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凄く久しい…タイトルうろ覚えだっりするから、あとで直しに来るかもしれないという…。
せっかくだから仲直りの話を…なんてね。



 目の前に見える光景に、ちょっとツッコミを入れようかと自分でさえ思った。
「やっほー」
「……何でここにいる?」
「暇だったから」
 そう言って、いつもは放ってある長い黒髪を首筋の辺りで一つに纏め、これまた長い前髪はヘアピンで留めている仲間はこちらへ来た。直ぐ傍にいた、同じ色の、ただしこちらは肩口の辺りでバラバラに切られている髪を持つもう一人の仲間を連れて。
 にこりと笑っている仲間と、マイペースに長めのパンを食べている仲間を見やり、ウイングはため息を吐いた。
「暇だからと言って、どうしてこちらに来たんだ…?」
「折角仲直りしたワケだからさ、少しでも一緒にー、なんて。…迷惑だった?」
「いや、別にそう言うワケじゃないが」
 言いながら、ウイングは首を横に振った。迷惑だったら即行で追い返している。
 しかしまぁ、どうしてこの黒髪コンビなのか。実際はナタクも入れて黒髪はトリオ、なのだがそこはおいておくとして。
 そんな自分の疑問に気付いたのか、笑みを浮かべたままデスサイズが口を開いた。
「俺の本体はただ今輸送中ってな。で、ヘビーアームズの方はパイロットが別のことやってるから仕事ナシ。で、暇なわけ」
「別のこと?」
「サーカスに身を寄せてて、そっちの仕事があるんだってさ…だったよな?」
 確認するように問われた言葉に、無言で頷くヘビーアームズ。パンはいつの間にか半分になっていた。食べるのが早いと思ったが、よくよく考えると彼は喋っていないのだし、食べる方に集中しているのだから早くて当然だった。
 ともかく…とりあえず、二人がここにいる理由は分かった。
 では、次のツッコミたい部分に触れることにしようか。
「デスサイズ、その格好は何なんだ?」
「……あのなー、あと一人、いるんだよな…そいつになー…」
「あと一人?いる……というのはパーティ会場に、か?」
「そゆこと。そろそろこっちに来るんじゃね?」
 諦めたような苦笑を浮かべて、一見すると黒ずくめの『美女』という姿のデスサイズはとある方向を指さした。
 視線を向ければ見える茶髪。
「…あぁ、サンドロックも来ているのか」
「ナタクは残念ながら不参加。こういうトコはあまり好みじゃないそうで」
「確かに。このような会場にいるよりは山の中で修行でもするタイプだろう、アイツは」
「……同感」
 パンを食べ終えたらしいヘビーアームズがボソリと同意を伝えてきた。
「で、サンドロックに着せ替え人形よろしく扱われて」
「似合っているから良いんじゃないのか?似合わなかったら悲惨だぞ」
「……似合うって言われるからこーいう格好させられるんだけどな…」
 なにやら複雑な心情らしいデスサイズだった。
 好きこのんで女装させられる事もないだろうと思っていたのでそうか、とだけ続けてウイングは二本目のフランスパンに取りかかっているヘビーアームズへと視線を移した。いい加減、そのパンはどこから出しているのかと訊きたい気分である。パーティ会場を見渡しても見あたらないというか、そもそもこの辺りにそんな物がない。
 ということは、わざわざ持ってきたのだろうか。
 ……有り得そうな気がした。
「でさー、ここから真面目な話なんだけどさ」
 ヘビーアームズのパンを少しだけ千切り取って、デスサイズが言う。
「何かMSっぽいのが近づいてるみたいなんだけど、気付いてる?」
「あぁ。もうすぐ来るな」
「備えとかなくて良いワケ?」
「いらない。ヒイロが気付いてどうにでもするだろう」
 それまでは俺も暇だな、とウイングは付け加えた。
 するとぱぁっと明るくなるサンドロックの顔……サンドロックの?
「…お前、いつの間に傍に」
「ついさっきだよ。でも、少しの間は暇なんだね?ならさ、」
 と、彼はウイングの手とデスサイズの手を取って、笑った。
「踊ってみたら?せっかくデスサイズを女装させてみたんだし」
「させたのはお前だろーがっ!てかやるなら自分を女装させろよな!?」
「こういうのは他人を着飾るから楽しいんだってば」
 そう言って笑むサンドロックはある意味最強である。
 彼の手によってデスサイズの手を取る形になったウイングは困ったように眉根を寄せ、助けを求めるようにヘビーアームズの方を見た。が、無口な仲間は我関せずという様子でパンを食べ続けている。
 どうしようかとデスサイズと顔を見合わせて考える。出来ればこの状態から逃げ出したいのだけれど、どうすれば良いだろうか。
 良い案が出ないまま数分が経過し、結果。
「俺は敵が来るから待機しておく」
「え?ちょっと待ってよウイング!」
 何とか言い訳を思いついて、ウイングはその場から逃げた。
 ちょっとだけ敵に感謝した瞬間だった。






何でか知らないのですが、我が家のサンドロックは多分だけど最強。
…何でなのかは知らないのです。いつの間にかそうなってたんです。
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