擬人化100題 22．三角定規

正直、このお題で何を書けば良いんだろうと真剣に考えました。
三角定規って…定規って何……。

悪童三人組＋αな話ですが、どっちかというとαの方が目立ってる。

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２２：三角定規　　



「おーい、コーハイどもー、飯作れー」
「作れー……ってアリ？」
「何だコレ」
　ずっとゲームをし続けていたフォビドゥン、レイダー、カラミティ（呼び捨て！？）（……まぁ、ナレーターやってるしなぁ……仕方ないんじゃないか？）が部屋から出て来て、最初に目にしたのは三角定規と置き手紙だった。ちなみに後輩たちの姿は全くない。三人揃って出かけたから。
　とまぁ、それはともかく。
「三角定規って何。ワケ分かんないんですけど」
「同感ー、よりによって何で三角定規？」
「絶対にここは三角定規じゃないよなー」
「こーいうときはアレだ。オレらのことを考えて飯でも作っておいておけば良いんだよ」
「だよなー。何たってオレらはセンパイだし」
「センパイは敬えって話ー」
　ならば毎日の貴方たちの行動はどうなのですか、と言われれば間違いなくちゃんとした答えが返せそうでない言葉の数々を吐き（というか、そもそも問われた場合は応える気も無いだろ）（だねぇ……）、なー、と三人で仲良く頷き会う自称センパイがた。（自称じゃなくて本当じゃない？）何となくだから気にしない。（いやだって……）（いや、俺も気にしない方が良いと思う……けど）（そう？）そういうこと。
　そこでようやく置き手紙の方に意識が向いたらしい。フォビドゥンがオレ……じゃなかった、後輩の誰かが置いたのであろう紙切れを手に取る。そこには、こう書いてあった。

『先輩方へ

　三角定規をネタにして何かしてください』

　と、それだけが。（……ねぇ、やっぱり私たち、止めるべきだったんじゃないのかな……）（オレもそうは思うけど、止められると思うのか？やる気になったコイツを？）（……無理っぽい）そう？それほど難しいとも思わないけど。（あぁそりゃそうだろうなお前から見たらな！）……何かあったのか？イライラしているようだが。（……お前、自分の胸に手を当てて、自分自身に聞いてみろよ……）心当たりはない。（そうかよ…）
　当然ながら三人が素直に従うわけもなく、微妙に不快そうに紙を見ていた。（微妙……？あぁ、確かに微妙だね。そんな感じの顔）
「はぁぁ！？何でオレらがやんなきゃいけないわけ！？」
「どーせやるんなら自分でやってろって話だしー！」
「そんなつまらないことやるわけ無いし！」
　これっぽっちもやる気の無い様子の彼らだったが、しかし、紙の裏側を見てしまったことで運命は決まった。そこにも文字があったのだ。
　曰く。

『追伸・まさか出来ないわけ無いですよね？』

　それを読んでから、数秒。
　三人の先輩方は額に青筋を立てていきり立った。
「オレらを舐めんなよ！」
「出来るに決まってんだろーがッ」
「せいぜいほえ面かけっ！」
　いや、ほえ面はかかないと思う。まさか自分たちがいる場所でそんなことを実行するとは思えない。のせようと思えばのせれるけど。（え……ちょっと今、何か…）（……聞かなかったことにしようぜ？）（……うん、そうしよ…）のせようと思えば、（あーもう良いっ！ヒトが忘れようとしてるってのに言おうとすんな！）忘れて欲しくない。（嘘だろそれ、絶対に嘘だろ！？）まぁ嘘だな。（あっさり認めちゃった……）
　そうして三角定規を持ってあーだこーだと悪戦苦闘する先輩方を天井から眺め、オレことカオスはほくそ笑んだ。当然、隣にはガイアもアビスもいる。どうしてか二人は呆れたような顔をしている。（当然だろ！？）その通りだけど。（あ、自覚あるんだね）
　協力者はブリッツで、天井を提供してもらったところで帰って貰った。彼には本当に感謝している。彼がいなかったらきっと、こんなことは出来なかっただろうし。（オレとしては出来て欲しく無かったけどな……）（私も……後でセンパイにばれたら大変だよ？）そこに抜かりはないから問題ない。アリバイ工作はやってきたから。（アリバイ？）だから、オレたちは今、ここにいないことになっている。極力者はGP-01。（うわ、凄く納得）だろう？事情を説明したら快く引き受けてくれた。
　そういうわけで、オレたちは酷く安全な状態にある。
　だからこそ、こうやってのうのうとセンパイ観察を行えるのだった。

「オレらとしては、そーいう状態になって欲しく無かったって言うか」
「本当、何でカオスはこんなことを？」
「やりたかったから」
「さいですか……」

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カオスの一人称って何だろう…とか。彼の喋り方がイマイチ分かりません。