[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
SSDFCのその他的拍手再録。
とりあえずその他は、カテゴリに入れるか入れるべきか分からない皆さんの仮置き場。増えたらカテゴリーを新しく作るってコトで。
~昔のハナシ(GP三兄妹とV)~
「……てっきり自分の弟カツアゲすんのかと思ったよ!」
「テメェ…いい加減にしろよ」
兄とは思えないその言葉に、GP-02は溜息しか出なかった。
というか。
「テメェがヒトのこと言えると思うなよ?」
「ん?オレ、何かしたっけ?」
「覚えてねぇのかよ…」
本気でキョトンとしているGP-01に思わず脱力しながらも、GP-02は忘れているなら……と話すことにした。
「昔、オレら二人で祭に行ったことがあったな?」
「ステイメンが小さすぎる頃か?…行ったよなー。それで?」
「そん時…ヒトの小遣い巻き上げて行ったのはどこのどいつだ?」
その言葉にしばらく考え込んでいた兄だったが、数秒後、あぁ、と手を打った。
「あん時のあれか?」
「思い出したか…」
「いやでもほら、あれはカツアゲじゃなくて詐欺だし」
「そっちの方が悪ぃだろ!?」
「騙される方も悪いって事で。それで良いだろ?さっちゃん」
「良くねぇしその呼び方は止めろって言ってんだろーがッ!」
「まぁまぁ落ち着いて。ここでバズーカ出したら一般な皆さんに迷惑かかるけど?」
言われて、バズーカを構えようとしていた手を止める。
ここで撃ってしまいたいのは山々なのだが……そうすると第三者に被害が出るのも事実であろうし……となれば。
「……帰ったら覚えてろよ」
「えー?何でどうしてそうなるのー?お兄ちゃん分からないー」
「今すぐトドメを刺してやろうか…」
ビームサーベルならどうにかなるんじゃないだろうか。
こちらが手を出せないと知って調子に乗る兄を見て、本気でそう思った。
そして、やや離れたところのブイとステイメンは、
「……お前のにーちゃんたち、凄いな…」
「うん。でも最近は落ち着いてきたよ?」
「え……これで?」
こんな会話をしていたという。
(2009/01/04)
~野球大会開始前(SEED)~
どうしてこんなことになったのだろうと、思わなくはないけれど。
けれども同時に、いつものことだと思ってしまっている自分を見つけて、はぁとアビスはため息を吐いた。こちらに来てからだいぶ経ったが、思い切り先輩方の無茶ぶりにも慣れてしまっている。
ただ、今回は問題が一つ。
いつもと違って、巻き込まれるメンバーが増えているのだった。
「てなわけで野球大会けっこー」
「いや…野球は九人でするものじゃないのかな…」
「…明らかに人数足りないよね、そっち」
などというツッコミを行うのは、インフィニットジャスティスとストライクフリーダムだった。あちらは九人きちんといるから、こういう事も言えるのだろう。いつもの五人にプラスして、今回はデスティニーたちも巻き込まれているのだ。
憐れとは思わない。思ってしまったら、自分たちの立場がどうなるかが本気で分からない。憐れより酷い状況とは一体どのような物なのか。
軽く一歩手前まで来ているような気がして、アビスはぶるりと体を震わせた。
「アビス…風邪でも引いたの?」
「いや別物…てか、この器具でどうにかする気なのかよ先輩方」
「する気なんじゃないのか?」
「…お前はどうしてこう毎回毎回他人事…」
「やる気がないからな」
そう言って、カオスは釘バッドの隣に山積みにされていたグローブから一つを取って、すたすたとライトの方に歩いていった。
そうして辿り着いて、今度はくるりとこちらを向いて、一言。
「アビス、ファースト頑張ってくれ。こっちに来てもボールは取らないからな」
「テメェ…」
「ガイアでも良いぞ」
低く唸ってやればそのような言葉が返ってくる物だから、ガイアもどうしようもなかったらしい。苦笑を浮かべていた。
「カオス…相変わらずだね…」
「…まぁ、アイツが変わるってのも怖いか」
「あはは…かも」
(2009/12/15)