式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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というわけで来訪その②。
今回はベルフェゴールから見ての三名。
夕方、本部に帰ってきたベルフェゴールは目を丸くした。
「わぁ、エース君にナッポーの腰巾着。こんなトコにいるなんてどうかした?」
「君は一体、何回言ったら僕の名前を覚えるの?」
不機嫌丸出しの雲雀に睨まれ、思ってもいないが怖い怖いと肩を竦めながら一人がけの椅子に座った。ソファーの方に座ろうかと思ったのだが、そちらは既に三名によって完全にジャックされていたのだ。残念。
出ていた菓子を勝手に取り、三人のうち真ん中に座っていたスクアーロに、で?と問いを再びぶつけた。こういうときはこの鮫に言うのが一番だろう。
「少なくても今日中、ずっとこっちに待避しとくらしいぜぇ。本部に客が来てる」
「あー、そういえばそんな話もあったっけ」
確か、ヴァリアーからも警備で何人かかり出されているはずである。何事かと思えばそういうことなのか。だとしても念を入れすぎだと思うけど、綱吉だから仕方ないのか。彼は無駄なほどに慎重だから。
成る程と納得して、しかし納得できないこともあるわけで。
ベルフェゴールはちらりとクロームを一瞥した。
「んで、じゃあ、どうしてそこの腰巾着はバカ鮫の膝を選挙してんだよ」
「……耳掻き、やってもらってるの」
「見れば分かるけど、それをどうしてバカ鮫に」
「…お願いしたの……痛っ」
突然、クロームが痛みに顔を顰めた。どうやら耳掻きが奥の方まで入ったらしい。自分とマーモンの指定席である膝を奪った罰だと、ざまぁみろと本気で思った。
が、しかし。
「あ゛……悪ぃな」
「うぅん…やってもらってるの私だから……」
「そうそう、スクアーロ、次は僕ね」
「自分でやれぇ…」
……三人だけで会話をしてるのは何か苛つく。(仮)であろうが本部の人間のくせに、勝手にヴァリアー使うなというのは建前だろうが、ともかく苛つく物は苛つくのである。妙に仲が良さげで、付け加えると兄弟っぽいのも苛立ちを増加させているような。
ていうか、何時の間にそんなに仲良く。
ここまで仲良くなるような機会が果たしてあっただろうかと、ベルフェゴールは今までのことを思い返してみた……が、一向に見つからない。気付いたら仲良くなっていたとか、そんな感じだ。
まぁ、スクアーロは意外と世話焼きだし、人付き合いもそこそこに上手いし、そんなこんなで仲良くなったのかもしれない。考えてみるとこの二人、ふとした時に鮫の傍にいたりした……気がする。
「……そういえば」
と、ふと思い出した、と言うように雲雀が口を開いた。
何だ?とベルフェゴールだけでなくスクアーロ、クロームも雲雀の方を見る。
そして、雲雀は言った。
「ザンザスにはいつ会えるの?」
「…あ、それは私も気になる…かな」
控えめにクロームも賛同。
これは何だろうとベルフェゴールは本気で不思議に思った。この二人がザンザスに用事なんて、一体何があるというのだろう。特に何もないような……ていうか、敵愾心をたまにむき出しにしてたりするくせに、どんな風の吹き回し。
などと自分は思ったのだが、スクアーロの方は二人がザンザスに会いたい理由に思い至ったらしい。耳掻きを机の上に置きながら、慌てた様子で普段通りの雲雀と、起き上がろうとしているクロームに言い聞かせるように口を開いた。
「良いかぁ?何か気に入らないことがあってもつっかかるのだけは止めろ。お前らの心配もザンザスの心配もねぇけどなぁ、建物の方が大変なことになるから」
「大丈夫……いざとなったら幻術で…」
「いや、幻術使う時点で大丈夫じゃなくね?」
すかさずツッコミを入れる。
にしても…どうやら二人はザンザスにもの申したいことがあるらしい。それが何なのかはさほど気にはならなかったが、それを二人が言いに言った後の騒動は気になる。気になるというか、見たい。
というわけで。
「ボスなら部屋にいるし、どうせ待ってても仕事は終わらないから殴り込めば?」
「ベルぅ!テメェ、何言ってやがる!」
スクアーロが叫ぶが、もう言ってしまった後なので遅い。
「…あぁ、そっか。それもそうだね。ありがと、王子様」
そして雲雀はどこかスッキリした表情で立ち上がり、クロームも同様にソファーから腰を上げた。今から殴り込みに行く気か。
「スクアーロに迷惑掛かったら嫌だから大人しくしてたけど……そうだね、やるならさっさとやるべきだね」
「う゛お゛ぉい!さっさとやるんじゃねぇよ!止めろ!」
「でも……やっぱりハッキリ言わないとダメだと思うの」
「言うなぁ!何言うか薄々分かってるけどハッキリ言わなくて良いから!」
必死の形相のスクアーロは、出来れば立ち上がって部屋を出ようとしている二人を止めたい、とでも思っているのだろう。だが、足下にはいつの間にか猛獣たちの姿。
畜生道か。変に動いたら大変なことになると、ベルフェゴールは他人事のように思った。
大変なことになるというのは、人間じゃなくて調度品の方。血とかって落ちにくそう…カーペットについたりしたら尚更な感じが。
人間の方は心配する必要ないと思いました。
そして次回はあれですね、あれです。
「わぁ、エース君にナッポーの腰巾着。こんなトコにいるなんてどうかした?」
「君は一体、何回言ったら僕の名前を覚えるの?」
不機嫌丸出しの雲雀に睨まれ、思ってもいないが怖い怖いと肩を竦めながら一人がけの椅子に座った。ソファーの方に座ろうかと思ったのだが、そちらは既に三名によって完全にジャックされていたのだ。残念。
出ていた菓子を勝手に取り、三人のうち真ん中に座っていたスクアーロに、で?と問いを再びぶつけた。こういうときはこの鮫に言うのが一番だろう。
「少なくても今日中、ずっとこっちに待避しとくらしいぜぇ。本部に客が来てる」
「あー、そういえばそんな話もあったっけ」
確か、ヴァリアーからも警備で何人かかり出されているはずである。何事かと思えばそういうことなのか。だとしても念を入れすぎだと思うけど、綱吉だから仕方ないのか。彼は無駄なほどに慎重だから。
成る程と納得して、しかし納得できないこともあるわけで。
ベルフェゴールはちらりとクロームを一瞥した。
「んで、じゃあ、どうしてそこの腰巾着はバカ鮫の膝を選挙してんだよ」
「……耳掻き、やってもらってるの」
「見れば分かるけど、それをどうしてバカ鮫に」
「…お願いしたの……痛っ」
突然、クロームが痛みに顔を顰めた。どうやら耳掻きが奥の方まで入ったらしい。自分とマーモンの指定席である膝を奪った罰だと、ざまぁみろと本気で思った。
が、しかし。
「あ゛……悪ぃな」
「うぅん…やってもらってるの私だから……」
「そうそう、スクアーロ、次は僕ね」
「自分でやれぇ…」
……三人だけで会話をしてるのは何か苛つく。(仮)であろうが本部の人間のくせに、勝手にヴァリアー使うなというのは建前だろうが、ともかく苛つく物は苛つくのである。妙に仲が良さげで、付け加えると兄弟っぽいのも苛立ちを増加させているような。
ていうか、何時の間にそんなに仲良く。
ここまで仲良くなるような機会が果たしてあっただろうかと、ベルフェゴールは今までのことを思い返してみた……が、一向に見つからない。気付いたら仲良くなっていたとか、そんな感じだ。
まぁ、スクアーロは意外と世話焼きだし、人付き合いもそこそこに上手いし、そんなこんなで仲良くなったのかもしれない。考えてみるとこの二人、ふとした時に鮫の傍にいたりした……気がする。
「……そういえば」
と、ふと思い出した、と言うように雲雀が口を開いた。
何だ?とベルフェゴールだけでなくスクアーロ、クロームも雲雀の方を見る。
そして、雲雀は言った。
「ザンザスにはいつ会えるの?」
「…あ、それは私も気になる…かな」
控えめにクロームも賛同。
これは何だろうとベルフェゴールは本気で不思議に思った。この二人がザンザスに用事なんて、一体何があるというのだろう。特に何もないような……ていうか、敵愾心をたまにむき出しにしてたりするくせに、どんな風の吹き回し。
などと自分は思ったのだが、スクアーロの方は二人がザンザスに会いたい理由に思い至ったらしい。耳掻きを机の上に置きながら、慌てた様子で普段通りの雲雀と、起き上がろうとしているクロームに言い聞かせるように口を開いた。
「良いかぁ?何か気に入らないことがあってもつっかかるのだけは止めろ。お前らの心配もザンザスの心配もねぇけどなぁ、建物の方が大変なことになるから」
「大丈夫……いざとなったら幻術で…」
「いや、幻術使う時点で大丈夫じゃなくね?」
すかさずツッコミを入れる。
にしても…どうやら二人はザンザスにもの申したいことがあるらしい。それが何なのかはさほど気にはならなかったが、それを二人が言いに言った後の騒動は気になる。気になるというか、見たい。
というわけで。
「ボスなら部屋にいるし、どうせ待ってても仕事は終わらないから殴り込めば?」
「ベルぅ!テメェ、何言ってやがる!」
スクアーロが叫ぶが、もう言ってしまった後なので遅い。
「…あぁ、そっか。それもそうだね。ありがと、王子様」
そして雲雀はどこかスッキリした表情で立ち上がり、クロームも同様にソファーから腰を上げた。今から殴り込みに行く気か。
「スクアーロに迷惑掛かったら嫌だから大人しくしてたけど……そうだね、やるならさっさとやるべきだね」
「う゛お゛ぉい!さっさとやるんじゃねぇよ!止めろ!」
「でも……やっぱりハッキリ言わないとダメだと思うの」
「言うなぁ!何言うか薄々分かってるけどハッキリ言わなくて良いから!」
必死の形相のスクアーロは、出来れば立ち上がって部屋を出ようとしている二人を止めたい、とでも思っているのだろう。だが、足下にはいつの間にか猛獣たちの姿。
畜生道か。変に動いたら大変なことになると、ベルフェゴールは他人事のように思った。
大変なことになるというのは、人間じゃなくて調度品の方。血とかって落ちにくそう…カーペットについたりしたら尚更な感じが。
人間の方は心配する必要ないと思いました。
そして次回はあれですね、あれです。
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