式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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「……おい」
「……何?」
「コイツの話は言った何時になったら終わる」
「……さぁ、ねぇ?」
困ったように綱吉は笑って、頬をかいた。
「……終わらないんじゃない?」
「……」
その可能性が非常に高い事には流石に気付いていたので、ザンザスは口を閉ざした。
そうしてチラリと視線を初代ボンゴレに向けると、彼がこちらの様子など目にも入っていないかのようにベラベラと喋り続けているのが見える。
彼はずっとこうだった。こちらを見ているのかみていないのか良く分からない態度で、延々と喋り続けているのである。……途中、何で自分はここにいるのだろうとふと我に返り、部屋から出ようとしたのだが……阻止されてしまった。勝手に話すけれども、話す以上は訊き手が欲しいということだろうか。
何にしても、迷惑でしかない。
が、そんなこちらの感情など知った風でも無く、初代は話し続けるのである。
「そう言えばあの時は大変だったな。隣のジェリーさんが腰痛で動けなくなって、代わりに俺たちがどこかに行ってしまった犬を探す事になったんだ。その時、タイミング悪く敵対してた組織が攻め込んできてな……いや、本当にGがいなかったら壊滅してたな、うん」
隣のジェリーさんって何だ。あと壊滅しかけたとか大事件をそんなに軽く言うな。
内心で初代の言葉にツッコミながら、何気なく外を見る。
日は、既に傾いていた。
(END:1 初代のお喋り(了))
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