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シリアス突っ走ってます。今までのギャグが嘘のようです。初代のお話。
「裏切り者がどうなるか、分かっているな」
静かに。
冷徹に。
無感情に。
無感動に。
感情を封じ。
感傷を封じ。
意思を封じ。
意志を封じ。
死刑宣告を、ゆっくりと相手にも、じっくりと理解できるように紡いでやれば、途端に怯えたように揺れる瞳。
馬鹿なことを。
死にたくないのだろうが、生憎と同情はしない。
死にたくないなら裏切らなければいいのだ。
…それとも何だろう?
親しくなれたから、殺されないとでも思ったのか?殺すのは忍びないからと、逃がしてくれるとでも思ったのだろうか?実際、それが出来ないわけではない、今この自分と相手しかいない現状ではあるが。
馬鹿なことだ。
自分を、誰だと思っているのか。
感情なんて、やろうと思えば幾らでも殺せる。
「遺言があるのなら聞こうか」
「あ…」
「そうか、無いんだな」
「ま…待ってくれ!」
「……命乞いか?」
だとしたら愚かすぎる。そんなことは、寿命を多少ばかり伸ばすだけだ。結局終わりは変わらないのだから、大人しく死んでおけばそれで良いだろうに。
どうしてそんなに生きたがる。
裏切り者のくせに。
しかし…まぁ、どうせ死に逝くだけの男の言葉。
聞いてやらないことも、ない。
黙って促せば、相手は冷や汗を掻きながらもどうにかといった様子で言葉を絞り出した。
「か…家族…は……」
「あぁ、彼らのことか」
それならば何の問題もない。頷いて、口を開く。
「ちゃんとお前の後を追わせてやるから安心しろ」
「……っ」
「そういう『掟』だと、知らないわけではないだろう?」
裏切り者に手加減など不要。
裏切り者に手ひどく制裁を。
裏切り者に酷く深い絶望を。
まぁ…言ってしまえばその様な感じ。
もっと簡単に言えば、裏切り者に容赦はするな、というところか。
「精々、苦しまず逝けるよう苦心はするが」
「……俺は…」
「何と言うこと、か?今更思い知ったところで遅い」
「…」
「そういう物だと知っているだろう、お前は」
組織が出来上がった時から、知り合いだった相手だ。とてつもなく親しくなったのは最近だったが、そのせいで彼の裏切りを知ることになった。
あぁ、全く。
嫌な気分だ。
裏切り者の末路を…知らないわけがないだろうに。
「お前も…せめて苦しまないように逝かせてやる」
「…」
「最後の情けだ」
死に逝くだけの男。
だが、少しの間笑顔を交わした男。
苦しませないのはちょっとした感傷のせいかもしれない。ちゃんと最初に封じたのに、うまく全部封じ切れていなかったようだ。
あまり残念とは思わないが。
むしろ幸運だと思いながら銃口を相手の眉間に向けて、引き金に指をかける。
そうして…。
「さよならだ」
銃声が、響いた。
何だかんだと言ってもやはり、裏切り者には容赦無く。
静かに。
冷徹に。
無感情に。
無感動に。
感情を封じ。
感傷を封じ。
意思を封じ。
意志を封じ。
死刑宣告を、ゆっくりと相手にも、じっくりと理解できるように紡いでやれば、途端に怯えたように揺れる瞳。
馬鹿なことを。
死にたくないのだろうが、生憎と同情はしない。
死にたくないなら裏切らなければいいのだ。
…それとも何だろう?
親しくなれたから、殺されないとでも思ったのか?殺すのは忍びないからと、逃がしてくれるとでも思ったのだろうか?実際、それが出来ないわけではない、今この自分と相手しかいない現状ではあるが。
馬鹿なことだ。
自分を、誰だと思っているのか。
感情なんて、やろうと思えば幾らでも殺せる。
「遺言があるのなら聞こうか」
「あ…」
「そうか、無いんだな」
「ま…待ってくれ!」
「……命乞いか?」
だとしたら愚かすぎる。そんなことは、寿命を多少ばかり伸ばすだけだ。結局終わりは変わらないのだから、大人しく死んでおけばそれで良いだろうに。
どうしてそんなに生きたがる。
裏切り者のくせに。
しかし…まぁ、どうせ死に逝くだけの男の言葉。
聞いてやらないことも、ない。
黙って促せば、相手は冷や汗を掻きながらもどうにかといった様子で言葉を絞り出した。
「か…家族…は……」
「あぁ、彼らのことか」
それならば何の問題もない。頷いて、口を開く。
「ちゃんとお前の後を追わせてやるから安心しろ」
「……っ」
「そういう『掟』だと、知らないわけではないだろう?」
裏切り者に手加減など不要。
裏切り者に手ひどく制裁を。
裏切り者に酷く深い絶望を。
まぁ…言ってしまえばその様な感じ。
もっと簡単に言えば、裏切り者に容赦はするな、というところか。
「精々、苦しまず逝けるよう苦心はするが」
「……俺は…」
「何と言うこと、か?今更思い知ったところで遅い」
「…」
「そういう物だと知っているだろう、お前は」
組織が出来上がった時から、知り合いだった相手だ。とてつもなく親しくなったのは最近だったが、そのせいで彼の裏切りを知ることになった。
あぁ、全く。
嫌な気分だ。
裏切り者の末路を…知らないわけがないだろうに。
「お前も…せめて苦しまないように逝かせてやる」
「…」
「最後の情けだ」
死に逝くだけの男。
だが、少しの間笑顔を交わした男。
苦しませないのはちょっとした感傷のせいかもしれない。ちゃんと最初に封じたのに、うまく全部封じ切れていなかったようだ。
あまり残念とは思わないが。
むしろ幸運だと思いながら銃口を相手の眉間に向けて、引き金に指をかける。
そうして…。
「さよならだ」
銃声が、響いた。
何だかんだと言ってもやはり、裏切り者には容赦無く。
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