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何気にこの二人というのは書きやすいのかもしれない。
サンドロックとデスサイズの、使い古されな風邪のお話です。
090:遺物(異物、でも可)
「たまにさぁ……オレって凄い貧乏くじ引いてるんじゃないかなぁって思う時がある」
「例えば?」
「今とか」
はぁ、と息を吐きながら、デスサイズは手にしていた体温計をぽいとサンドロックに投げ渡した。
慌ててそれを受け取った彼は、画面に表れている数値を見て苦笑を浮かべた。
「さっきより熱、下がってるねぇ」
「だろ?」
「それがどうして貧乏くじ?」
便利で良いじゃない、と彼。
……いや、まぁ、確かに便利ではあるが。
「……この体質のせいで、風邪を休む言い訳に出来ないだろ」
「別に、君が休みたいって言うなら止めないよ?僕も、他の皆も」
「それは知ってる」
というか、彼らは常日頃から休め休めと自分に言う側の存在だし。
「……じゃあ、言い訳って何に対して?」
「オレ自身に対して」
「あぁ……そう言う事」
どうやら自分の言い分に納得してくれたらしい。
うんうんと頷きながら、君って世話焼きだものね、と言ってくれるサンドロックが持っていた冷えピタを受け取って、フッと笑う。
一体、何で自分が世話焼きなんてレッテルを張られないといけないのか、その原因についてちゃんと考えながらその言葉を口にしているのだろうか、彼は。主な原因は確かにウイングとかナタクとかだけれども、たまにしっかり彼も入っている事を忘れてはいけない。もちろんヘビーアームズも原因ではあるけれど、仲間たちの中では彼が一番手がかからないから、先のサンドロックの台詞は多分、ヘビーアームズにしか言う資格は無いと思う。あと資格を持っているとしたら、自分くらいのものだ。
そこまで考えて、困ったものだと死神は再び息を吐いた。
ウイングに関しては誰かが回収する必要とかありそうだし、ナタクと合わせて手当てもしないと大変そうだし。サンドロックはたまにどえらい事をやりそうだし、ヘビーアームズはその中ではましであろうが…ねぇ?
というわけで、そんな彼らの世話を焼くしかない死神さんのお話でした。
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