郭嘉「では、今回の催しについての説明をしますね」
馬超「説明は良いから早く俺らを解放してくれねぇ?」
郭嘉「却下です。じゃ、まず、何をするかなんですけれど……マリオパロです」
陸遜「マリオって……あの、髭の、土管工の?」
郭嘉「えぇ、そのマリオです。皆さんには、その世界観を現してもらいます」
司馬懿「簡単に言うと、マリオの世界の住人になりきってもらう、ということである」
孔明「……一つ質問があります」
司馬懿「何であるか?」
孔明「住民になりきる……ということですが、配役はどうやって決めるのです?」
郭嘉「その事ならご安心を。既にあみだくじで決めてありますから」
孔明「あ……あみだ……?」
司馬懿「マリオ・ルイージ・ピーチ姫・クッパ・クリボー・ノコノコに、」
郭嘉「ヨッシー・テレサ・ワリオ・ワルイージですね」
孫権「あれ?だとしたら一人、人が多いんじゃ?」
司馬懿「それは私が司会だからである」
孔明「一番楽な場所に行きましたね……」
司馬懿「何の事やら。私はただ、一番仕事量が多い役を買って出ただけのこと」
孫尚香「素直にありがとうって言えない好意ね……」
劉備「……ちょっと待て」
孔明「劉備さん?どうかしました?」
劉備「あみだくじ……って言ったよな?」
郭嘉「えぇ。公正に、あみだくじで配役は決めましたよ。それが何か?」
劉備「まさかとは思うけど、ピーチ姫のポジションに男が……とか無いよな?」
郭嘉「ご安心を。そうなったとしても全ては運命なので」
劉備「うわ、全然安心できない!?」
孔明「恐ろしい展開になってきましたね……」
郭嘉「面白い展開になってきた、の間違いじゃないですか?」
孔明「間違ってません。普通に結果が怖いです」
貂蝉「だな……もしもこれで奉先がクリボーにでもなってみろ」
陸遜「うわぁ……」
孫尚香「無理ゲーだわ……」
呂布「……ふん。どの役になろうと、俺はただ敵を薙ぎ払うのみだ」
貂蝉「……お前が姫ポジションにならない事を祈るよ」
孫権「呂布を誘拐って普通に無理だよな……確かに」
曹操「……して、司馬懿、郭嘉」
司馬懿「おや、少しは回復しましたか。何用です?」
曹操「誰がどの役になったのか、とっとと発表しろ……早く終わらせるぞ」
馬超「あぁ……やっぱアンタも嫌なんだな?」
曹操「当然だ。……曹丕が人質に取られていなければ誰がこんな事に協力などするか」
劉備「あ、お前もそういう系か……俺は張飛が攫われてさ」
孫権「俺の所は、来ないと城を爆発させるぞ、って脅迫だったんだけど」
司馬懿「人質、誘拐、脅迫……などと、人聞きの悪い事を言わないでいただきたい」
郭嘉「本当ですよね。ゲームを与えて、食事に招待して、火薬を運んだだけなのに」
貂蝉「火薬を運ぶのは普通に駄目じゃないか?」
郭嘉「おっと失礼。火薬を贈っただけ、でした。危ない危ない」
孫尚香「危機一髪、みたいな顔してるけど……ぎりぎりアウトよ?」
郭嘉「やだなぁ、武器なんか構えないでくださいよ。怖いじゃないですか」
貂蝉「余裕そのものの表情のくせに、よく言うな……」
郭嘉「あ、で話を変えて配役あみだくじの結果ですが、劉備さん」
劉備「ん?俺?」
郭嘉「あなたは、ピーチ姫です」
劉備「え゛」
郭嘉「で、呂布さんがマリオです」
呂布「……つまり、クッパ役を倒した後に劉備と戦えという事だな」
劉備「え、いや、ちょっと待、」
郭嘉「違いますけどそれで良いです。ちなみにクッパは僕ですか…逃げても良いですか?」
呂布「逃げるというなら俺は追わんが」
郭嘉「ではそのように。それから、孫権さんと陸遜さん」
孫権「俺たち?何だ?」
郭嘉「それぞれ、ワリオ、ワルイージです」
陸遜「……え!?ってことはマリオの敵キャラ……」
郭嘉「ですねー。話の進行上、僕の下僕ということになりますが良いですか?良いですね?」
孫権「いや普通に良いわけが無、」
郭嘉「では次。貂蝉さんはノコノコ、尚香さんはテレサ、馬超さんはクリボーです」
孫尚香「うーん……雑魚キャラ……かぁ」
貂蝉「まぁ、私たちは主役でもないし、妥当と言えば妥当かもしれないが……」
馬超「妥当って……俺、一応戦神決闘編の主人公なんだけ、」
郭嘉「残るは孔明さんと曹操様ですね。じゃあ、先生お願いします」
司馬懿「うむ。……孔明はヨッシー、曹操様はルイージである」
郭嘉「ということで、二人とも主人公側なので、呂布さんと戦う必然性は無いです、多分」
曹操「必然性が無くとも、アレは攻撃してくる気がするが……」
郭嘉「ですね。だから頑張ってください。応援してますから」
孔明「そんな投げやりな……」
マリオ(役)無双が……起こり得るような…。
ちなみに、あみだは実話。馬超には申し訳ない事をしたと思うけど、劉備よりはましだろうと思うんだ。