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ようやくガンダム四機が揃ったのでお祝い?です。
何だかやけに明るく仕上がった気がします。
「うわーんダブルオーッ!会いたかったぁ!会いたかったよぉーッ!」
「俺は…いや、何でもない」
帰ってきた瞬間に半泣きのアリオスに抱きつかれて、いつものように「違う、エクシアだ」などと言い出すことも出来ないダブルオーの様子を少し笑って、セラヴィーは格納庫の壁にもたれかかった。ここはダブルオーとアリオスの本体が収納してある格納庫だった。
「アリオス……どうしてそんなに…」
「だって…うっく…ダブ、ルオーってっ……僕と…えっぐ…一緒のトコ…だから……何かとってもっ……ひっく…寂しかったからぁ…っ」
「……分かった喋るな。落ち着いたら後でゆっくり聞いてやる」
しがみついたまま離れない、しかも本格的に泣き出したアリオスの頭を軽く撫でながら、ダブルオーが小さく笑う。
「愚痴でも何でも聞いてやるから、今は…分かったか?」
「……ん」
コクリと頷いて、微かにアリオスはダブルオーに抱きつく腕の力を緩めたようだった。
ようやく落ち着いてくれたのだと確認して、セラヴィーは今までの話を訊くべく、ダブルオーの方を見た。どうしてもという何かがあったらダブルオーから連絡が来るだろうと思っていたため、結局ずっと連絡はこちらから入れていない。だから、彼がどんな風に今に至っているのかが分からなかった。
「ダブルオー」
「違う、エクシアだ」
「……」
いつも通りの言葉に、口を閉じる。
反論をしないのは、本当に泣き出しそうな……というかついには泣き出してしまったアリオスに対してだけだった。
「……ダブルオー」
「違う」
「ダブルオー、良いか?」
「良くない。俺はエクシアだ」
「……GNバズーカ」
「うわーっ!ちょっと待てセラヴィー!?」
「待たん」
ダブルオー本体のコクピット辺りからケルディムの制止の声が上がったが気にも留めず、セラヴィーはダブルオーの方へと砲撃の発射口を向けた。
「撃つ」
「だから待てーっ!」
再び制止の声が上がったがそれも気にせず、セラヴィーはビームを、放った。
が、それはダブルオーに届く前に緑色の板に受け止められてしまった。ケルディムのビットだ。しかも全てを使っての防御。
憎々しげにダブルオーのコクピットの中から出てくる茶髪を睨んだ。ビットなんて使って。今この瞬間ほどにこの目の前の彼に対して砲撃を浴びせることが出来るだろう、そんな貴重な瞬間は……いや、あるか。
そこは置いておいて。
「ケルディム、何故邪魔をする」
「邪魔もするっての…あのな、ダブルオーだけじゃなくてアリオスまで巻き込む気か?」
「アリオス……あぁ、そういえば」
未だにダブルオーにくっついて離れないのだった、そういえば。
しかしそこはガンダムだし、ダブルオーだって無関係の相手を巻き込もうとは思わないだろうし、何とかすると思うのだが。思う、というのはつまり、先ほどというかケルディムに言われるまで気付いていなかったと言うことだった。場合によっては、ダブルオーのコクピット辺りからこちらの様子を察知して、直ぐさまビットを使った彼がいなかったらアリオスまでもが怪我をしていたかも知れなかったのだ。無関係なのに。
少し反省。
「……そういえばケルディム、ダブルオーのコクピット内で実体化して何をしていた?ハロまで連れ込んで。しかもそのハロ、いつものハロとは違うヤツだろう…珍しい」
「アカハロが暇そうだったから手伝ってもらったんだよ。あと、実体化してたのは、そうしないとコクピットの中に触れられないだろ?精神体は…幽霊みたいなものだしな。データを見せてもらってたんだよ、データ」
「…?ダブルオーに訊けば早いのではないか?」
「見た方が分かり易いと思ってな」
さっきの、あの新型について。
そのケルディムの言葉に、セラヴィーの、ダブルオーの、アリオスの表情が引き締まる。ただしアリオスは未だに泣き顔に近かったので、ちょっと笑える仕様になっている。本人は真面目なのに。
「トランザムを使える相手…ってのは初めてだからな。情報があるのはありがたい、だろ」
「まさか我々以外にもトランザムを使える存在が生まれるとはな」
「だね……」
「願わくは」
ポツンと、ダブルオーが呟いた。
「あの新型に、俺たちのような自由意志や精神体になる能力が無いと良いんだが…」
あのパイロットの機体に、自分たちのような自由意志。
パイロットの事をこっそりと確認していた残り三名も、やや引きつった顔をした。
そんなことが起こったら、本気で悲劇だ。
ある意味、こちらも悲劇への序章的な状況で終わりました。
始めはこうなる予定ではなかったので…素晴らしい偶然ってあるんですね…。
「俺は…いや、何でもない」
帰ってきた瞬間に半泣きのアリオスに抱きつかれて、いつものように「違う、エクシアだ」などと言い出すことも出来ないダブルオーの様子を少し笑って、セラヴィーは格納庫の壁にもたれかかった。ここはダブルオーとアリオスの本体が収納してある格納庫だった。
「アリオス……どうしてそんなに…」
「だって…うっく…ダブ、ルオーってっ……僕と…えっぐ…一緒のトコ…だから……何かとってもっ……ひっく…寂しかったからぁ…っ」
「……分かった喋るな。落ち着いたら後でゆっくり聞いてやる」
しがみついたまま離れない、しかも本格的に泣き出したアリオスの頭を軽く撫でながら、ダブルオーが小さく笑う。
「愚痴でも何でも聞いてやるから、今は…分かったか?」
「……ん」
コクリと頷いて、微かにアリオスはダブルオーに抱きつく腕の力を緩めたようだった。
ようやく落ち着いてくれたのだと確認して、セラヴィーは今までの話を訊くべく、ダブルオーの方を見た。どうしてもという何かがあったらダブルオーから連絡が来るだろうと思っていたため、結局ずっと連絡はこちらから入れていない。だから、彼がどんな風に今に至っているのかが分からなかった。
「ダブルオー」
「違う、エクシアだ」
「……」
いつも通りの言葉に、口を閉じる。
反論をしないのは、本当に泣き出しそうな……というかついには泣き出してしまったアリオスに対してだけだった。
「……ダブルオー」
「違う」
「ダブルオー、良いか?」
「良くない。俺はエクシアだ」
「……GNバズーカ」
「うわーっ!ちょっと待てセラヴィー!?」
「待たん」
ダブルオー本体のコクピット辺りからケルディムの制止の声が上がったが気にも留めず、セラヴィーはダブルオーの方へと砲撃の発射口を向けた。
「撃つ」
「だから待てーっ!」
再び制止の声が上がったがそれも気にせず、セラヴィーはビームを、放った。
が、それはダブルオーに届く前に緑色の板に受け止められてしまった。ケルディムのビットだ。しかも全てを使っての防御。
憎々しげにダブルオーのコクピットの中から出てくる茶髪を睨んだ。ビットなんて使って。今この瞬間ほどにこの目の前の彼に対して砲撃を浴びせることが出来るだろう、そんな貴重な瞬間は……いや、あるか。
そこは置いておいて。
「ケルディム、何故邪魔をする」
「邪魔もするっての…あのな、ダブルオーだけじゃなくてアリオスまで巻き込む気か?」
「アリオス……あぁ、そういえば」
未だにダブルオーにくっついて離れないのだった、そういえば。
しかしそこはガンダムだし、ダブルオーだって無関係の相手を巻き込もうとは思わないだろうし、何とかすると思うのだが。思う、というのはつまり、先ほどというかケルディムに言われるまで気付いていなかったと言うことだった。場合によっては、ダブルオーのコクピット辺りからこちらの様子を察知して、直ぐさまビットを使った彼がいなかったらアリオスまでもが怪我をしていたかも知れなかったのだ。無関係なのに。
少し反省。
「……そういえばケルディム、ダブルオーのコクピット内で実体化して何をしていた?ハロまで連れ込んで。しかもそのハロ、いつものハロとは違うヤツだろう…珍しい」
「アカハロが暇そうだったから手伝ってもらったんだよ。あと、実体化してたのは、そうしないとコクピットの中に触れられないだろ?精神体は…幽霊みたいなものだしな。データを見せてもらってたんだよ、データ」
「…?ダブルオーに訊けば早いのではないか?」
「見た方が分かり易いと思ってな」
さっきの、あの新型について。
そのケルディムの言葉に、セラヴィーの、ダブルオーの、アリオスの表情が引き締まる。ただしアリオスは未だに泣き顔に近かったので、ちょっと笑える仕様になっている。本人は真面目なのに。
「トランザムを使える相手…ってのは初めてだからな。情報があるのはありがたい、だろ」
「まさか我々以外にもトランザムを使える存在が生まれるとはな」
「だね……」
「願わくは」
ポツンと、ダブルオーが呟いた。
「あの新型に、俺たちのような自由意志や精神体になる能力が無いと良いんだが…」
あのパイロットの機体に、自分たちのような自由意志。
パイロットの事をこっそりと確認していた残り三名も、やや引きつった顔をした。
そんなことが起こったら、本気で悲劇だ。
ある意味、こちらも悲劇への序章的な状況で終わりました。
始めはこうなる予定ではなかったので…素晴らしい偶然ってあるんですね…。
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