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あまりこの二人が一緒の話って見ないような気がするのですが。私が探してないだけなのかな。
071:出口
「何て言うか、意外」
「何が?」
「オマエさぁ、ずっとこっち側には来ないと思ってたもん」
というか、正確に言うと来て欲しくなかったと言うべきだろうか。この、目の前にいる相手はあまり好きになれないのだ。そりが合わないというか、合わせる気がないというか、とりあえず殺したいと思ってみたりとか。
そして、そんな相手がこの場所にいるという事実よりも、この場所にいる理由が知りたかった。何となく。
だって、確かコイツは野球の道に進むとか言っていたのだ。スクアーロを一回でも倒してしまったくせに。それが嫌で彼は色々とDVDを送ってみたりしていたのだけど、それが実を結ぶとは全く、これっぽっちも思っていなかったのである。
けれど今。
間違いなく、彼はここにいるわけで。
「……有り得なくね?」
「良いじゃんかさ。ほら、戦力が増えたって思えばいいだろ?」
「いらねーよオマエなんて。どっか消えれば良いんじゃね?」
「あはは、ひでーな、ベルフェゴール」
「…切り刻んで良い?」
「勘弁してくれよ。折角決意してここまで来たんだぜ?」
だから、その決意がワケの分からない物だというのに。
自分で言うのも何だと思うが、この、自分が属しているようなこの場所は出口のない行き止まり、みたいなものだ。そこに好んでやってくる方が普通ではないらしく。まぁ、自分は王子だし普通じゃ満足できなかったからそれで良いのだけれど。
こいつまでそれを求めるとは思わなかった。
そんなベルフェゴールの視線を受けたまま、彼は言うのだ。
「ま、そういうわけだから末永く頼むぜ?」
「嫌だね」
こんなヤツ、直ぐにでも死ねばいい。
ベルが山本を嫌いだったらいいという話。どんな話とかいう問いは無効です。