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ゼータが絡んだ時のメタスちゃんの行動力はすごいと思うのですよ。
白辺です。
白辺です。
「あれ?メタスさん?」
不意に聞こえてきた声に足を止め、メタスはくるりと後ろを向いた。
「こんな時間にこんなところで……どうしたんですか?」
「どっちかというと、それは私の言葉かな……どうしてここにいるの?アリオス君」
「ボクはその、あの、キュリオスに引っ張り出されて……家に帰りたいのに」
眉を寄せながら、制服姿のアリオスが言う。
その様をクスクスと笑って見て、メタスは口を開いた。
「相変わらず仲良しなんだね。……私はゼータ探してるの。知らない?」
「ゼータさん、ですか?」
首を傾げる彼に、こくりと頷き肯定を示す。
アリオスなら、もしかしたら何らかの情報を持っているかもしれない。彼の言葉と服装から考えてみるに、どうやら放課後からずっとこちらに出ずっぱりの様だし、もしもゼータがこちらに来ていたなら目撃している可能性が高い。
僅かに期待を込めた視線を送ると、彼は申し訳なさそうに首を振った。
「見てないです……ごめんなさい」
「あ、謝らなくても良いよ。ごめんね?突然こんな事訊いちゃって」
「……帰って無いんですか?」
心配そうな表情を浮かべる彼に、大丈夫だとメタスは笑った。
「どうせまた、どこかで時間が経つのを忘れてのんびりしてるだけだよ」
嘘。
本当は大丈夫だなんて思っていない。とても心配だ。けれども、やはり、後輩に心配をかけるのは先輩としてどうだろうと思うのだ。だから安心できるようにと笑って楽観的な予測を口にする。今にも不安で胸が張り裂けそうなのだけれど。
まるでそんな本心が透け見えているかのように目を細めたアリオスが何か言おうとした、その時。
「ん?ゼータ大好き娘?何でこんな所にいんだよ」
別の方向から聞こえてきた声に、二人一斉に勢いよく顔を向けた。
向けられた方は驚きもせず、アイスなんて食べながら物珍しそうにこちらを見ていた。
「珍しいじゃねぇか。アンタがあの天然電波の傍にいねぇなんて。はぐれたのかよ?アイツならあっちの方にいたぜ」
キュリオスのその言葉に。
メタスとアリオスは思わず顔を見合わせた。
あれ、メタスと一緒にいるはずのダブルゼータは?と思われた方は次回をお待ちください。
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