式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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もう既に、登場人物の所は改名させてますけど。
改めて、改名騒動です。
「……今何て」
「だから、名前が変わったと言った」
ぱらりと本のページを捲りながら、ヴァーチェ……もとい、今ではセラヴィー…が何でもないように言った。実際、彼にとっては何でもない事柄なのだろう。名前が変わったからと言って、彼には何の変化もないのだから。
「…てか学校の名簿とかどうなるんだ?」
「そこは学校に申請しておいた」
「………そんなんで良いのか」
「あぁ。あの学校、そもそも名前が変わりまくる生徒が多いからな、ちゃんと手続きを踏めば二つの名前でも許可はされるらしい」
「さいですか…」
「ちなみに、GPの所の次男がいるだろう。学校のその制度を利用してだろうが、アイツの所には『GP-02』と『サイサリス』との二つの名前で登録してあるらしい。実行犯は長男だそうだ」
「……哀れだな」
「全くだ」
セラヴィーが頷いて、それよりも、とデュナメスに手を差し出した。
え?と一瞬どういう事か分からなかったが……なんと言うことはない、彼の手にあったのは携帯電話だった。しかも着信中…ということは、先ほどの会話は電話の向こう側の誰かにも聞こえていると言うことか。
初めにそういうことは言ってくれ……と思いながらも素直に受け取り、自分が出るべきなのだろうと状況分析しながら通話に出た。
「こちらデュ…」
『よ、デュナメス』
「…ケルディムか」
今は少し遠いところに住んでいるはずの双子の声に、懐かしさを覚えるよりも先に訝しさを覚えた。滅多に連絡も寄越さない彼が、一体突然どうして。しかも何でセラヴィーの携帯電話に。
「どうかしたのか?」
『いやさ、こっちの学校つまらないからそっちに転校しようかと』
「高校間で転校ってそんなに簡単な物なのか…?」
『知らないけど、そっちの高校は結構寛大らしいぜ』
「……まぁそうだろうけどな」
あの生徒の面々および教師たちを放置できる学校だから、確かに寛大だろう。寛大すぎる気がしなくもないのだが。そこは自分が触れるべき箇所ではない……というか、触れたところで何も変わらないのはよく分かっている。
しかし、そうなると、彼もこちらに住むことになるのだろう。そして、この通話はそれに関する挨拶のためだったらしい。
納得して、その後少しだけ会話をして通話は切った。用件は分かったが、結局セラヴィーの携帯電話にかけてきた理由は全く分からなかったけれども。そこは気分なのかもしれないが。
また騒々しくなるんだな…と今でもそれ程静かではない生活を思っていると、ふいに廊下の方がバタバタと騒々しくなった。
何だろうかと疑問に思っている間にその騒々しさは近づいてきて、最終的に。
バン!と音を立ててセラヴィーの部屋の扉が開いた。
「デュナメス!ヴァーチェ!緊急事態だ!」
「エクシア?」
「違う、オレはダブルオーだ」
…あぁ、こっちも名前が変わったのか。
「それよりも緊急事態って何だ?」
「キュリオスが分裂した!」
「……………なぁセラヴィー、オレ、もしかしなくても耳が悪くなったんだろうか」
「奇遇だな。ならばオレも同じように耳が悪くなったらしい」
「ほ……ホントなんだよ……」
その声と共にグッタリした様子でダブルオーの後ろから出てきたキュリオスと、それに引っ張られるように袖を捕まれている、似たような容姿の…ただし目つきがかなり悪くなっている…こちらもキュリオス。
そういえば、キュリオスは微妙に二重人格だったか。
「人格分裂か?」
「…みたいなんだけど」
「ま、そういう事もあるんじゃね?てなわけでアリオス、腹減ったから何か作れ」
「え…?まだお昼は早いよ?」
「別に良いだろ。オレが食べたいんだからよ」
「そういう問題じゃないと思うんだけれど……」
どうやら今まで通りの方がアリオスで、分裂した方がキュリオスと呼ばれることになるらしい。……ちょっと面倒だ。
「そういえばケルディムもこちらに来るらしい」
「ということは、二人も増えるのか」
「お部屋とかどうしたら良いんだろうね……」
「知らねぇよ。ていうかそこのガキ、テメェで良いからなんか作れよ」
「何故オレが貴様などに料理を作らないといけないんだ」
騒々しさがさらに……と、デュナメスは彼らの会話をBGMに頭を抱えた。
騒々しいというか、マンションに皆さん住んでるんですが、部屋はどうする気だろう…みんな一緒か。
「だから、名前が変わったと言った」
ぱらりと本のページを捲りながら、ヴァーチェ……もとい、今ではセラヴィー…が何でもないように言った。実際、彼にとっては何でもない事柄なのだろう。名前が変わったからと言って、彼には何の変化もないのだから。
「…てか学校の名簿とかどうなるんだ?」
「そこは学校に申請しておいた」
「………そんなんで良いのか」
「あぁ。あの学校、そもそも名前が変わりまくる生徒が多いからな、ちゃんと手続きを踏めば二つの名前でも許可はされるらしい」
「さいですか…」
「ちなみに、GPの所の次男がいるだろう。学校のその制度を利用してだろうが、アイツの所には『GP-02』と『サイサリス』との二つの名前で登録してあるらしい。実行犯は長男だそうだ」
「……哀れだな」
「全くだ」
セラヴィーが頷いて、それよりも、とデュナメスに手を差し出した。
え?と一瞬どういう事か分からなかったが……なんと言うことはない、彼の手にあったのは携帯電話だった。しかも着信中…ということは、先ほどの会話は電話の向こう側の誰かにも聞こえていると言うことか。
初めにそういうことは言ってくれ……と思いながらも素直に受け取り、自分が出るべきなのだろうと状況分析しながら通話に出た。
「こちらデュ…」
『よ、デュナメス』
「…ケルディムか」
今は少し遠いところに住んでいるはずの双子の声に、懐かしさを覚えるよりも先に訝しさを覚えた。滅多に連絡も寄越さない彼が、一体突然どうして。しかも何でセラヴィーの携帯電話に。
「どうかしたのか?」
『いやさ、こっちの学校つまらないからそっちに転校しようかと』
「高校間で転校ってそんなに簡単な物なのか…?」
『知らないけど、そっちの高校は結構寛大らしいぜ』
「……まぁそうだろうけどな」
あの生徒の面々および教師たちを放置できる学校だから、確かに寛大だろう。寛大すぎる気がしなくもないのだが。そこは自分が触れるべき箇所ではない……というか、触れたところで何も変わらないのはよく分かっている。
しかし、そうなると、彼もこちらに住むことになるのだろう。そして、この通話はそれに関する挨拶のためだったらしい。
納得して、その後少しだけ会話をして通話は切った。用件は分かったが、結局セラヴィーの携帯電話にかけてきた理由は全く分からなかったけれども。そこは気分なのかもしれないが。
また騒々しくなるんだな…と今でもそれ程静かではない生活を思っていると、ふいに廊下の方がバタバタと騒々しくなった。
何だろうかと疑問に思っている間にその騒々しさは近づいてきて、最終的に。
バン!と音を立ててセラヴィーの部屋の扉が開いた。
「デュナメス!ヴァーチェ!緊急事態だ!」
「エクシア?」
「違う、オレはダブルオーだ」
…あぁ、こっちも名前が変わったのか。
「それよりも緊急事態って何だ?」
「キュリオスが分裂した!」
「……………なぁセラヴィー、オレ、もしかしなくても耳が悪くなったんだろうか」
「奇遇だな。ならばオレも同じように耳が悪くなったらしい」
「ほ……ホントなんだよ……」
その声と共にグッタリした様子でダブルオーの後ろから出てきたキュリオスと、それに引っ張られるように袖を捕まれている、似たような容姿の…ただし目つきがかなり悪くなっている…こちらもキュリオス。
そういえば、キュリオスは微妙に二重人格だったか。
「人格分裂か?」
「…みたいなんだけど」
「ま、そういう事もあるんじゃね?てなわけでアリオス、腹減ったから何か作れ」
「え…?まだお昼は早いよ?」
「別に良いだろ。オレが食べたいんだからよ」
「そういう問題じゃないと思うんだけれど……」
どうやら今まで通りの方がアリオスで、分裂した方がキュリオスと呼ばれることになるらしい。……ちょっと面倒だ。
「そういえばケルディムもこちらに来るらしい」
「ということは、二人も増えるのか」
「お部屋とかどうしたら良いんだろうね……」
「知らねぇよ。ていうかそこのガキ、テメェで良いからなんか作れよ」
「何故オレが貴様などに料理を作らないといけないんだ」
騒々しさがさらに……と、デュナメスは彼らの会話をBGMに頭を抱えた。
騒々しいというか、マンションに皆さん住んでるんですが、部屋はどうする気だろう…みんな一緒か。
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