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アレルヤさんです。
「名前を色々と変えられてしまいます」
―――嫌なのですか?
「そういうわけではないんですけど……少し複雑で」
―――なるほど。原因に心当たりは?
「多分、僕の名前がそういうのに向いているからだと思うんですけど」
―――それではどうしようもないですね。
「ですよね……」
―――身近な人も、そういう目にあっているというのは?
「僕が知っている限りでは少ないような……一人くらいなら、すぐに浮かんでくるんですけれど」
―――そうなのですか?
「……彼は基本的に無視してますから」
―――それは…語り合うのは無理そうですね。
「語り合う?」
―――はい。同じことに悩んでいる者同士で話したら、少しは悩みを解消できるのではないかと思ったのですけど……。
「彼は気にさえとめていませんから……ダメですね」
―――となると、割り切るしかないと思います。名前を変えるのは、不可能ではないですけれど……難しいですから。現状を受け入れることをオススメします。
「分かりました。あ、あともう一つ、いいですか?」
―――やっぱり、ですか……。
「?」
―――いえ、何でも。
「そう、ですか?えっと……僕の、一番近しい人が、僕の仕事仲間としょっちゅうケンカをするんです。……というか、彼がみんなに突っかかっていくというか」
―――質問のパターンがいつもと違うようですね……。
「…それは?」
―――単なる独り言です。お気になさらず。
「でも……」
―――気にしないでください。
「……じゃあ、そうします」
―――質問に戻りますね。その人は、お仲間とは仲が悪いのですか?
「ん…そこまでは、ないかと。彼が一方的に行ってしまうことが多いですけど、それだけですから。だけど何人か、売られたケンカは買う人がいるから騒ぎが大きくなってしまって」
―――だから大変なことになるのですね?……では、案外仲良しという線は?
「それは悲しいですけど……あり得ないと思います。何て言うか、彼らは……そう、ライバルみたいな感じです。認め合っているというか」
―――ライバル?それなら戦うのも不思議ではないですね。ならば、その人たちのことで悩む必要は無いのではないですか?
「でも、彼はやりすぎてしまいますから……。この前なんて、コーヒーの中に炭酸飲料を入れたりとかしてて」
―――それは……
「あの後、僕もこっぴどく叱られました。監督をしっかりしておけって。いや、その通りなんですけど」
―――苦労なさっているようですね。
「どうやったら仲良くなってくれるでしょうか?」
―――互いの理解を深めてもらうしか無いと思います。それ以外は……思いつきません。勝ち負けをハッキリ、というのも意味が無さそうですし。何度も立ち向かっていきそうですから。
「ですよね……でも」
―――?
「深めたら、もっとケンカをしそうな気がします。気兼ねなくっていうか…」
―――それでは、打つ手無し、ですか?
「そういうことでしょうか…」
―――お力になれず、申し訳ございません。
「いえ、聞いてもらえてすっきりしました。ありがとうございます」
―――では、またのご利用をお待ちしております。
「多分、またお世話になってしまうと思いますよ…」
―――さようなら。
「はい、失礼します」
一番大変なのは、相談員さんだよなぁ……。