[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
久々のお題更新。最近久々ばっかりだ…カウントダウンしてたせいかも。
そして
※マリナ様の性格は、何だか本編と違いますのであしからず…。
どんなのかというと、何かヤンデレなところがある感じで…
某動画を見てからというものの…どうしても。
っていっても、マリナ様は出てきませんが。
というか、どうしてこんなにマリナ様について書いているのでしょうか…?
08.笑い声
「……アレルヤ」
「何……ってどうしたの刹那!?顔が真っ青だよ!?」
「実は……」
そう言って、刹那はぽつりぽつりと話し出した。
さっき、仮眠を取っていたのだという。もう少しでミッションに向かわなければならいので、出来るだけ休息を取っておこうと考えたのだそうだ。今回のミッションは、夜中から一日中活動する予定だから、と。
そこまでは良かったのだろう。
けれど、夢で見てしまったのだそうだ。
「笑顔で笑うマリナさん?」
「……あぁ」
あと、正確には『嗤う』だった。
そう付け加える彼を見て、きっとそのせいで気分が悪いのだろうと思ったのだが……まぁ、それはある意味あっていたのだが……。
「その後飛び起きて、以来、マリナ・イスマイールの笑い声が頭から離れない」
「………………ずっと?」
「その通りだ。今もまだ続いている」
「うわぁ…」
それはキツイ。
たとえ大好きな相手の笑い声が続いていたのだして、それでも延々と聞かされ続ければ些か辟易もするだろう。しかも、今回は相手が相手。
「どうやったら、この笑い声は止まる……?」
「僕に訊かれてもね…」
残念ながら、アレルヤには対する良いアイディアが無かった。
だからこそ出来ることはすべてしようと、今は起きている片割れに、君は何か思いつく?と訊いてみる。
『知るかンな事。そのうち止まるんじゃねぇの?』
(見事に他人事だね…)
『他人事じゃねぇか…ふぁぁ…眠ぃから俺、寝るわ』
その一言と共に、彼の意識が深いところに沈んでいくのを感じる。
どうやら本当に眠ってしまったらしい。
苦笑しながら、軽く刹那の頭を撫でる。
「ごめんね、ハレルヤにもアイディアはないって」
「そうか……」
「ロックオンとティエリアにも訊いてみる……って、二人は一足先に地上だっけ」
となると、あとはトレミークルーの皆だけなのだが。
誰に訊こうと考えていると、刹那がそうだ、と呟いた。
「上書きをしてみたら」
「上書き?上書きって……笑い声を上書きするってこと?」
「他の誰かなら、きっと恐ろしさは感じない」
「人によるだろうけど……確かにその通りだね。じゃあ、誰にする?」
一番良いのは自分が、なのだろうが…上書きをする以上は、先にあった笑い声(つまりマリナの笑い声)よりもインパクトがある物でなければ無理だろう。そして、普通にしか笑ったことのない自分は不適合だと思われた。
それを伝えると、刹那は物言いたげな顔をしたが、直ぐに頷いてくれた。
「んー……たとえばだけど、ティエリアの笑い声ってどう?」
「イライラするだけだと思うが」
「そうかなぁ……」
「そうだろう。『フン』だぞ。あるいは『フッ』か…」
「表情関係無しの、今回は笑い声だけの話だしね…」
では次。
「ロックオンとかは?」
「絶対に嫌だ」
力強い拒絶が返ってきた。
これは……何だろう。反抗期の息子が父親に云々的な…なのか?
では他は…と考えてみて、そこでアレルヤは一つのことに気づいた。
刹那の顔色が、戻っている。
「刹那、笑い声はまだ続いているの?」
「……っ!」
驚いたように息を呑む刹那。
どうやら……話に集中している間に止まったらしい。
ホッとしながら、アレルヤは刹那の頭を軽く撫でた。
「大変だったね」
「…二度とゴメンだ」
そう言う刹那は、どうやら本心から言っているようだった。
ロックオンに対してのは、反抗期が云々で正解です。