、何かもう良いです」
物申すのは無駄だと判断したらしいクリスティナは、諦めの笑みを浮かべて息を吐いた。
が、それは二人に対してだけらしく。
きらん、と目を輝かせて彼女は矛先を変えた。
「で、で?アレルヤの一番好きな人って誰?」
「え?僕の好きな人?」
自分たちのやり取りをのほほんとした笑みを浮かべて眺めていたアレルヤは、彼女の言葉を受けてきょとんとした表情を浮かべた。
「僕の好きな人はマリーだよ」
「……え?マリー?……マリーって誰!?」
「あぁ、うん、もちろんハレルヤも大好きだよ。へ?どっちが好きか?そんなの決められるわけ無いじゃないか。どっちも好きなんだから」
「アレルヤ、マリーって誰?」
「決めろ!?そんなむちゃなこと言わないでよ!君もマリーも、どっちも大切なんだよ!」
片割れとの会話に集中し始めた彼を前に、クリスティナが三回目の叫びを上げた。
「だからマリーって誰!」
しかしこれ、ロク兄は何と答えたのでしょうか。
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