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月の光=夜。ただそれだけでしかない話です。光とか月とか一言も出てこねぇ。
ガンダムさんとノワールと、それから…みたいなお話。
076:月の光
夜中に目が覚める事はまぁ、たまにある。
例え挙げるならば、妙に暑い夜だとかか一番分かりやすいだろうか。寝苦しくなってフッと、目が覚めてしまうあの時だ。
が、今回は目が覚めた、のではない。
目を覚まされた、のである。
「……えぇと、これ何?」
「見て分からんか?呪いの儀式だ」
「うん。それは起きて直ぐにノワールの顔を見る事になった時点で分かった」
だから問題はそこではなくて、どうして自分がここにいるのかと、どうして自分が『こんな状態』なのか、なのだけれども。
縄でぐるぐる巻きにされた状態で椅子に座らされ、ぐるりと辺りを見渡して見れば蝋燭が自分を囲むように円形に設置されていて。魔法陣が無いだけまだましなんだろうかと思いながら、何をされるのかと息を吐く。
危機感はあまりない。霊感ゼロのお墨付きをもらっているノワールが何をしても効果が無いだろうと、そんな確信があったから。
……だが。
「では儀式を始めようか」
「そうね。始めましょう」
「ちょっと待って!」
思わずガンダムは叫んだ。
ノワールが儀式を始めるとか言ったからではない。それだけなら、あまり怖くないのだ。だって霊感ゼロだし。……けれども、響いたもう片方の声の方が大問題だった。
「何でララァさんがそっちにいるんですか!?」
「面白そうだったものだから」
ふふ、と笑って、今までノワールの影にいて、こちらからは見えなかったララァが笑う。
これはマズイと、心の底から思う。霊感ゼロだけなら良かったのに、何でここで存在自体がミステリアスなお人が現れてしまうのか。これでは儀式性効率が格段に跳ねあがってしまいそうではないか。
誰か助けてくれる人はいないだろうかと辺りを見渡すが、今の時間帯は夜だ。通行人なんてものがいるわけもなく。
「じゃあ、始めましょうか」
にこりと笑うララァを見て、今すぐ気を失えないだろうかと本気で思った。
ノワだけ=危険度ゼロ。
ララァさんも来る=危険度Max。
…こうなると、逃げろとしか言えませんが、逃げられないように縄でぐるぐる巻きにされてるんですよね。
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