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この二人組は十年後だろうとずっと仲良しだと良い。
と思いますよ。もちろんリボーンとかも含めて。
014:痛み
「痛っ…」
「それは痛いと思うわ……」
「…やっぱりか」
頭に出来た大きなたんこぶを思い、ランボは憂鬱な気分になった。
事の始まりがどこにあったかは覚えていないけれど、何だかんだの大騒ぎに巻き込まれた結果がコレだ。毎度のこととはいえ、本当に痛いから勘弁して欲しい。
そして今、その騒ぎも収まり静かになったところで、たんこぶの痛さがどれ程までかを確認していたのだが……思った以上に痛かった。前回の、右頬が盛大なことになった時以上に痛い。
どうしてこんな目に、と思い、少し遠い目をする。
「死なないだけ、まだ良いのかも……」
何せ騒ぎに参加しているメンバーがメンバーなのである。
泣きたい気分になっていると、横から差し出される肉まん。
言うまでもなく分かることだが、イーピンが差し出してくれたのだ。
彼女は困ったように笑い、それをランボの手の上に乗せた。
「ランボも大変ね」
「そう言ってくれることに感謝するよ…」
「他の人もそう思ってると思うから大丈夫」
その『他の人』に騒ぎを起こしている人たちも入ったら、きっとランボの人生は静かで平和な物になるのだろう。いや、思っていたとしても無視されるのか。あるいは、気にさえ留められることもないのだろう。……となると、何がどうなったところで今の生活が変わることはないらしい。
かなり複雑な気分だ。
「…俺、これからもやっていけるんだろうか……」
「それこそ大丈夫よ。これまでやってこれたんだもの」
「だと、良いけど」
実際はどうなのだろうと未来を思い、不安になる自分は間違っていないと思う。
そんなランボだけれど、今もこうしていられるのは、何だかんだでみんなと悪くない関係が築けているからなのかも、しれない。
…であったとしても、何かが変わることもない気がするけど。ちょっと残念なことに。
だって、自分を巻き込んでいる彼らに悪気がないのは自分もよくよく知っているから。
ランボの周りのお兄さんお姉さん方の大騒ぎは凄いことになりそうだと。